講義こうぎ)” の例文
一時間目の修身しゅうしん講義こうぎんでもまだ時間があまっていたら校長が何でも質問しつもんしていいと云った。けれどもだれだまっていて下をいているばかりだった。
或る農学生の日誌 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
自分じぶん部屋へやへもどった諭吉ゆきちは、たいへんまんぞくそうでした。生徒せいとたちがそとおおさわぎのなかで、ねっしんに講義こうぎをきいてくれたことが、うれしかったのです。
くるわことばをまちにいふまでりとははづかしからずおもへるもあはれなり、としはやう/\かぞへの十四、人形にんげういてほうずりするこゝろ御華族ごくわぞくのお姫樣ひめさまとてかはりなけれど、修身しうしん講義こうぎ
たけくらべ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
ちょうど、よしむらさんたちの講義こうぎをもっておられた、やまもと先生も、こういわれた。
ラクダイ横町 (新字新仮名) / 岡本良雄(著)
まず先に、かれはわたしたちの質問しつもんにこの床屋とこやさんの音楽家が答えることができるかためそうとした。いよいよできるようだったら、かれは散髪さんぱつの代で、音楽の講義こうぎを聞くつもりであった。
やがて、講義こうぎわると、先生せんせいは、眼鏡めがねごしに、小田おだていられたが
空晴れて (新字新仮名) / 小川未明(著)
呉子ごし兵法図国編へいほうとこくへん講義こうぎをうけているところであった。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
このノートは、武揚たけあきが、オランダへ学問がくもんをしにいったとき、勉強べんきょうした航海術こうかいじゅつ講義こうぎをうつしたものでした。
むずかしい議論ぎろんがはじまったり、ときには、大学だいがく教室きょうしつをそのまま、先生が学生をつれてこられて、そこで講義こうぎがつづけられることがあって、ほんとうに、きもちのいいはたらきばしょだった。
ラクダイ横町 (新字新仮名) / 岡本良雄(著)
生徒せいとたちも、それにつりこまれて、いつのまにか、そとのさわぎも、大砲たいほうおとにならず、講義こうぎみみをかたむけていました。そうして、やがて、時間じかんとなりました。