ああ、手がつけられない! 兵馬も、うたた感心して、闖入者というものの扱いにくいことを、今更しみじみと身に覚えたのでしょう。
大菩薩峠:25 みちりやの巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
それにしても自分たちの眼にも見えない闖入者の名を、幼いお春がどうして知っているのであろう。それが第一の疑問であった。
半七捕物帳:01 お文の魂 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
話し手のいる方角は、彼等の声の響だけではなく、数羽の鳥がまだその闖入者たちの頭上に驚いて舞っている様子でも、かなり精確にわかった。
宝島:02 宝島 (新字新仮名) / ロバート・ルイス・スティーブンソン(著)
私本太平記:08 新田帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
銭形平次捕物控:131 駕籠の行方 (新字新仮名) / 野村胡堂(著)
この闖入者どもにいとも情け深くほほえみかけ——黒い羽毛飾りのついた頭で彼らに気高く会釈をし——それから立ち上ると、一人一人の腕をとり
ペスト王:寓意を含める物語 (新字新仮名) / エドガー・アラン・ポー(著)
この人を無礼な闖入者のように初めは思っていた女王が、近年になって互いに友情を持ち合うようになり、自尊心を傷つけない程度の交わりをしていたのであるが
源氏物語:42 まぼろし (新字新仮名) / 紫式部(著)
踊る地平線:10 長靴の春 (新字新仮名) / 谷譲次(著)
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
それでも足りないで光ちゃんのことまでも「寝室の闖入者」だの「家庭の破壊者」だのと、——あたし自分のことだけなら堪忍するけど、光ちゃんのことをいわれたのでもう我慢ならなかった。
それは土地っ子の声の、より大きな音域と声量とによってハドスン湾からこの闖入者をあばき、はずかしめ、コンコード界隈から彼をブーフーと叱って追っ立てる決心であるかのようであった。
森の生活――ウォールデン――:02 森の生活――ウォールデン―― (新字新仮名) / ヘンリー・デイビッド・ソロー(著)
それなる不意の闖入者ばかりは、夜物が見えるふくろうの目玉でも備えつけているのか、鼻先をつままれてもわからないようなやみの中に寝ころがっている右門のさかやきが少々伸びているのを
右門捕物帖:14 曲芸三人娘 (新字新仮名) / 佐々木味津三(著)
今や尋ねかけるのは闖入者なる彼の方であった。
レ・ミゼラブル:05 第二部 コゼット (新字新仮名) / ヴィクトル・ユゴー(著)
かりに二人がいたところへ、あの闖入者があったとしたら、そうして、あの女が、あのわがままを働いたとしたらどうだろう。
大菩薩峠:25 みちりやの巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
ウィリアム・ウィルスン (新字新仮名) / エドガー・アラン・ポー(著)
奇談クラブ〔戦後版〕:06 夢幻の恋 (新字新仮名) / 野村胡堂(著)
私本太平記:12 湊川帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
しかしこの言葉は顧みられず、一発も撃たれなかったので、闖入者の一人だけ生き残った奴は逃げおおせて、他の連中と一緒に森の中へ姿を消してしまった。
宝島:02 宝島 (新字新仮名) / ロバート・ルイス・スティーブンソン(著)
ただ闖入者が来て、経験したこともない恥ずかしい思いを味わわされたについても、中の君はどう思うことであろうと、せつなく苦しくて、うつ伏しになって泣いていた。
源氏物語:52 東屋 (新字新仮名) / 紫式部(著)
署長を始め刑事達は、あっけにとられて、不思議な闖入者の姿を眺めた。そんなことがあり得るだろうか。まさか、この男が彦太郎の家にあった桐の下駄を穿いたとも思われぬ。
しげしげと不意の闖入者を見ながめていましたが、ひと目に八丁堀衆とわかる巻き羽織した名人のそでの陰に、小娘がおどおどしながらたたずんでいるのに気がつくと、やにわに顔色を変えながら
右門捕物帖:25 卒塔婆を祭った米びつ (新字新仮名) / 佐々木味津三(著)
そこで、人のよい闖入者はいよいよ、いい気持になって、深々と椅子に腰をおろして、ついに懐中からマドロスパイプを取り出してしまいました。
大菩薩峠:25 みちりやの巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
宮本武蔵:05 風の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)