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臥
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ふし
ふりがな文庫
“
臥
(
ふし
)” の例文
「
去年
(
こぞ
)
の夏凡兆が宅に
臥
(
ふし
)
たるに、二畳の蚊屋に四国の人ふしたり。おもふこと
四
(
よつ
)
にして夢も又四くさと書捨たる事どもなど
云出
(
いいいだ
)
して笑ひぬ」
古句を観る
(新字新仮名)
/
柴田宵曲
(著)
過しけるが或時喜内は
不※
(
ふと
)
風邪
(
ふうじや
)
に
冒
(
をか
)
されて
臥
(
ふし
)
たるに追々熱氣強く十日餘りも床に着ければ其間若黨二人一夜代り/\に次の間へ
打臥
(
うちふし
)
夜中の藥を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
その
総滝
(
そたき
)
とは川はゞはおよそ百
間
(
けん
)
ちかくもあるべきに、大なる
岩石竜
(
がんぜきりやう
)
の
臥
(
ふし
)
たるごとく
水中
(
すゐちゆう
)
にあるゆゑに、おとしくる水これに
激
(
げき
)
して滝をなす也。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
両手で
頬杖
(
ほおづえ
)
しながら
匍匐臥
(
はらばいね
)
にまだ
臥
(
ふし
)
たる
主人
(
あるじ
)
、
懶惰
(
ぶしょう
)
にも眼ばかり動かして
一
(
ひ
)
ㇳ
眼
(
め
)
見しが、
身体
(
からだ
)
はなお
毫
(
すこし
)
も動かさず
貧乏
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
縁先
(
えんさき
)
の左横手に寄って
柘榴
(
ざくろ
)
が
臥
(
ふし
)
ている。この柘榴は槙にも劣らぬ老木である。
駱駝
(
らくだ
)
の背の
瘤
(
こぶ
)
のような枝葉の集団が幾つかもくもくと盛りあがっている。
夢は呼び交す:――黙子覚書――
(新字新仮名)
/
蒲原有明
(著)
▼ もっと見る
代匠記に、「シノビテ通フ所ニモ皆人ノ
臥
(
ふし
)
シヅマルヲ待テ児等モ吾モ共ニ下紐解トナリ」と云っている。
万葉秀歌
(新字新仮名)
/
斎藤茂吉
(著)
漕ぎ返しておいでよう! 何故そんなにあお向いて
臥
(
ふし
)
てばかりいらっしゃるの! 立って立って! お姉様! (と舟を止めんと身をあせり、格子をゆする)私が行く
レモンの花の咲く丘へ
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
じだらくに居れば涼しき
夕
(
ゆふべ
)
かな。
宗次
(
そうじ
)
。猿みの撰の時、宗次今一句の入集を願ひて数句吟じ侍れど
取
(
とる
)
べき句なし。
一夕
(
いつせき
)
、翁の
側
(
かたはら
)
に侍りけるに、いざくつろぎ給へ、我も
臥
(
ふし
)
なんと
宣
(
のたま
)
ふ。
芭蕉雑記
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
すべてのことが、重吉に云われた後家のがんばりを中心に思いめぐらされるのであったが、並んだ二つの
臥
(
ふし
)
床を丁寧にこしらえて行くうちに、ひろ子の心に、次第に深まる
駭
(
おどろ
)
きがあった。
風知草
(新字新仮名)
/
宮本百合子
(著)
袴野はその日からずっと
臥
(
ふし
)
ているすてを、ふて寝でもしているように邪魔者扱いにし、きりょうが衰えてゆく一人の女を卑しげに見据えていった。もっと隅っこに邪魔にならないよう寝ていろ、と。
舌を噛み切った女:またはすて姫
(新字新仮名)
/
室生犀星
(著)
事ともせず
日々
(
ひゞ
)
加古川の
渡守
(
わたしもり
)
して
貧
(
まづ
)
しき中にも母に孝養怠らざりし其内老母は風の心地とて
臥
(
ふし
)
ければ兵助は
家業
(
かげふ
)
を
休
(
やす
)
み母の
傍
(
かたは
)
らを
離
(
はなれ
)
ず藥用も手を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
さては我を
助
(
たすく
)
るならんと心大におちつき、のちは熊と
脊
(
せなか
)
をならべて
臥
(
ふし
)
しが宿の事をのみおもひて
眠気
(
ねむけ
)
もつかず、おもひ/\てのちはいつか
寝入
(
ねいり
)
たり。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
こは
何事
(
なにごと
)
やらんと
胷
(
むね
)
もをどりて
臥
(
ふし
)
たる
一間
(
ひとま
)
をはせいでければ、
家
(
いへ
)
の
主
(
あるじ
)
両手
(
りやうて
)
に
物
(
もの
)
を
提
(
さげ
)
、水あがり也とく/\
裏
(
うら
)
の
掘揚
(
ほりあげ
)
へ
立退
(
たちのき
)
給へ、といひすてゝ持たる物を二階へ
運
(
はこ
)
びゆく。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
明
(
あけ
)
て見るに
絹布
(
けんぷ
)
木綿
(
もめん
)
の
夜具
(
やぐ
)
夥多
(
おびたゞし
)
く
積上
(
つみあげ
)
てあり
鴨居
(
かもゐ
)
の上には枕の
數
(
かず
)
凡そ四十
許
(
ばか
)
りも有んと思はれます/\
不審
(
ふしん
)
な
住家
(
すみか
)
なりと吉兵衞は
怪
(
あやし
)
みながらも
押入
(
おしいれ
)
より夜具取出して次の間へこそ
臥
(
ふし
)
たりける
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
翁が
臨終
(
りんじゆう
)
の事は江州粟津の義仲寺にのこしたる榎本其角が芭蕉
終焉記
(
しゆうえんき
)
に目前視るが如くに
記
(
しる
)
せり。此記を
視
(
み
)
るに翁いさゝか
菌毒
(
きんどく
)
にあたりて
痢
(
り
)
となり、九月晦日より病に
臥
(
ふし
)
、
僅
(
わづか
)
に十二日にして
下泉
(
かせん
)
せり。
北越雪譜:06 北越雪譜二編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
臥
漢検準1級
部首:⾂
8画
“臥”を含む語句
臥床
仰臥
横臥
草臥
病臥
起臥
酔臥
俯臥
添臥
臥榻
臥龍梅
伏臥
安臥
打臥
臥牛
臥龍
突臥
臥房
寝臥
臥居
...