毒藥どくやく)” の例文
新字:毒薬
すくひしなり或時あるとき彼の四人打寄うちよつ耳語さゝやくやう又七こと是迄これまで種々しゆ/″\非道ひだうになすと雖も此家を出行いでゆく景色なし此上このうへは如何せんと相談さうだんしけるにおつねひざすゝめ是は毒藥どくやく
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
仰々ぎやう/\しく言出いひだすと、かたき髑髏しやれかうべか、毒藥どくやくびんか、とおどろかれよう、眞個まつたくことひませう、さしたるでない、むらさききれけたなりで、一しやくずん一口ひとふり白鞘しらさやもののかたながある。
印度更紗 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
……まん一、このくすり毒藥どくやくであったら? ロミオどのと縁組えんぐみさせておきながら、婚禮こんれいをさすときは、宗門しゅうもんはぢとなるによって、それでわしころさうといふふか陰謀たくみ毒藥どくやくではあるまいものでもない。
くみて後に御膳ごぜんを差上べしといひおもての方へ出行たりあとに寶澤は手早く此夏中このなつちうえんの下へ埋置うづめおき二品ふたしな毒藥どくやく
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
領主 この書面しょめんにてそう申條まうしでうあかりったり、情事じゃうじ顛末てんまつをんな死去しきょ報告しらせまた貧窮ひんきうなる藥種屋やくしゅやより毒藥どくやく買求かひもとめてそれを持參じさんし、此處これなるをんなはかなかにて自殺じさつなさん底意そこいまで、明白めいはく相成あひなったわ。
取寄とりよせ是をくはんと爲るを長助は目配めくばせをなしとむていゆゑさてはと思ひ何かまぎらして是をくはず夫より又七は新道しんみちの湯に行けるに長助もあとより同くきたり彼の毒藥どくやくをお熊が入たる事を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
こりゃ此處こゝに四十りゃうある、わし毒藥どくやくを一もんめほどってくりゃれ、すぐ血管けっくわん行渡ゆきわたって饜果あきはてた飮主のみぬし立地たちどころなすやうな、また射出うちだされた焔硝えんせうおそろしい大砲たいはう胴中どうなかからはげしうきふはしるやうに