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鈴
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れい
ふりがな文庫
“
鈴
(
れい
)” の例文
驚くうちは楽がある! 女は仕合せなものだ!
家
(
うち
)
へ帰って寝床へ
這入
(
はい
)
るまで藤尾の耳にこの二句が
嘲
(
あざけり
)
の
鈴
(
れい
)
のごとく鳴った。
虞美人草
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
その他、なお、舎利塔、位牌、如意、
持蓮
(
じれん
)
、
柄香炉
(
えこうろ
)
、
常花
(
とこはな
)
、
鈴
(
れい
)
、
五鈷
(
ごこ
)
、三鈷、
独鈷
(
とっこ
)
、
金剛盤
(
こんごうばん
)
、輪棒、
羯麿
(
かつま
)
、
馨架
(
けいか
)
、
雲板
(
うんばん
)
、
魚板
(
ぎょばん
)
、
木魚
(
もくぎょ
)
など、余は略します。
幕末維新懐古談:07 彫刻修業のはなし
(新字新仮名)
/
高村光雲
(著)
だが、男は、
憚
(
はばか
)
らない大声で、自分のシャがれ声に熱し切ると、われを忘れたように、右手の
鈴
(
れい
)
を、
宙
(
ちゅう
)
にあげて
親鸞
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
雅楽頭は歩いていって、元の席に坐り、
文台
(
ぶんだい
)
の上の
鈴
(
れい
)
を取って鳴らした。そして、懐紙を出してぐいぐいと顔を拭き、それを繰り返したあと、もういちど鈴を鳴らした。
樅ノ木は残った:04 第四部
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
法衣
(
ころも
)
や
袈裟
(
けさ
)
の青や赤がいかにも美々しく入り交って、経を読む声、
鈴
(
れい
)
を振る音、あるいは
栴檀沈水
(
せんだんちんすい
)
の
香
(
かおり
)
などが、その中から絶え間なく晴れ渡った秋の空へ、うらうらと昇って参ります。
邪宗門
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
▼ もっと見る
尤
(
もっと
)
も私に、
臨済
(
りんざい
)
と、
普化
(
ふけ
)
との、消息を教えて下すって、臨済録の『勘弁』というところにある『ただ空中に
鈴
(
れい
)
の響、
隠々
(
いんいん
)
として去るを聞く』あれが鈴慕の
極意
(
ごくい
)
だよ、と教えて下すった方はありました。
大菩薩峠:27 鈴慕の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
秋かぜは
鈴
(
れい
)
の音かな山裾の花野見る家の軒おとづれぬ
舞姫
(新字旧仮名)
/
与謝野晶子
(著)
そうして宗助の
傍
(
そば
)
を通って、黙って外の暗がりへ抜けて行った。すると遠くの奥の方で
鈴
(
れい
)
を振る音がした。
門
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
鈴
(
れい
)
を、ふところに入れて、その
懐中
(
ふところ
)
から、
文覚
(
もんがく
)
は、何やら、
紙屋紙
(
かみやがみ
)
に書いた一連の
反故
(
ほご
)
を取り出した。
親鸞
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
すぐに懐剣をふところへ差入れながら立った、奥の間で自分を呼ぶ
鈴
(
れい
)
の音がしたからである。
晩秋
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
さうして
宗助
(
そうすけ
)
の
傍
(
そば
)
を
通
(
とほ
)
つて、
默
(
だま
)
つて
外
(
そと
)
の
暗
(
くら
)
がりへ
拔
(
ぬ
)
けて
行
(
い
)
つた。すると
遠
(
とほ
)
くの
奧
(
おく
)
の
方
(
はう
)
で
鈴
(
れい
)
を
振
(
ふ
)
る
音
(
おと
)
がした。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
粟田
(
あわた
)
山の春は、その部屋いっぱいに
香
(
にお
)
って、微風が、
龕
(
がん
)
か、
瓔珞
(
ようらく
)
か、どこかの
鈴
(
れい
)
をかすかに鳴らした。
親鸞
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
その
夜
(
よ
)
の夢に藤尾は、驚くうちは
楽
(
たのしみ
)
がある! 女は
仕合
(
しあわせ
)
なものだ! と云う
嘲
(
あざけり
)
の
鈴
(
れい
)
を聴かなかった。
虞美人草
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
滝つぼの辺へ行ってみたところ——
荒繩
(
あらなわ
)
の腹帯を巻き、
鈴
(
れい
)
を振り鳴らし、しぶきの中に、声も出ぬまで、
経文
(
きょうもん
)
を
唱
(
とな
)
えている姿は、身の毛もよだつばかりであったとか、語っておりました。
新・平家物語:02 ちげぐさの巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
宗助
(
そうすけ
)
と
並
(
なら
)
んでゐるものも、
一人
(
ひとり
)
として
顏
(
かほ
)
の
筋肉
(
きんにく
)
を
動
(
うご
)
かすものはなかつた。たゞ
宗助
(
そうすけ
)
は
心
(
こゝろ
)
の
中
(
なか
)
で、
奧
(
おく
)
からの
何物
(
なにもの
)
かを
待
(
ま
)
ち
受
(
う
)
けた。すると
忽然
(
こつぜん
)
として
鈴
(
れい
)
を
振
(
ふ
)
る
響
(
ひゞき
)
が
彼
(
かれ
)
の
耳
(
みゝ
)
に
應
(
こた
)
へた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
その五日目の
昨夕
(
ゆうべ
)
! 驚くうちは
楽
(
たのしみ
)
がある! 女は仕合せなものだ!
嘲
(
あざけり
)
の
鈴
(
れい
)
はいまだに耳の底に鳴っている。小机に
肱
(
ひじ
)
を持たしたまま、燃ゆる黒髪を照る日に打たして身動もせぬ。
虞美人草
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
宗助は
喪家
(
そうか
)
の犬のごとく室中を退いた。後に
鈴
(
れい
)
を振る音が
烈
(
はげ
)
しく響いた。
門
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
宗助
(
そうすけ
)
は
喪家
(
さうか
)
の
犬
(
いぬ
)
の
如
(
ごと
)
く
室中
(
しつちゆう
)
を
退
(
しりぞ
)
いた。
後
(
のち
)
に
鈴
(
れい
)
を
振
(
ふ
)
る
音
(
おと
)
が
烈
(
はげ
)
しく
響
(
ひゞ
)
いた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
そこへ
御参
(
おまいり
)
をするには、どんなに
脚
(
あし
)
の達者なものでも途中で一晩明かさなければならないので、森本も仕方なしに五合目あたりで
焚火
(
たきび
)
をして夜の寒さを
凌
(
しの
)
いでいると、下から
鈴
(
れい
)
の響が聞えて来たから
彼岸過迄
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
“鈴”の意味
《名詞》
(すず)中空で中に玉等が入っていて、振ると音が出る鳴物。
(りん、れい)仏前で鳴らす鐘
(出典:Wiktionary)
“鈴”の解説
鈴(すず)とは、音を出す道具のひとつ。
(出典:Wikipedia)
鈴
常用漢字
中学
部首:⾦
13画
“鈴”を含む語句
馬鈴薯
電鈴
振鈴
呼鈴
鈴生
鈴懸
鈴索
馬鈴薯畑
鈴蘭
警鈴
鈴鹿
鈴木
鈴木三重吉
鈴鹿峠
五十鈴川
鈴虫
小鈴
唖鈴
鈴子
銅鈴
...