“化性”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
けしょう55.6%
けしやう44.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
その深さが何万尺あるか測られない、この中に何か潜力的ポーテンシアルな、巨大な物が潜んでいる、そうして生物を圧迫する——化性けしょう蝙蝠かわほりでも舞い出そうだ。
白峰山脈縦断記 (新字新仮名) / 小島烏水(著)
その団体が才蔵を目掛け紛々翩々ふんぷんへんぺんと飛びかかるのであったが、その数ほとんど限りない上に、いずれも化性けしょうのものだけに打たれても叩かれても死のうとはしない。
蔦葛木曽棧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
そらまた化性けしやうのものだと、急足いそぎあし谷中やなかく。いつもかはらぬ景色けしきながら、うで島田しまだにおびえし擧句あげくの、心細こゝろぼそさいはむかたなし。
弥次行 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
闌秋らんしう化性けしやうしたる如き桔梗ききやう蜻蛉とんぼの眼球の如き野葡萄のぶだうの実、これらを束ねて地に引きゑたる間より、もみの木のひよろりと一際ひときは高く、色波の旋律を指揮する童子の如くに立てるが
霧の不二、月の不二 (新字旧仮名) / 小島烏水(著)