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椽側
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えんがは
ふりがな文庫
“
椽側
(
えんがは
)” の例文
其
(
その
)
馬
(
うま
)
がさ、
私
(
わし
)
も
別
(
べつ
)
に
馬
(
うま
)
は
珍
(
めづ
)
らしうもないが、
白痴殿
(
ばかどの
)
の
背後
(
うしろ
)
に
畏
(
かしこま
)
つて
手持不沙汰
(
てもちぶさた
)
ぢやから
今
(
いま
)
引
(
ひ
)
いて
行
(
ゆ
)
かうとする
時
(
とき
)
椽側
(
えんがは
)
へひらりと
出
(
で
)
て
高野聖
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
そこへお
友
(
とも
)
だちが
來
(
き
)
てお
話
(
はな
)
しをしてゐると、どこから
這入
(
はい
)
つて
來
(
き
)
たものか、また
椽側
(
えんがは
)
へ
來
(
き
)
た、
私
(
わたし
)
は
遽
(
あわ
)
てゝ
障子
(
せうじ
)
を
締切
(
しめき
)
つた。
ねこ
(旧字旧仮名)
/
北村兼子
(著)
や、
大失敗
(
だいしつぱい
)
と、がツかりして、
先
(
ま
)
づ
本堂
(
ほんだう
)
の
椽側
(
えんがは
)
へ
腰
(
こし
)
を
掛
(
か
)
ける。いつしかそれが
誰先
(
たれさ
)
きとなく
草鞋
(
わらじ
)
を
脱
(
ぬ
)
ぐ。
到頭
(
たう/\
)
四
人
(
にん
)
本堂
(
ほんだう
)
へ
上
(
あが
)
り
込
(
こ
)
んで、
雜談
(
ざつだん
)
をする。
寐轉
(
ねころ
)
ぶ。
探検実記 地中の秘密:03 嶺の千鳥窪
(旧字旧仮名)
/
江見水蔭
(著)
代助は笑ひながら、両手で
寐起
(
ねおき
)
の
顔
(
かほ
)
を
撫
(
な
)
でた。さうして風呂場へ
顔
(
かほ
)
を洗ひに
行
(
い
)
つた。
頭
(
あたま
)
を
濡
(
ぬ
)
らして、
椽側
(
えんがは
)
迄
帰
(
かへ
)
つて
来
(
き
)
て、
庭
(
には
)
を
眺
(
なが
)
めてゐると、
前
(
まへ
)
よりは気分が
大分
(
だいぶ
)
晴々
(
せい/\
)
した。
それから
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
眼に見えない侵入者だ、その胸倉を
捉
(
と
)
つて、戸の外に突き出さなければ気が済まないやうに、ムシヤクシヤ腹になつて、二階の狭い
椽側
(
えんがは
)
に立ち上りながら、向ふを睨みつけ
亡びゆく森
(新字旧仮名)
/
小島烏水
(著)
▼ もっと見る
爲樣
(
しやう
)
があらうが有るまいが、それは
私
(
わたし
)
の知ツたことぢやない! といふやうな顏をして、
近子
(
ちかこ
)
はぷうと
膨
(
ふく
)
れてゐた。そして
軈
(
やが
)
て
所天
(
をつと
)
の
傍
(
そば
)
を離れて、
椽側
(
えんがは
)
を
彼方
(
あつち
)
此方
(
こつち
)
と歩き始めた。
青い顔
(旧字旧仮名)
/
三島霜川
(著)
婦人
(
をんな
)
は
早
(
は
)
や
衣服
(
きもの
)
を
引
(
ひツ
)
かけて
椽側
(
えんがは
)
へ
入
(
はい
)
つて
来
(
き
)
て、
突然
(
いきなり
)
帯
(
おび
)
を
取
(
と
)
らうとすると、
白痴
(
ばか
)
は
惜
(
を
)
しさうに
押
(
おさ
)
へて
放
(
はな
)
さず、
手
(
て
)
を
上
(
あ
)
げて。
婦人
(
をんな
)
の
胸
(
むね
)
を
圧
(
おさ
)
へやうとした。
高野聖
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
古谷俊男
(
ふるやとしを
)
は、
椽側
(
えんがは
)
に
据
(
す
)
ゑてある長椅子に長くなツて、
兩
(
りやう
)
の腕で頭を
抱
(
かゝ
)
へながら
熟
(
じつ
)
と
瞳
(
ひとみ
)
を
据
(
す
)
ゑて考込むでゐた。
體
(
からだ
)
のあいた日曜ではあるが、今日のやうに降ツては
何
(
ど
)
うすることも出來ぬ。
青い顔
(旧字旧仮名)
/
三島霜川
(著)
あの銀色をした温味のある白毛の
衾
(
しとね
)
から、すやすやと聞えやうかと耳を澄ます、
五月雨
(
さみだれ
)
には、森の青地を白く
綾取
(
あやど
)
つて、雨が
鞦韆
(
ブランコ
)
のやうに揺れる、
椽側
(
えんがは
)
に寝そべりながら、
団扇
(
うちは
)
で蚊をはたき
亡びゆく森
(新字旧仮名)
/
小島烏水
(著)
椽側
(
えんがは
)
へ
遣
(
や
)
つて
来
(
き
)
て、お
嬢様
(
ぢやうさま
)
面白
(
おもしろ
)
いことをしてお
目
(
め
)
に
懸
(
か
)
けませう、
無躾
(
ぶしつけ
)
でござりますが、
私
(
わたし
)
の
此
(
こ
)
の
手
(
て
)
を
握
(
にぎ
)
つて
下
(
くだ
)
さりますと、
彼
(
あ
)
の
蜂
(
はち
)
の
中
(
なか
)
へ
突込
(
つツこ
)
んで、
蜂
(
はち
)
を
掴
(
つか
)
んで
見
(
み
)
せましやう。
高野聖
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
椽
漢検1級
部首:⽊
13画
側
常用漢字
小4
部首:⼈
11画
“椽”で始まる語句
椽
椽先
椽大
椽端
椽木
椽鼻
椽配
椽前
椽台
椽境