たゝり)” の例文
依て此石を庚申塚に祭り上に泥土どろぬりて光をかくす、今なほこけむしてあり。好事かうずの人この石をへども村人そんじんたゝりあらん㕝をおそれてゆるさずとぞ。
弦月丸げんげつまるには、めづらしく澤山たくさん黄金わうごん眞珠しんじゆとが搭載とうさいされてます、眞珠しんじゆ黄金わうごんとがおびたゞしく海上かいじやう集合あつまる屹度きつとおそたゝりがあります。
知て小西屋へ行しは兄の元益なれば是も如何なるたゝりや有んと元益と共にむねやすからず思ひゐたるに慈悲深じひぶかく山田が事は問給はで是を庄兵衞がかはりとなし養親やうしん
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
でも、私のやうな若い者には、笛を吹いてたゝりがあるといふことは受け取れません。それはほんの廻り合せか、吹く人の心構への狂ひから起つた間違ひでございませう。
梅「見捨てかねないじゃアないか、見捨てられて難儀するもばちと思うのさ、ついには七兵衞さんのたゝりでも、私の身もすえ始終碌な事はないと思っては居りますけれどもね」
敵討札所の霊験 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
朝家にむごたゝりをなして天が下をば掻き乱さむ、と御勢ひ凛〻しくげたまふにぞ、西行あまりの御あさましさに、滝と流るゝ熱き涙をきつと抑へて、恐るおそるいさゝかかうべもたげゝる。
二日物語 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
今でもその住んでゐた城のあとはその村の西の一隅に草藪くさやぶになつて残つてゐるが、半ば開墾されて麦畠、豆畑、桑畑くはばたけになつてゐるが、それでもやかたあとだけは開墾するとたゝりがあると言つて
ある僧の奇蹟 (新字旧仮名) / 田山花袋(著)
ねこから鹽鮭しほざけあたへればこしかない病氣びやうきかゝると一ぱんにいはれてるので卯平うへいこしなやんでるのをまれにはねこたゝりだと戯談じようだんにいふものもあつた。それでもさういふうはさひろがらなかつた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
大蛇おろちたゝり3・16
かならやまたゝりあり
孔雀船 (旧字旧仮名) / 伊良子清白(著)
依て此石を庚申塚に祭り上に泥土どろぬりて光をかくす、今なほこけむしてあり。好事かうずの人この石をへども村人そんじんたゝりあらん㕝をおそれてゆるさずとぞ。
つてりました「わたくしせがれわたくしことかずに、十月じふぐわつたゝり家出いへでをしたばかりに、海蛇うみへびられてしまひました。」
九ヶ年ぜん狂死なしたる豊志賀のたゝりなるか、成程悪い事は出来ぬもの、己は畜生ちくしょう同様兄弟同志で夫婦に成り、此の年月としつき互に連れ添って居たは、あさましい事だと思うと総毛立ちましたから
真景累ヶ淵 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
殘念ながらそれつきりだよ——お由良といふ女は、さう言つた女だ。今までいろ/\の男と附き合つて、散々良い心持に自惚れさせてゐるから、いざ嫁入りとなると、後のたゝりのないやうに、自分で一々始末を
此石の落たるを此田代村たしろむらものさま/″\の物に用ふ、片石へんせきにても他所に用ふればたゝりありし事度々なりとぞ。文政三年辰七月二日此七ツ釜の奇景きけいたづね目撃もくげきしたるを記す。
これは本當ほんたうです、げんわたくし一人ひとりせがれも、七八ねん以前いぜんことわたくしせつめるのもかで、十ぐわつたゝり家出いへでをしたばかりに、つひおそろしい海蛇うみへびられてしまいました。
半面変相へんそうになるというのも、あくまでお累が己の身体に附纒つきまつわってたゝりをなす事ではないかと、流石さすがの悪党も怖気立こわげたち、ものをも言わず暫くは茫然ぼんやりと立って居りましたが、お賤は気が附きませんから
真景累ヶ淵 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
此石の落たるを此田代村たしろむらものさま/″\の物に用ふ、片石へんせきにても他所に用ふればたゝりありし事度々なりとぞ。文政三年辰七月二日此七ツ釜の奇景きけいたづね目撃もくげきしたるを記す。
是をも 菅神のたゝりとするはいよ/\非説ひせつなりと、安斎あんさい先生(伊勢平蔵)の菅像弁くわんざうべんにもいへり。
是をも 菅神のたゝりとするはいよ/\非説ひせつなりと、安斎あんさい先生(伊勢平蔵)の菅像弁くわんざうべんにもいへり。