“きそう”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
徽宗48.0%
奇相8.0%
貴僧4.0%
喜惣4.0%
奇創4.0%
寄贈4.0%
寄送4.0%
希曾4.0%
琪草4.0%
4.0%
箕帚4.0%
起相4.0%
鬼相4.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
それはそう徽宗きそう皇帝の御筆ぎょひつというたかの一軸である。酒宴が果てて客がみな帰り去った後、夜がけてからかの狐が忍んで来た。
「ふうむ、君の人相を仔細に見たのは今が初めてであるが、君の人相は天下の奇相きそうであるぞ。愕いたもんだ」
第四次元の男 (新字新仮名) / 海野十三(著)
取繕とりつくろひ申にぞ次右衞門三五郎口をそろへて然らば其石塔せきたふ參詣さんけい致し度貴僧きそうには先へ歸られ其用意よういをなし置給へと云に祐然かしこまり候と急ぎ立歸りて無縁むえんの五りんたふ
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
下より見上げ何か吃驚びつくりせし樣子なりしかば無量庵は微笑ほゝゑみ是九郎兵衞愚僧ぐそうあひては一言の申譯は有まいと言に九郎兵衞は然あらぬていにて合點がてんゆか貴僧きそうが一言最前さいぜんより容子ようす
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
いまの十四郎が、もしかして死んだ場合にも、私だけはこの家を離れず、弟の喜惣きそうに連れ添え——って。
白蟻 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
そのかたわらに、妙なかごのようなものを背負った妻の滝人、次男である白痴の喜惣きそう、妹娘の時江——と以上の五人を中心に取り囲み、さらにその周囲ぐるりを、真黒な密集がうごめいていたのである。
白蟻 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
金銀・赤銅・象牙ぞうげ等の奇創きそう緻密ちみつの細工行なわれたるは、わが人民が鍋釜さえも有せず、歯牙をもって庖刀に代え、手指をもって箸に代え、月光をもって燈火に代うるものありたればなり。
将来の日本:04 将来の日本 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)
右エナ大学植物学研究室へ御寄贈きそう下さつたに就きましては厚くお礼をまをべます。
會毎くわいごと三人さんにん相談さうだんしてかならつき一度いちど贈品ぞうひん大島小學校おほしませうがくかうおくる、それがかならずしも立派りつぱものばかりではない、筆墨ひつぼくるゐ書籍しよせき圖畫づぐわるゐなどで、オルガン一臺いちだい寄送きそうしたのが一番いちばん金目かねめものであつた。
日の出 (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)
安原三吾と鈴木作右衛門とはやゝくらい人物である。市河三陽さんは寛斎漫稿の安原希曾きそう、安原省叔せいしゆくかみに見えた三吾を同一人とすると、名は希曾、あざなは省叔、通称は三吾となる筈だと云つてゐる。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
風に揺ぐ玉樹のみどりや、野に拡がる琪草きそうの香や、姿を見ぬ仙禽せんきんの声や、然様いう種々のものの中を、吾が身が経巡り、吾が魂が滾転こんてんし行いて
穂高岳 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
先手さきては両藩の下役人数人で、次に兵卒数人が続く。次は細川藩の留守居馬場彦右衛門、同藩の隊長山川亀太郎、浅野藩の重役渡辺きそうの三人である。陣笠小袴こばかまで馬にまたがり、持鑓もちやりてさせている。
堺事件 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
わたくしは若い時から脂粉のちまたに入り込み、今にその非を悟らない。或時は事情にとらわれて、彼女達かのおんなたちの望むがまま家にれて箕帚きそうらせたこともあったが、然しそれは皆失敗に終った。
濹東綺譚 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
しばらくこうべをめぐらして本来の起相きそうを見れば。
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
貞盛ときくと、将門はすぐ鬼相きそうを現わした。
平の将門 (新字新仮名) / 吉川英治(著)