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化性
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けしやう
そら
又化性のものだと、
急足に
谷中に
着く。いつも
變らぬ
景色ながら、
腕と
島田におびえし
擧句の、
心細さいはむ
方なし。
闌秋に
化性したる如き
桔梗、
蜻蛉の眼球の如き
野葡萄の実、これらを束ねて地に引き
据ゑたる間より、
樅の木のひよろりと
一際高く、色波の旋律を指揮する童子の如くに立てるが
本人が承知で、
化性の者と逢引して居るんなら、叔母が口を
襖障子が
縱横に
入亂れ、
雜式家具の
狼藉として、
化性の
如く、
地の
震ふたびに
立ち
跳る、
誰も
居ない、
我が
二階家を、
狹い
町の、
正面に
熟と
見て、
塀越のよその
立樹を
廂に