“しあ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
仕上35.3%
試合14.7%
仕合11.8%
為上8.8%
為合8.8%
仕倦2.9%
仕方2.9%
仕當2.9%
仕飽2.9%
枝椏2.9%
洒亜2.9%
爲上2.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ところで、一刻いつこくはや仕上しあげにしやうとおもふから、めし手掴てづかみで、みづ嚥下のみおろいきほひえてはたらくので、時間じかんも、ほとんど昼夜ちうや見境みさかひはない。
神鑿 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
「権どの、手綱を持て、歩きながら話そう。——試合しあうか、試合わぬかは、わしも歩きながら考えるとして」
宮本武蔵:06 空の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
わたくし拳鬪けんとう仕合しあひはことはあるが、まだやつたことは一もない、しか申込まうしこまれてはをとこ意地いぢ、どうなるものかと一ばん立合たちあつてたがれぬわざ仕方しかたがない、散々さん/″\つて
もうこれだけ為上しあげれば幾らになる、そうしたらお父っさんが帰って驚くだろうと励んでいたので、近所の娘達と親しくしないお玉も、退屈だと思ったことはなかったのである。
(新字新仮名) / 森鴎外(著)
そしてこういう単純な人達の目には、いつも私達は「お為合しあわせな」人達なのだ。
菜穂子 (新字新仮名) / 堀辰雄(著)
くらい酔って舌が廻りませんからちっとも分りません、酒の相手は仕倦しあきて妾のお村が浴衣ゆかた姿なりで片手に団扇うちわを持って庭の飛石とびいしへ縁台を置き、おふくろと二人で涼んで居ります。
業平文治漂流奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
そく仕方しあげたに教育せられ薫陶くんとうせられた中から良妻賢母れうさいけんぼ大袈裟おほげさだがなみ一人前の日本にほん婦人が出て来るわけなら芥箱ごみばこの玉子のからもオヤ/\とりくわさねばならない
もゝはがき (新字旧仮名) / 斎藤緑雨(著)
三八 世人の唱ふる機會とは、多くは僥倖の仕當しあてたるを言ふ。眞の機會は、理を盡して行ひ、勢を審かにして動くと云ふに在り。
遺訓 (旧字旧仮名) / 西郷隆盛(著)
「なにしろまあ、ウマクやって貰わないことには……僕は兄さんの為に心配する……た同じ事を繰返すように成る……留守居は、君、散々仕飽しあきたからね」
家:01 (上) (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
その南にとなって琉璃色るりいろのように光る田代池たしろいけ焼岳やけだけも霞岳もよく見える、もうここに来ると偃松は小くなって、処々にその力なき枝椏しあを横たえ、黄花駒の爪はひとり笑顔をもたげている
穂高岳槍ヶ岳縦走記 (新字新仮名) / 鵜殿正雄(著)
のみならず、一旦恥辱をこうむつて、われわれ同胞の面汚つらよごしをしてゐながら、洒亜しあつくで帰つて来て、感状をいただきは何といふ心得だ。
海城発電 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
それをどもがひろつておもちゃにしてあそんでゐるのをつくつたので、さういふ材料ざいりようをごく重々おも/\しく爲上しあげてゐるのです。
歌の話 (旧字旧仮名) / 折口信夫(著)