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あらわ
ふりがな文庫
“
表
(
あらわ
)” の例文
宇宙間の万象を一切
讐敵
(
あだ
)
として、世にすねたる神仏の
継子等
(
ままッこら
)
、白米一斗の美禄を
納
(
い
)
れず、御使番を
取拉
(
とりひし
)
ぎて
表
(
あらわ
)
に開戦を布告せり。
貧民倶楽部
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
それは望みの絶えた救われない人間をよく
表
(
あらわ
)
していて、ちょうど、飢えた旅人が、曠野の中をただ独りさまようて疲れ果て、行き倒れて死ぬ前に
二都物語:01 上巻
(新字新仮名)
/
チャールズ・ディケンズ
(著)
右のとおり、その半切れ図で
表
(
あらわ
)
してあるように、果実の中は
幾室
(
いくしつ
)
にも分かれていて、この果実は
実
(
じつ
)
は数個の一室果実から合成せられていることを示している。
植物知識
(新字新仮名)
/
牧野富太郎
(著)
「
僕
(
ぼく
)
、うちへ
持
(
も
)
っていって、お
母
(
かあ
)
さんに
願
(
ねが
)
ってみよう。」と、
誠
(
まこと
)
さんが、
決心
(
けっしん
)
を
顔
(
かお
)
に
表
(
あらわ
)
して、いいました。
僕たちは愛するけれど
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
曰
(
いわく
)
、すべて宗教の事より
端
(
たん
)
を開き、あるいは宗教の事に托して起したる戦争は、左の四件を
表
(
あらわ
)
す。
「ヒリモア」万国公法の内宗教を論ずる章(撮要)
(新字新仮名)
/
ロバート・フィリモア
(著)
▼ もっと見る
いたずらに
自
(
みず
)
から
愚
(
ぐ
)
を
表
(
あらわ
)
して
他
(
た
)
の
嘲
(
あざけり
)
を買うに過ぎず。すべて今の士族はその身分を落したりとて悲しむ者多けれども、落すにも
揚
(
あぐ
)
るにも結局物の本位を定めざるの論なり。
旧藩情
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
遠く海を描きて白帆を
点綴
(
てんてつ
)
したるは巧に軟風を
表
(
あらわ
)
しまた
自
(
おのずか
)
ら遠景において光線の反射を示せり。
江戸芸術論
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
昔から
厳
(
おごそか
)
に秘せられていた書が、
忽
(
たちま
)
ち目前に出て来た
状
(
さま
)
が、この語で好く
表
(
あらわ
)
されている。
渋江抽斎
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
傘を
搾
(
すぼ
)
めながら一寸会釈して、寺の
在処
(
ありか
)
を尋ねた晩成先生の頭上から、じた/\水の垂れる傘のさきまでを見た婆さんは、それでも此辺には見慣れぬ金
釦
(
ボタン
)
の黒い洋服に尊敬を
表
(
あらわ
)
して
観画談
(新字旧仮名)
/
幸田露伴
(著)
もしこういう見方が、現在の国情の一側面を幾分でも
表
(
あらわ
)
しているものであったならば、危機突破策の一要素は極めて
明
(
あきら
)
かである。それは国民が今日において平常心を失わないことである。
硝子を破る者
(新字新仮名)
/
中谷宇吉郎
(著)
と二人は、胴着や帯を締め直し、礼儀の心だけを
表
(
あらわ
)
して、湯漬を馳走になった。
新編忠臣蔵
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
誰にも
勝
(
ま
)
して詫びる心を実際に自分の身に
表
(
あらわ
)
さねば成らないと思った。
新生
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
小野田はお島から金を受取ると、そう云って感謝の意を
表
(
あらわ
)
した。
あらくれ
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
誇
(
ほこり
)
を深い胸に蔵め、
敬
(
うやまい
)
を色に
表
(
あらわ
)
して
ファウスト
(新字新仮名)
/
ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテ
(著)
とにかく、そのひっそりしている合間は、人々が息を殺し、
固唾
(
かたず
)
を呑み、何事が起るかと思って動悸を速めている様子を、聞えるほどに
表
(
あらわ
)
したのであった。
二都物語:01 上巻
(新字新仮名)
/
チャールズ・ディケンズ
(著)
わたくしは洋行以前二十四、五歳の頃に見歩いた東京の町々とその時代の生活とを言知れずなつかしく思返して、この心持を
表
(
あらわ
)
すために一篇の小説をつくろうと思立った。
すみだ川
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
このさい、それを
自分
(
じぶん
)
の
力
(
ちから
)
で
表
(
あらわ
)
せぬなら、いっそなにも
書
(
か
)
かぬほうがよかったのです。
夢のような昼と晩
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
傘を
搾
(
すぼ
)
めながらちょっと会釈して、寺の
在処
(
ありか
)
を尋ねた晩成先生の頭上から、じたじた水の垂れる傘のさきまでを見た婆さんは、それでもこの辺には見慣れぬ
金釦
(
きんボタン
)
の黒い洋服に尊敬を
表
(
あらわ
)
して
観画談
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
「
何卒
(
どうぞ
)
、原先生にも御話を一つ」と布施は敬意を
表
(
あらわ
)
して言った。
並木
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
だが、それらはどれもこれも年齢四十五歳の男の顔であって、主として異っているのは、その
表
(
あらわ
)
している感情と、その瘠せ衰えた様子の物凄さとの点であった。
二都物語:01 上巻
(新字新仮名)
/
チャールズ・ディケンズ
(著)
体
(
からだ
)
を
左右
(
さゆう
)
に
揺
(
ゆ
)
するのは、うれしい
感
(
かん
)
じを
表
(
あらわ
)
すことであり、
頭
(
あたま
)
を
上下
(
うえした
)
に
動
(
うご
)
かすのは、なにか
食
(
た
)
べるものを
欲
(
ほ
)
しいという
心
(
こころ
)
を
示
(
しめ
)
すものだということは、
見物
(
けんぶつ
)
にもわかったのであります。
白いくま
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
落
(
お
)
ち
葉
(
ば
)
にうずもれた、きのこのように、
利助
(
りすけ
)
の
作品
(
さくひん
)
は、
世
(
よ
)
に
表
(
あらわ
)
れませんでした。そしてうす
青
(
あお
)
い、
遠山
(
えんざん
)
ほどの
印象
(
いんしょう
)
すらもその
時代
(
じだい
)
の
人
(
ひと
)
たちには
残
(
のこ
)
さずに、さびしく
利助
(
りすけ
)
は
去
(
さ
)
ってしまいました。
さかずきの輪廻
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
表
常用漢字
小3
部首:⾐
8画
“表”を含む語句
表面
表情
表書
表紙
表現
表象
表通
表裏
献立表
表皮
表白
華表
代表
表題
表示
表徴
表向
裏表
表店
表札
...