“鞠躬如”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
きっきゅうじょ79.3%
きくきゅうじょ17.2%
きくきゆうぢよ3.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
名の無い画描きの人の、その面倒を見てやったらしく、出入りするのがいた。その人の鞠躬如きっきゅうじょとした姿が私の記憶にも残っている。
桜林 (新字新仮名) / 小山清(著)
部屋に入ってからはさすがに覆面だけは引き下げたが、その代り今度は大きな安楽椅子に沈み込み、鞠躬如きくきゅうじょと差し出す献立表ムニュも電報もみな肩越しに受取ったのである。
魔都 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
発車の笛、寒きゆふべの潮風に響きて、汽車は「ガイ」と一とりして進行を始めぬ、駅長は鞠躬如きくきゆうぢよとして窓外に平身低頭せり、れど車中の客は元より一瞥いちべつだも与へず
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)