此點このてん)” の例文
新字:此点
しかるも我國わがくに財源ざいげんにはかぎりあり、兵船へいせん増加ぞうかにも限度げんどあり、くにおもふの日夜にちや此事このこと憂慮ゆうりよし、えず此點このてんむかつてさくこうじてる。
此點このてんついては國民こくみんぱんうつたへて、さうして國民こくみんとも多年たねん解決かいけつ出來できなかつた大問題だいもんだい解決かいけつする方策ほうさくてたのである。
金解禁前後の経済事情 (旧字旧仮名) / 井上準之助(著)
京都きやうと時分じぶんべつとして、廣島ひろしまでも福岡ふくをかでも、あまり健康けんかう月日つきひおくつた經驗けいけんのない御米およねは、此點このてんけると、東京とうきやうかへつてからも、矢張やは仕合しあはせとはへなかつた。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
しかるに第二だいに方面ほうめんおいては、歐洲おうしゆうとくにドイツへん優秀ゆうしゆう學者がくしやおほあらはれ、近年きんねんわがくに此點このてんについてかれ一歩いつぽゆづつてゐたかのかんがあつたが、大正十二年たいしようじゆうにねん關東大地震かんとうだいぢしん以來いらい
地震の話 (旧字旧仮名) / 今村明恒(著)
弓矢ゆみや使用しようは、諸人種に普通ふつうなるものにあらず。未開人民中みかいじんみんちうには今尚いまなほ之を知らざる者有り。此點このてんのみにいて云ふも、コロボックル、の智識ちしきけつしてはなはひくきものには非ざるなり。
コロボックル風俗考 (旧字旧仮名) / 坪井正五郎(著)
つね此點このてんむかつてふかこゝろもちゐ、狂瀾きやうらん逆卷さかま太洋たいやうめんおいて、目指めざ貨物船くわぶつせん撃沈げきちんする塲所ばしよかなら海底かいていふかさ五十米突メートルらぬ島嶼たうしよ附近ふきんか、大暗礁だいあんせうまた海礁かいせうよこたはつて塲所ばしよかぎつてさうだ。
此點このてん國民こくみんともおほいよろこびにへない次第しだいである。
金解禁前後の経済事情 (旧字旧仮名) / 井上準之助(著)