“普化僧”の読み方と例文
読み方割合
ふけそう100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
笠、尺八は持っているが、後世の普化僧ふけそうみたいなものではない。雑多な物乞い法師や旅芸人のなかに生じた一種の半俗僧といってよい。
私本太平記:08 新田帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
焙烙ほうろくで、豌豆えんどうをいるような絡繹らくえきたるさんざめき、能役者が笠を傾けて通る。若党を従えたお武家が往く。新造が来る。丁稚でっちが走る。犬がほえる。普化僧ふけそうが尺八を振り上げて犬を追っている。
つづれ烏羽玉 (新字新仮名) / 林不忘(著)
ままよ、かりそめにせよ、普化僧ふけそう法衣ほうえを借りてある以上は、樹下石上も否むべきではない。道に任せて歩き、疲れた所を宿として草にも伏そう。
鳴門秘帖:03 木曾の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)