“小袴”の読み方と例文
読み方割合
こばかま100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
寺の内外は水を打ったようにしずまった。箕浦は黒羅紗くろらしゃの羽織に小袴こばかまを着して、切腹の座に着いた。介錯人馬場は三尺隔てて背後に立った。
堺事件 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
その一つは、萌黄匂もえぎにおいよろいで、それに鍬形くわがた五枚立のかぶとを載せたほか、毘沙門篠びしゃもんしのの両籠罩こて小袴こばかま脛当すねあて鞠沓まりぐつまでもつけた本格の武者装束。
黒死館殺人事件 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
今一人は青山銀之丞ぎんのじょうという若侍であった。関白七条家の御書院番で、俗に公家侍というだけに、髪の結い振り。素袍すおう小袴こばかまの着こなしよう。
名娼満月 (新字新仮名) / 夢野久作(著)