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らん
ふりがな文庫
“
覧
(
らん
)” の例文
旧字:
覽
「
一寸
(
ちよつと
)
御
覧
(
らん
)
なさい」と美禰子が
小
(
ちい
)
さな声で云ふ。三四郎は及び腰になつて、画帖の上へ
顔
(
かほ
)
を出した。美禰子の
髪
(
あたま
)
で香水の
匂
(
にほひ
)
がする。
三四郎
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
「お
欠餅
(
かきもち
)
を焼いて、熱い
香煎
(
こうせん
)
のお湯へ入れてあげるから、それを食べてご
覧
(
らん
)
よ。きっと、そこへしこってる
気持
(
きもち
)
がほごれるよ。」
桃のある風景
(新字新仮名)
/
岡本かの子
(著)
命はおんおば上のおおせを思い出して、急いで、例の袋のひもをといてご
覧
(
らん
)
になりますと、中には
火打
(
ひうち
)
がはいっておりました。
古事記物語
(新字新仮名)
/
鈴木三重吉
(著)
「ではちょうど
好
(
い
)
い機会だから、
秋山
(
しゅうざん
)
を尋ねてご
覧
(
らん
)
なさい。あれがもう一度世に出れば、
画苑
(
がえん
)
の
慶事
(
けいじ
)
ですよ」と言うのです。
秋山図
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
「
構
(
かま
)
いませんよ。それよりまああの
梨
(
なし
)
の木どもをご
覧
(
らん
)
なさい。
枝
(
えだ
)
が
剪
(
き
)
られたばかりなので
身体
(
からだ
)
が
一向
(
いっこう
)
釣
(
つ
)
り合いません。まるで
蛹
(
さなぎ
)
の
踊
(
おど
)
りです。」
チュウリップの幻術
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
▼ もっと見る
その黒いむく毛の
若
(
わか
)
いハイカラさんは、ゼルビノ
侯
(
こう
)
ですが、これは
優美
(
ゆうび
)
という意味で、よく様子をご
覧
(
らん
)
なさい、いかにもその名前のとおりだ。
家なき子:01 (上)
(新字新仮名)
/
エクトール・アンリ・マロ
(著)
手にあたったものを
握
(
にぎ
)
ってそのまま
忘
(
わす
)
れてしまったんだろう。ポケットの
中
(
なか
)
を
掻
(
か
)
きまわしてご
覧
(
らん
)
。
身体検査
(新字新仮名)
/
フョードル・ソログープ
(著)
「私は
千草姫
(
ちぐさひめ
)
と申すこの森の女王でございます。今おもしろいことをご
覧
(
らん
)
に入れましょう」
お月様の唄
(新字新仮名)
/
豊島与志雄
(著)
百樹
(
もゝき
)
曰
(
いはく
)
、
余
(
よ
)
越遊して塩沢に在し時、牧之老人に
伴
(
ともなは
)
れて雲洞庵にいたり、(塩沢より一里ばかり)
庵主
(
あんしゆ
)
にも
対話
(
たいわ
)
なし、かの火車おとしの
袈裟
(
けさ
)
といふ物その外の宝物
古文書
(
こもんじよ
)
の
類
(
るゐ
)
をも一
覧
(
らん
)
せり。
北越雪譜:06 北越雪譜二編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
それは一週間ばかり後に天子様が学校へご
臨幸
(
りんこう
)
下さる、その折に主人が
御前
(
ごぜん
)
で製作をしてご
覧
(
らん
)
に入れるよう、そしてその製品を
直
(
ただち
)
に、学校から
献納
(
けんのう
)
し、お持帰りいただくということだったのが
鵞鳥
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
みな
樣
(
さま
)
、まあご
覧
(
らん
)
遊
(
あそ
)
ばせ、あれを。あれでも
着物
(
きもの
)
と
申
(
まを
)
すのでせうか。
ちるちる・みちる
(旧字旧仮名)
/
山村暮鳥
(著)
「私ども始めはお
止
(
と
)
めしたのです。しかし閣下は
他出
(
そとで
)
される約束があって、その日の三時にはご
覧
(
らん
)
になれないのです。それで
強
(
し
)
いてというお話ですし、一方例の用意もありまして大丈夫だと思ったのです」
赤外線男
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
ご
覧
(
らん
)
の通り杖も棄てました。
高野聖
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
「まあとにかく、きょうのせっかくの
謝肉祭
(
しゃにくさい
)
を、そんなにつまらなくないようにしたつもりだよ。このはこの中をご
覧
(
らん
)
」
家なき子:01 (上)
(新字新仮名)
/
エクトール・アンリ・マロ
(著)
奴里能美
(
ぬりのみ
)
のうちに
珍
(
めずら
)
しい虫を
飼
(
か
)
っておりますので、ただそれをご
覧
(
らん
)
になるためにおでかけになりましたのでございます。
古事記物語
(新字新仮名)
/
鈴木三重吉
(著)
「
潤州
(
じゅんしゅう
)
の
張氏
(
ちょうし
)
の家にあるのです。
金山寺
(
きんざんじ
)
へでも行った時に、門を
叩
(
たた
)
いてご
覧
(
らん
)
なさい。
私
(
わたし
)
が紹介状を書いて上げます」
秋山図
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
百樹
(
もゝき
)
曰
(
いはく
)
、
余
(
よ
)
越遊して塩沢に在し時、牧之老人に
伴
(
ともなは
)
れて雲洞庵にいたり、(塩沢より一里ばかり)
庵主
(
あんしゆ
)
にも
対話
(
たいわ
)
なし、かの火車おとしの
袈裟
(
けさ
)
といふ物その外の宝物
古文書
(
こもんじよ
)
の
類
(
るゐ
)
をも一
覧
(
らん
)
せり。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
さあさあ、不用な物があったら持っておいで、この場で煙にしてご
覧
(
らん
)
に入れる
手品師
(新字新仮名)
/
豊島与志雄
(著)
見
(
み
)
て
頂戴
(
ちょうだい
)
! きのう僕そういったじゃないの、ほかのシャツを
出
(
だ
)
してくんなきゃ
駄目
(
だめ
)
だって。それだのにママがしてくれないもんだから、ね、ほうら、ご
覧
(
らん
)
よ、こんなになっちまったじゃないの!
身体検査
(新字新仮名)
/
フョードル・ソログープ
(著)
「それ御
覧
(
らん
)
なさい。あなたは一家族
中
(
ぢう
)
悉く馬鹿にして入らつしやる」
それから
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
そーれご
覧
(
らん
)
、やっぱりそうしようと思っておいでのだろう。
雁坂越
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
「はははは、ご
覧
(
らん
)
なさい。もう四
疋
(
ひき
)
つかまりましたよ」
貝の火
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
そのお途中で、
山城
(
やましろ
)
の
宇治野
(
うじの
)
にお立ちになって、
葛野
(
かづの
)
の方をご
覧
(
らん
)
になりますと、そちらには家々も多く見え、よい土地もどっさりあるのがお目にとまりました。
古事記物語
(新字新仮名)
/
鈴木三重吉
(著)
かれらが鼻を高く空に向けたり、顔を下げて地べたをかいだり、やぶや石の上をかぎ回ったりするところをご
覧
(
らん
)
なさい。ふとかれらはとある草むらの前で立ち止まる。
家なき子:01 (上)
(新字新仮名)
/
エクトール・アンリ・マロ
(著)
「——
黄大癡
(
こうたいち
)
といえば、大癡の
秋山図
(
しゅうざんず
)
をご
覧
(
らん
)
になったことがありますか?」
秋山図
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
「
当
(
あ
)
てゝ御
覧
(
らん
)
なさい。どの位
古
(
ふる
)
いんだか」と一杯
注
(
つ
)
いだ。
それから
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
「手をお貸し。わたしたちは
救
(
すく
)
われた」と親方が言った。「ご
覧
(
らん
)
、今度は森が見えるだろう」
家なき子:02 (下)
(新字新仮名)
/
エクトール・アンリ・マロ
(著)
「おまえこわいものだから目が落ち着かないのだ。もう一度よくご
覧
(
らん
)
」
家なき子:02 (下)
(新字新仮名)
/
エクトール・アンリ・マロ
(著)
「ほら、ご
覧
(
らん
)
なさい、明かりが」とわたしは指さしながら言った。
家なき子:02 (下)
(新字新仮名)
/
エクトール・アンリ・マロ
(著)
覧
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