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杙
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くひ
ふりがな文庫
“
杙
(
くひ
)” の例文
卯平
(
うへい
)
は
久振
(
ひさしぶり
)
で
故郷
(
こきやう
)
に
歳
(
とし
)
を
迎
(
むか
)
へた。
彼等
(
かれら
)
の
家
(
いへ
)
の
門松
(
かどまつ
)
は
只
(
たゞ
)
短
(
みじか
)
い
松
(
まつ
)
の
枝
(
えだ
)
と
竹
(
たけ
)
の
枝
(
えだ
)
とを
小
(
ちひ
)
さな
杙
(
くひ
)
に
縛
(
しば
)
り
付
(
つ
)
けて
垣根
(
かきね
)
の
入口
(
いりくち
)
に
立
(
た
)
てたのみである。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
ここだと云はないばかりに
迸
(
ほとばし
)
つて來た儘に、渠はおのれの妻が
裏店
(
うらだな
)
のかかアか何かのやうに、燒けぼツ
杙
(
くひ
)
じみた行爲に出た
不埒
(
ふらち
)
を述べた。
泡鳴五部作:02 毒薬を飲む女
(旧字旧仮名)
/
岩野泡鳴
(著)
もちろんこの
小屋
(
こや
)
は
燒
(
や
)
けたり
壞
(
こわ
)
れたりして、
今日
(
こんにち
)
まったく
殘
(
のこ
)
つてをりませんが、その
土臺
(
どだい
)
の
杙
(
くひ
)
だけが
水
(
みづ
)
の
中
(
なか
)
に
遺
(
のこ
)
つてゐるのです。
博物館
(旧字旧仮名)
/
浜田青陵
(著)
ペエテルの観察した所では、このクリストフと云ふ男はひよろ長い枯木のやうなもので、それが頸と足首との二箇所で丈夫な
杙
(
くひ
)
に縛り附けてあるのである。
老人
(新字旧仮名)
/
ライネル・マリア・リルケ
(著)
あゝ僧達よ、汝等の禍ひは……我かくいへるもその先をいはざりき、これ三の
杙
(
くひ
)
にて地に張られし者ひとりわが目にとまれるによりてなり 一〇九—一一一
神曲:01 地獄
(旧字旧仮名)
/
アリギエリ・ダンテ
(著)
▼ もっと見る
新潟
(
にひがた
)
より三里上りて
赤塚
(
あかづか
)
村といふあり、山のところ/″\に
凹
(
くぼみ
)
をなしたるあり、こゝに
杙
(
くひ
)
をたてゝ
細糸
(
ほそいと
)
の
網
(
あみ
)
をはりて鳥をとる、これを里言に
赤塚
(
あかづか
)
の天の網といふ。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
*くすべし
杙
(
くひ
)
を植うる如、他部は地上に横はる、 565
イーリアス:03 イーリアス
(旧字旧仮名)
/
ホーマー
(著)
色鮮やかにゑどりたる
杙
(
くひ
)
に結ひつけ射止めたり。
醉ひどれ船
(旧字旧仮名)
/
ジャン・ニコラ・アルチュール・ランボー
(著)
下
(
しも
)
つ瀬に ま
杙
(
くひ
)
を打ち
古事記:02 校註 古事記
(その他)
/
太安万侶
、
稗田阿礼
(著)
中央
(
ちうあう
)
に
青竹
(
あをだけ
)
の
線香立
(
せんかうたて
)
が
杙
(
くひ
)
のやうに
立
(
た
)
てられて、
石碑
(
せきひ
)
の
前
(
まへ
)
には
一
(
ひと
)
つづゝ
青竹
(
あをだけ
)
の
簀
(
す
)
の
子
(
こ
)
のやうな
小
(
ちひ
)
さな
棚
(
たな
)
が
作
(
つく
)
られた。
卯平
(
うへい
)
も
墓薙
(
はかなぎ
)
の
群
(
むれ
)
に
加
(
くは
)
はつた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
あすこの
壁
(
かべ
)
に
懸
(
か
)
けてある
繪
(
え
)
をご
覽
(
らん
)
なさい。
遺
(
のこ
)
つてゐた
土臺
(
どだい
)
の
杙
(
くひ
)
から
想像
(
そう/″\
)
して
湖上住居
(
こじようじゆうきよ
)
の
小屋
(
こや
)
を
描
(
か
)
いたものであります。
博物館
(旧字旧仮名)
/
浜田青陵
(著)
我曰ふ、悲しめる魂よ、
杙
(
くひ
)
の如く插されて
逆
(
さか
)
さなる者よ、汝誰なりとももしかなはば
言
(
ことば
)
を
出
(
いだ
)
せ 四六—四八
神曲:01 地獄
(旧字旧仮名)
/
アリギエリ・ダンテ
(著)
濠穿たれぬ、其中に多くの
杙
(
くひ
)
は植ゑられぬ、 350
イーリアス:03 イーリアス
(旧字旧仮名)
/
ホーマー
(著)
小
(
ちひ
)
さな
杙
(
くひ
)
は
毎日
(
まいにち
)
水
(
みづ
)
の
爲
(
ため
)
に
軟
(
やはら
)
かにされて
居
(
ゐ
)
る
土
(
つち
)
へぐつと
深
(
ふか
)
くはひつた。
鍵
(
かぎ
)
の
手
(
て
)
は
深
(
ふか
)
く
釣瓶
(
つるべ
)
の
内側
(
うちがは
)
を
覗
(
のぞ
)
いて
居
(
ゐ
)
たので
先刻
(
さつき
)
よりも
確乎
(
しつか
)
と
釣瓶
(
つるべ
)
を
引
(
ひ
)
き
止
(
と
)
めた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
その
證據
(
しようこ
)
にはその
杙
(
くひ
)
のある
附近
(
ふきん
)
を
掘
(
ほ
)
つて
見
(
み
)
ますと、
當時
(
とうじ
)
の
人間
(
にんげん
)
が
落
(
おと
)
したり
捨
(
す
)
てたりした
石器
(
せつき
)
や
土器
(
どき
)
までが
發見
(
はつけん
)
され、
織
(
お
)
り
物
(
もの
)
や
木
(
こ
)
の
實
(
み
)
の
類
(
るい
)
までが、よく
殘
(
のこ
)
つてをりました。
博物館
(旧字旧仮名)
/
浜田青陵
(著)
塹濠穿ち、濠中にあまたの
杙
(
くひ
)
を植えつけぬ。
イーリアス:03 イーリアス
(旧字旧仮名)
/
ホーマー
(著)
“杙(
杭
)”の解説
杭(杙、くい、en: pile)は、建築物の固定や目印のために地中に打ち込む棒状のものである。古くは木製であったが、現代では条件によって金属製やプラスチック製のものを用いることもある。
杭を埋設することを杭打ち、その機械を杭打ち機という。
(出典:Wikipedia)
杙
漢検1級
部首:⽊
7画
“杙”を含む語句
乱杙歯
棒杙
角杙
堰杙
橋杙
齋杙
一杙
苅杙
燒木杙
焼木杙
澪杙
水杙
標杙
杙打
杙俣長日子
杙上住居
妹活杙
古杙
乱杙