“普化”の読み方と例文
読み方割合
ふけ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
でなければ、まだ五年も十年も、いや、あるいは死ぬまでも、一かんの竹にわびしい心を託して普化ふけの旅をつづけて終るつもりであった。
鳴門秘帖:02 江戸の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
下総しもうさの一月寺、京都の明暗寺と相並んで、普化ふけ宗門の由緒ある寺。あれをあのままにしておくのは惜しいと、病床にある父が、幾たびその感慨を洩らしたか知れない。
大菩薩峠:26 めいろの巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
(ああ、尺八を持ち、袈裟けさはかけているが、まだまだ、おれは普化ふけの澄明な悟道には遠いものだ。露身風体のさとりにはいつなれるのやら?)
宮本武蔵:04 火の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)