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白砂
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はくさ
ふりがな文庫
“
白砂
(
はくさ
)” の例文
海岸の
白砂
(
はくさ
)
のないのは物足らぬけれど、このあたりから
清澄
(
せいちょう
)
な温泉が出ると思えば、それくらいのことは我慢しなければなりません。
深夜の電話
(新字新仮名)
/
小酒井不木
(著)
かつ
人
(
ひと
)
一人
(
ひとり
)
いなければ、真昼の様な月夜とも想われよう。
長閑
(
のどか
)
さはしかし野にも山にも
増
(
まさ
)
って、あらゆる
白砂
(
はくさ
)
の
俤
(
おもかげ
)
は、
暖
(
あたたか
)
い霧に似ている。
春昼後刻
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
それは
天然
(
てんねん
)
の
白砂
(
はくさ
)
をば
何
(
なに
)
かで
程
(
ほど
)
よく
固
(
かた
)
めたと
言
(
い
)
ったような、
踏
(
ふ
)
み
心地
(
ここち
)
で、
足触
(
あしざわ
)
りの
良
(
よ
)
さと
申
(
もう
)
したら
比類
(
たぐい
)
がありませぬ。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
誰れから先きに動いたともなく、二人は
銀杏
(
いてふ
)
の
傍
(
そば
)
を離れて、盛り上げるやうに
白砂
(
はくさ
)
を敷いた道を神殿の方に歩いた。
東光院
(旧字旧仮名)
/
上司小剣
(著)
翠嶂
(
すいしょう
)
山と呼ぶこのあたり、何かわびしい岩礁と
白砂
(
はくさ
)
との間に高瀬舟の幾つかが水にゆれ、波に漂って、
舷々
(
げんげん
)
相摩
(
あいま
)
するところ、
誰
(
たれ
)
がつけたかその名も香木峡という。
木曾川
(新字新仮名)
/
北原白秋
(著)
▼ もっと見る
流れの淀むところは陰暗く、岩を
回
(
めぐ
)
れば光景瞬間に変じ、
河幅
(
かわはば
)
急に広まりぬ。底は一面の
白砂
(
はくさ
)
に水紋落ちて
綾
(
あや
)
をなし、両岸は緑野低く
春草
(
しゅんそう
)
煙り、森林遠くこれを囲みたり。
わかれ
(新字新仮名)
/
国木田独歩
(著)
時
(
とき
)
としては柳条に
拠
(
よ
)
りて深処に
没
(
ぼつ
)
するを
防
(
ふせ
)
ぎしことあれども、
進
(
すす
)
むに従うて
浅砂
(
せんさ
)
の
岸
(
きし
)
となり、
遂
(
つひ
)
に沼岸一帯の
白砂
(
はくさ
)
を
現
(
げん
)
じ来る、砂土人馬の
足跡
(
そくせき
)
は
斑々
(
はん/\
)
として破鞋と
馬糞
(
ばふん
)
は所々に
散見
(
さんけん
)
す
利根水源探検紀行
(新字旧仮名)
/
渡辺千吉郎
(著)
枝
(
えだ
)
の
間
(
あひだ
)
を
白砂
(
はくさ
)
のきれいな
坂
(
さか
)
が
畝
(
うね
)
つて
拔
(
ぬ
)
けて、その
丘
(
をか
)
の
上
(
うへ
)
に
小學校
(
せうがくかう
)
がある。ほんの
拔裏
(
ぬけうら
)
で、ほとんど
學校
(
がくかう
)
がよひのほか、
用
(
よう
)
のない
路
(
みち
)
らしいが、それでも
時々
(
とき/″\
)
人通
(
ひとどほ
)
りがある。
木菟俗見
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
私達
(
わたくしたち
)
は
連
(
つ
)
れ
立
(
だ
)
ちて
海
(
うみ
)
の
修行場
(
しゅぎょうば
)
を
後
(
あと
)
に、
波打際
(
なみうちぎわ
)
のきれいな
白砂
(
はくさ
)
を
踏
(
ふ
)
んで
東
(
ひがし
)
へ
東
(
ひがし
)
へと
進
(
すす
)
みました。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
松林にも
腕白
(
わんぱく
)
らが騒いでいた。良寛堂の敷地には
亭々
(
ていてい
)
たる赤松の五、六がちょうどその
前廂
(
まえひさし
)
の
斜
(
ななめ
)
に位置して、そのあたりと、日光と影と、
白砂
(
はくさ
)
と
落松葉
(
おちまつば
)
と、
幽寂
(
ゆうじゃく
)
ないい風致を保っていた。
木曾川
(新字新仮名)
/
北原白秋
(著)
屋内
酒樽
(
さけだる
)
のあるあらば
極
(
きは
)
めて
妙
(
めう
)
なれども、若し之なくんば
草臥
(
くたび
)
れ
損
(
ぞん
)
なりと、
遂
(
つひ
)
に帰路を
取
(
と
)
りて戸倉に
至
(
いた
)
るに
决
(
けつ
)
す、一帯の
白砂
(
はくさ
)
過
(
す
)
ぎ
了
(
おは
)
れば路は戸倉峠に
連
(
つら
)
なる、峠の
高
(
たか
)
さ凡そ六千呎、
路幅
(
みちはば
)
僅
(
わづ
)
かに一尺
利根水源探検紀行
(新字旧仮名)
/
渡辺千吉郎
(著)
脚下
(
きゃっか
)
は一
帯
(
たい
)
の
白砂
(
はくさ
)
で、そして
自分
(
じぶん
)
の
立
(
た
)
っている
巌
(
いわ
)
の
外
(
ほか
)
にも
幾
(
いく
)
つかの
大
(
おお
)
きな
巌
(
いわ
)
があちこちに
屹立
(
きつりつ
)
して
居
(
お
)
り、それにはひねくれた
松
(
まつ
)
その
他
(
た
)
の
常盤木
(
ときわぎ
)
が
生
(
は
)
えて
居
(
い
)
ましたが、
不図
(
ふと
)
気
(
き
)
がついて
見
(
み
)
ると
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
それよりも、実に驚いたのは、宏大な三角洲の
白砂
(
はくさ
)
のかがやきであった。
木曾川
(新字新仮名)
/
北原白秋
(著)
“白砂”の意味
《名詞》
白い砂。
(出典:Wiktionary)
白
常用漢字
小1
部首:⽩
5画
砂
常用漢字
小6
部首:⽯
9画
“白砂”で始まる語句
白砂青松
白砂原
白砂糖
白砂会所