厚誼こうぎ)” の例文
本書の出版に関して厚誼こうぎを受けた新井直弥、南方靖一郎の両氏に、また補筆のため私に静かなへやを与えられた斎藤一二君に厚い謝意を表したく思います。
手仕事の日本 (新字新仮名) / 柳宗悦(著)
皆くたびれて居るだろうけれどそれにも構わず墓の検分に来てくれたのだ。実に有り難い。諸君。諸君には見えないだろうが僕は草葉のかげから諸君の厚誼こうぎを謝して居るよ。
(新字新仮名) / 正岡子規(著)
こうして皆さんのお集まりを願ったのは、じつは皆さんの協力と助言を仰ぎたいからなのでして、平ぜいの皆さんのご厚誼こうぎに甘えて、わたしの期待はかなえて頂けるものと信じております。
二葉亭は厚誼こうぎには感謝したが、同時に頗るあきたらなく思っていた。
二葉亭四迷の一生 (新字新仮名) / 内田魯庵(著)
吾々はその折の大原氏の尽きない厚誼こうぎに対して十分な謝辞さえなかった。私たちが永らく希望してやまなかった一つの仕事が、これで実現せられるに至ったではないか。
民芸四十年 (新字新仮名) / 柳宗悦(著)
同氏の厚誼こうぎに深謝の外ない。中で花彩かさいという飲みものの味が忘れ難い。蜂蜜、躑躅花つつじばな、青豆、片栗粉などを調味したものであったが、不思議に活きた味と高い香りがあった。
全羅紀行 (新字新仮名) / 柳宗悦(著)
またこの本の出版に関し書肆しょしから受けた厚誼こうぎに対し、厚く謝意を伝えたく思います。
手仕事の日本 (新字新仮名) / 柳宗悦(著)
此処で私たちは三尺大の大甕おおがめや、その他鉄金具、丸彫まるぼりのパカチなど幾種かを求めた。発送は面長の厚誼こうぎを受けた。面の役所は古い李朝代の立派な建物で、前に幾多の善政碑が並ぶのは見ものであった。
全羅紀行 (新字新仮名) / 柳宗悦(著)
私たちは自然が準備してくれたこの厚誼こうぎを無にしてはすまない。
工芸の道 (新字新仮名) / 柳宗悦(著)
この日から数日の間私たちは同氏の厚誼こうぎを受けた。
全羅紀行 (新字新仮名) / 柳宗悦(著)