“こうぎ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
交誼32.1%
公儀11.5%
抗議9.0%
厚誼9.0%
講義9.0%
好誼9.0%
高誼6.4%
狎妓2.6%
高巍1.3%
興義1.3%
交戯1.3%
公義1.3%
口儀1.3%
口誼1.3%
后祇1.3%
講議1.3%
香技1.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
単に、攻守同盟というだけではない、旧恩の関係もある、そのほか複雑な交誼こうぎも入りくんでいて、るに断れない間がらである。
新書太閤記:04 第四分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「嘘かも知れない、——いや嘘であつてくれるとよい。若し本當なら、公儀こうぎに睨まれてゐるあの御藩中は、今に大變なことになるだらうよ」
しかし、かれが恭一に返事を出したその日に、大河がたまたま浴室で持ち出した恋愛論れんあいろんは、期せずしてかれに対する大きな人間的抗議こうぎとなっていた。
次郎物語:05 第五部 (新字新仮名) / 下村湖人(著)
皆くたびれて居るだろうけれどそれにも構わず墓の検分に来てくれたのだ。実に有り難い。諸君。諸君には見えないだろうが僕は草葉のかげから諸君の厚誼こうぎを謝して居るよ。
(新字新仮名) / 正岡子規(著)
自分じぶん部屋へやへもどった諭吉ゆきちは、たいへんまんぞくそうでした。生徒せいとたちがそとおおさわぎのなかで、ねっしんに講義こうぎをきいてくれたことが、うれしかったのです。
その上、とがめられたのが好都合になって様々の好誼こうぎをうけ、行手の海の難処なども懇篤に教えさとされ、鄭重ていちょうなる見送りをうけて外洋そとうみへと漕出した。
マダム貞奴 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)
貸して賜われた。ひとえ仏陀ぶっだ衆生しゅじょうのためとは申せ、浅からぬご法縁、たとえ法然、遠国に朽ち果てようとも、ご高誼こうぎのほどは忘れませぬぞ
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
わが狎妓こうぎひそかに子と情を通じたるものあり。子の情婦にしてわれのこれを奪ひしものまたなしとせず。
礫川徜徉記 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
これなりとは聞召きこしめしたりけれど、いきおい既に定まりて、削奪の議を取る者のみ充満みちみちたりければ、高巍こうぎの説も用いられてみぬ。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
諸藩ようやく削奪せられんとするの明らかなるや、十二月に至りて、前軍ぜんぐん都督府断事ととくふだんじ高巍こうぎ書をたてまつりて政を論ず。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
六十代醍醐天皇だいごてんのう延長年間えんちょうねんかん、三井寺に興義こうぎという僧があった。絵が上手じょうずだったので、名人という評判を世間から立てられていた。
むかし延長えんちやうの頃、三井寺に興義こうぎといふ僧ありけり。絵にたくみなるをもて名を世にゆるされけり。つねゑがく所、仏像ぶつざう山水さんすゐ花鳥くわてう事とせず。
愛妻と帳中ちょうちゅう交戯こうぎしながら、将士の報告を聞くのに、そのとばりを半ば上げて聞いたということだが、秀吉の人間性では、それほどまで、人間自体を、侮辱ぶじょくできなかった。
新書太閤記:11 第十一分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
列座れつざ方々かた/″\、いづれもかね御存ごぞんじのごとく、それがし勝手かつて不如意ふによいにて、すで先年せんねん公義こうぎより多分たぶん拜借はいしやくいたしたれど、なか/\それにて取續とりつゞかず、此際このさい家政かせい改革かいかくして勝手かつてとゝのまをさでは、一家いつかつひあやふさふらふ
十万石 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
あなくほど眺めておれる大原は平生へいぜいの書生風に引かえてにわかかたちを正し慇懃丁重いんぎんていちょうに両手を突いて初対面の口儀こうぎを述べ
食道楽:春の巻 (新字新仮名) / 村井弦斎(著)
とだらだらと叔母が口誼こうぎを述べると、続いて兄もキュウクツ張った調子で挨拶を済ました。
新世帯 (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
(『五憲法ごけんぽう』に曰く、「古儒の知たるや、天に帝神ありて変あり。地に后祇こうぎありて化あり。人に魂魄こんぱくありて奇あり。物に精霊ありて怪あり。みな天有なり」と)
通俗講義 霊魂不滅論 (新字新仮名) / 井上円了(著)
べつにむつかしい講議こうぎ
夜明けの辻 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
「道楽もほどにいたすがよい。つづみを習うとか、香技こうぎを楽しむとか、小舞をするとかいうならべつなこと、物ずきも程がある」