トップ
>
目口
>
めくち
ふりがな文庫
“
目口
(
めくち
)” の例文
ハツと
呼吸
(
いき
)
を
引
(
ひ
)
く。
目口
(
めくち
)
に
吹込
(
ふきこ
)
む
粉雪
(
こゆき
)
に、ばツと
背
(
せ
)
を
向
(
む
)
けて、そのたびに、
風
(
かぜ
)
と
反對
(
はんたい
)
の
方
(
はう
)
へ
眞俯向
(
まうつむ
)
けに
成
(
な
)
つて
防
(
ふせ
)
ぐのであります。
雪霊記事
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
初
(
はじ
)
めのうちは、それでも
元気
(
げんき
)
よく
歩
(
ある
)
いていましたが、しまいには
目
(
め
)
となく、
耳
(
みみ
)
となく、
鼻
(
はな
)
となく
油
(
あぶら
)
が
流
(
なが
)
れこんできて、
目口
(
めくち
)
も
開
(
あ
)
かなくなったので、
若者
(
わかもの
)
は
てかてか頭の話
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
あんだっていやにあてこすりばかり言って、つまらん事にも
目口
(
めくち
)
を立てて
小言
(
こごと
)
を言うんです。近頃はあいつまでが時々いやなそぶりをするんです。わたしもう
癪
(
しゃく
)
に
障
(
さわ
)
っちゃったから
春の潮
(新字新仮名)
/
伊藤左千夫
(著)
表二階
(
おもてにかい
)
の、狭い三
畳
(
じょう
)
ばかりの座敷に通されたが、案内したものの顔も、
漸
(
や
)
つと
仄
(
ほのめ
)
くばかり、
目口
(
めくち
)
も見えず、
最
(
も
)
う暗い。
貴婦人
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
今日は雪が降って、風が強くて、
目口
(
めくち
)
も
開
(
あ
)
かぬ程だから、少し、いつもよりは遅れて来るだろう。
点
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
▼ もっと見る
刺身ッていやあ
一寸試
(
いっすんだめし
)
だ、
鱠
(
なます
)
にすりゃぶつぶつ
切
(
ぎり
)
か、あの
又
(
また
)
目口
(
めくち
)
のついた
天窓
(
あたま
)
へ骨が
繋
(
つなが
)
って肉が
絡
(
まと
)
いついて残る図なんてものは、と
厭
(
いや
)
な顔をするからね。ああ
三尺角
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
その夜は非常に
吹雪
(
ふぶき
)
のした晩であった。普通の者は
迚
(
とて
)
も、この広い野原を歩けない。
勿論
(
むろん
)
道の付いている筈がなし、北西の風を
真面
(
まとも
)
に受けて、雪が
目口
(
めくち
)
に入って一足も踏み出せるものでない。
北の冬
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
刺身
(
さしみ
)
ツていやあ
一寸試
(
いつすんだめし
)
だ、
鱠
(
なます
)
にすりやぶつ/\
切
(
ぎり
)
か、あの
又
(
また
)
目口
(
めくち
)
のついた
天窓
(
あたま
)
へ
骨
(
ほね
)
が
繋
(
つなが
)
つて
肉
(
にく
)
が
絡
(
まと
)
ひついて
殘
(
のこ
)
る
圖
(
づ
)
なんてものは、と
厭
(
いや
)
な
顏
(
かほ
)
をするからね。あゝ
三尺角
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
くひしばつても、
閉
(
と
)
ぢても、
目口
(
めくち
)
に
浸
(
し
)
む
粉雪
(
こゆき
)
を、しかし
紫陽花
(
あぢさゐ
)
の
青
(
あを
)
い
花片
(
はなびら
)
を
吸
(
す
)
ふやうに
思
(
おも
)
ひました。
雪霊記事
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
お
前
(
まへ
)
もお
聞
(
き
)
きよ、
私
(
わたし
)
が
毎日
(
まいにち
)
出勤
(
しゆつきん
)
するあの
破堂
(
やぶれだう
)
の
中
(
なか
)
で、
顏
(
かほ
)
は
汗
(
あせ
)
だらけ、
砂埃
(
すなぼこり
)
、
其
(
そ
)
の
上
(
うへ
)
蜘蛛
(
くも
)
の
巣
(
す
)
で、
目口
(
めくち
)
も
開
(
あ
)
かない、
可恐
(
ひど
)
く
弱
(
よわ
)
つた
處
(
ところ
)
を、
此
(
こ
)
のお
方
(
かた
)
だ、
袖
(
そで
)
で
綺麗
(
きれい
)
にして
下
(
くだ
)
すつた。
みつ柏
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
實
(
じつ
)
はなくなりました
父
(
ちゝ
)
が、
其
(
そ
)
の
危篤
(
きとく
)
の
時
(
とき
)
、
東京
(
とうきやう
)
から
歸
(
かへ
)
りますのに、(タダイマココマデキマシタ)と
此
(
こ
)
の
町
(
まち
)
から
發信
(
はつしん
)
した……
偶
(
ふ
)
とそれを
口實
(
こうじつ
)
に——
時間
(
じかん
)
は
遲
(
おそ
)
くはありませんが、
目口
(
めくち
)
もあかない
雪霊続記
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
カン/\カン/\と、
不意
(
ふい
)
に
目口
(
めくち
)
へ
打込
(
うちこ
)
まれるやうに
響
(
ひゞ
)
きました。
浅茅生
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
目
常用漢字
小1
部首:⽬
5画
口
常用漢字
小1
部首:⼝
3画
“目”で始まる語句
目
目的
目出度
目前
目標
目貫
目覚
目論見
目下
目論