“鞠沓”の読み方と例文
読み方割合
まりぐつ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
その一つは、萌黄匂もえぎにおいよろいで、それに鍬形くわがた五枚立のかぶとを載せたほか、毘沙門篠びしゃもんしのの両籠罩こて小袴こばかま脛当すねあて鞠沓まりぐつまでもつけた本格の武者装束。
黒死館殺人事件 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
ねえ熊城君、たしかあの男は、拱廊そでろうかにあった具足の鞠沓まりぐつを履いて、その上に、レヴェズの套靴オヴァ・シューズを無理やりめ込んだに違いないのだ
黒死館殺人事件 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
ねえ支倉君、これ以上論ずる問題はないと思うが、ただただ憐憫れんびんを覚えるのは、伸子に操られて鞠沓まりぐつかせられ、具足まで着せられた暗愚な易介なんだよ
黒死館殺人事件 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)