進行しんこう)” の例文
つまり河流かりゆう上汐あげしほとが河口かこう暫時ざんじたゝかつて、つひ上汐あげしほかちめ、海水かいすいかべきづきながらそれが上流じようりゆうむかつていきほひよく進行しんこうするのである。
地震の話 (旧字旧仮名) / 今村明恒(著)
そのは、汽車きしゃ進行しんこうしてくるさいに、たとえ線路内せんろないに、子供こども老人ろうじんかげましても、運転手うんてんしゅ警笛けいてきらさずに進行しんこうをつづけることがありました。
白い影 (新字新仮名) / 小川未明(著)
かれこれするうちに、指導役しどうやくのおじいさんからは、おみや普請ふしんが、大分だいぶん進行しんこうしてるとのお通知しらせがありました。——
たといこの事が行われざるも造船所計画けいかく進行しんこう故障こしょうを及ぼさしむべからずとの用意よういに外ならず。
水源きて進行しんこう漸やく容易やうゐとなる、六千四百呎の高にたつすれば前日来経過けいくわし来れる所、歴々れき/\眼眸がんばうり、利根河の流域りうえきに属する藤原村の深山幽谷、まるで地図中の物となり、其山の広袤こうばう水の長程
利根水源探検紀行 (新字旧仮名) / 渡辺千吉郎(著)
花前の働きぶりはほとんど水車すいしゃ回転かいてんとちがわない。時間じかん順序じゅんじょといい、仕事しごと進行しんこうといい、いかにも機械的きかいてきである。余分よぶんなことはすこしもしないかわりに、なすべきことはちょっとのゆるみもない。
(新字新仮名) / 伊藤左千夫(著)
それと同時どうじ地震波ぢしんぱ地球内部ちきゆうないぶ方向ほうこうにも進行しんこうして反對はんたい方面ほうめんあらはれ、場合ばあひによつては地球ちきゆう表面ひようめん反射はんしやしてふたゝ方面ほうめんむかうのもある。
地震の話 (旧字旧仮名) / 今村明恒(著)
普請ふしんはもう八どおりも進行しんこうしてり、大工だいくやら、屋根職やねややらが、いずれもいそがしそうに立働たちはたらいているのがえました。
しろかげは、もう、二十けん……十けん……すぐまえせまりました。運転手うんてんしゅ大急おおいそぎで進行しんこうをしている汽車きしゃめました。その反動はんどうで、どうしたはずみにか、列車れっしゃ大脱線だいだっせんをしてしまいました。
白い影 (新字新仮名) / 小川未明(著)
国境論とは上越の国界なる清水越しみづごへより山脈の頂上をつね進行しんこうせんとするものにして、つひに頂上より水源をみとめなば水流をふて漸次くだらんとするなり、水源論とははじめより水流をさかのぼりて水源にいた
利根水源探検紀行 (新字旧仮名) / 渡辺千吉郎(著)
それゆゑ海上かいじよううかんでゐる船舶せんぱくには其存在そのそんざいまた進行しんこうわかりかねる場合ばあひおほい。たゞしそれが海岸かいがん接近せつきんすると、比較的ひかくてききゆううしほ干滿かんまんとなつてあらはれてる。
地震の話 (旧字旧仮名) / 今村明恒(著)