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いりみだ
眞中の
卓子を
圍んで、
入亂れつゝ
椅子に
掛けて、
背嚢も
解かず、
銃を
引つけたまゝ、
大皿に
裝つた、
握飯、
赤飯、
煮染をてん/″\に
取つて
居ます。
突いてかゝる。ベンヺーリオー
餘義なく
敵手になる。
此途端、
兩家の
關係者、
双方より
出で
來り、
入亂れて
鬪ふ。
市民及び
警吏長等棍棒を
携へて
出で
來る。
瓦を
粉にしたやうな
眞赤な
砂煙に、
咽喉を
詰らせて
歸りがけ、
見付の
火の
見櫓の
頂邊で、かう、
薄赤い、おぼろ
月夜のうちに、
人影の
入亂れるやうな
光景を
見たが。
尤も
彼の
前にも
車が
續いた。
爾時、
橋の
上をひら/\
肩裾の
薄く
濃く、
月下に
入亂れて
對岸へ
渡つた四五
人の
影も
見えた。
其等は
徒歩で、
些と
早めに
宴會を
辭した
連中。
襖障子が
縱横に
入亂れ、
雜式家具の
狼藉として、
化性の
如く、
地の
震ふたびに
立ち
跳る、
誰も
居ない、
我が
二階家を、
狹い
町の、
正面に
熟と
見て、
塀越のよその
立樹を
廂に