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鑑定
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かんてい
ふりがな文庫
“
鑑定
(
かんてい
)” の例文
それはとにかく、私の経験したような煩悶があなたがたの場合にもしばしば起るに違いないと私は
鑑定
(
かんてい
)
しているのですが、どうでしょうか。
私の個人主義
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
娘を見失つたのは、何と言つても
大失策
(
だいしつさく
)
に相違ありませんが、その代り、あの浪人者を手習師匠と
鑑定
(
かんてい
)
した、親分平次の失策も掴んだのです。
銭形平次捕物控:008 鈴を慕う女
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
「おれの
鑑定
(
かんてい
)
では、お冬の袂から地面に一旦落ちたのを、強い風に吹きあげられて……。まあ、そう思うより仕方がねえ」
半七捕物帳:69 白蝶怪
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
けれど、
孫
(
まご
)
は、
先祖
(
せんぞ
)
から
大事
(
だいじ
)
にしていたさかずきであるということだけは
知
(
し
)
っていましたので、これをだれかに、
鑑定
(
かんてい
)
してもらいたいと
思
(
おも
)
いました。
さかずきの輪廻
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
このズボンについている泥だとか、ハンカチーフについている血や油などについて、彼はきっと、あなたをびっくりさせるに
充分
(
じゅうぶん
)
な
鑑定
(
かんてい
)
をなすことでしょう
英本土上陸戦の前夜
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
▼ もっと見る
事態いよ/\迫る
是
(
こ
)
れはいよ/\
遣
(
や
)
るに違いないと
鑑定
(
かんてい
)
して、内の方の政府を見れば
何時迄
(
いつまで
)
も説が決しない。
福翁自伝:02 福翁自伝
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
例
(
たと
)
へば
地
(
ち
)
を
打
(
う
)
つ
槌
(
つち
)
は
外
(
はづ
)
る〻とも
青年
(
せいねん
)
男女
(
なんによ
)
にして
小説
(
せうせつ
)
読
(
よ
)
まぬ者なしといふ
鑑定
(
かんてい
)
は
恐
(
おそ
)
らく
外
(
はづ
)
れツこななるべし。
為文学者経
(新字旧仮名)
/
内田魯庵
、
三文字屋金平
(著)
太刀、脇差、
靱
(
うつぼ
)
等を手に取って見るのに、相当年代の立ったものらしく、殊に靱はぼろぼろにいたんでいるけれども、私たちに
鑑定
(
かんてい
)
の出来る性質のものではない。
吉野葛
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
僕にも時々
夏目
(
なつめ
)
先生の書を
鑑定
(
かんてい
)
してくれろと言ふ人がある。が、僕の眼光ではどうも判然とは鑑定出来ない、唯まつ赤な
贋
(
に
)
せものだけはおのづから
正体
(
しやうたい
)
を現はしてくれる。
続澄江堂雑記
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
惑
(
まよ
)
ひし
眼
(
め
)
に
邪正
(
じやしやう
)
は
分
(
わ
)
け
難
(
がた
)
し、
鑑定
(
かんてい
)
は
一重
(
ひとへ
)
に
御眼鏡
(
おめがね
)
に
任
(
まか
)
さんのみと、
恥
(
はじ
)
たる
色
(
いろ
)
もなく
陳
(
の
)
べらるゝに、
母君
(
はゝぎみ
)
一ト
度
(
たび
)
は
惘
(
あき
)
れもしつ
驚
(
おど
)
ろきもせしものゝ、
斯
(
か
)
くまで
熱心
(
ねんしん
)
の
極
(
きは
)
まりには
たま襻
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
侍「とんだ良さそうな物、
拙者
(
せっしゃ
)
の
鑑定
(
かんてい
)
する
処
(
ところ
)
では
備前物
(
びぜんもの
)
のように思われるが
何
(
ど
)
うじゃな」
怪談牡丹灯籠:04 怪談牡丹灯籠
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
君は余の
不相変
(
あいかわらず
)
ぼんやりして
麦扱
(
むぎこ
)
きをして居るのを見て、正気だと
鑑定
(
かんてい
)
をつけたと見え、来て見て安心したと云った。
而
(
そう
)
して此れから北海道の
増毛
(
ましげ
)
病院長となって赴任する所だと云った。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
「いや、よくはわからぬが、あの
泉
(
いずみ
)
のほとりに、なにやらあやしいやつがいる。いま、
拙者
(
せっしゃ
)
が
遠矢
(
とおや
)
をかけて追いたてるから、あとは斬るとも生けどるとも、おのおの
鑑定
(
かんてい
)
しだいにしてくれ」
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
彌太夫は見て扨は奉行衆の
鑑定
(
かんてい
)
通り盜賊の
仕業
(
しわざ
)
にて似役人を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
熊五郎の活動を何時も六の日と
鑑定
(
かんてい
)
した錢形平次の智惠の裏を行つて、その前の晩——十月五日の夜中を選んだ
鋭
(
するど
)
さは、さすがの平次も舌を卷きました。
銭形平次捕物控:157 娘の役目
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
この
人
(
ひと
)
に
聞
(
き
)
けば、
役所
(
やくしょ
)
の
届
(
とど
)
けのことも、また
書画
(
しょが
)
の
鑑定
(
かんてい
)
も、ちょっとした
法律上
(
ほうりつじょう
)
のこともわかりましたので、
村
(
むら
)
の
中
(
うち
)
の
物識
(
ものし
)
りということになっていました。
天下一品
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
おじいさんは、さっそく、
御殿
(
ごてん
)
に
召
(
め
)
されました。そこで、
妃
(
きさき
)
の
首飾
(
くびかざ
)
りについている
珠
(
たま
)
を
鑑定
(
かんてい
)
させられました。
ひすいを愛された妃
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
千兩箱の封印も泥で滅茶々々、春木屋の主人に
鑑定
(
かんてい
)
が付かない位ですから、平次に解るわけはありません。
銭形平次捕物控:031 濡れた千両箱
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
物識
(
ものし
)
りは、
家
(
いえ
)
に、つくねんとしてすわっていました。
男
(
おとこ
)
が、
仏像
(
ぶつぞう
)
をかかえて
入
(
はい
)
ってきたので、
物識
(
ものし
)
りは、きっとなにかの
鑑定
(
かんてい
)
だなと
思
(
おも
)
って、
男
(
おとこ
)
を
歓迎
(
かんげい
)
いたしました。
天下一品
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
お靜はそれに構はず、腹の減つてゐるらしい八五郎の顏を、少し遠くから
鑑定
(
かんてい
)
して居ります。
銭形平次捕物控:083 鉄砲汁
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
「若くて眼鼻が
揃
(
そろ
)
つて居ると、皆んな良い女に見えるから、お前の
鑑定
(
かんてい
)
は當てにならない」
銭形平次捕物控:267 百草園の娘
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
さあ、
地金
(
じがね
)
のことは、ぞんじませんが、
鑑定
(
かんてい
)
してもらうと、
安
(
やす
)
くて千
両
(
りょう
)
の
値打
(
ねう
)
ちがあるとのことです。
先刻
(
せんこく
)
も、
村
(
むら
)
のだんなさまが
見
(
み
)
えて、千
両
(
りょう
)
で
譲
(
ゆず
)
ってほしいといわれました。
天下一品
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
祿兵衞はさう言ひながら、通りすがりの下女を呼び入れて、剃刀を
鑑定
(
かんてい
)
させました。
銭形平次捕物控:020 朱塗りの筐
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
これですか、こいつは、
私
(
わたし
)
に、
鑑定
(
かんてい
)
がつきません……。
さかずきの輪廻
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
投げた——とね、
本阿彌
(
ほんあみ
)
が夫婦づれで來ても、この
鑑定
(
かんてい
)
に間違ひはあるめえ
銭形平次捕物控:030 くるひ咲
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
その時今の内儀のつれて來たお玉は七つ、誰の子ともわからないが、顏容ちが玄龍先生によく似てゐるから、玄龍先生と内儀の時代は、七八年前からの掛り合ひだらうと——これは
臍胡麻
(
へそごま
)
の
鑑定
(
かんてい
)
で
銭形平次捕物控:196 三つの死
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
稼業柄、人間の
鑑定
(
かんてい
)
だけは堂に入つたものです。
銭形平次捕物控:035 傀儡名臣
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
八五郎には、八五郎だけの
鑑定
(
かんてい
)
はあつたのです。
銭形平次捕物控:311 鬼女
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
「そいつも影法師の
鑑定
(
かんてい
)
でせう、親分」
銭形平次捕物控:163 閉された庭
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
餘計な
鑑定
(
かんてい
)
までする八五郎です。
銭形平次捕物控:311 鬼女
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
“鑑定”の意味
《名詞》
鑑 定(かんてい)
専門的な知識、技能によって、物の価値、真贋を判断・評価すること。美術品、骨董品等に対して行う。
不動産鑑定評価のこと。
訴訟における、学識経験者による専門的知識・判断の報告を目的とした証拠調べ手続。
(出典:Wiktionary)
“鑑定”の解説
鑑定(かんてい)とは、専門的な知識を持つ者(専門家)が、科学的、統計学的、感覚的な分析に基づいて行う、評価・判断をいう。鑑定の結果を記した報告書を鑑定書という。
(出典:Wikipedia)
鑑
常用漢字
中学
部首:⾦
23画
定
常用漢字
小3
部首:⼧
8画
“鑑定”で始まる語句
鑑定家
鑑定書
鑑定料
鑑定役
鑑定法
鑑定証
鑑定上手
鑑定折紙