惡口あくこう)” の例文
新字:悪口
大豆打でえづぶちにかつころがつたてえに面中つらぢうめどだらけにしてなあ」剽輕へうきん相手あひてます/\惡口あくこうたくましくした。群衆ぐんしふ一聲ひとこゑをはごとわらひどよめいた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
省愼たしなみ置たるとはこれまたいつはりなるべし大方皆ぬすみ取たる物ならん茲な大盜人おほぬすびとめと樣々に惡口あくこうなしければ元より武道ぶだうみがく大橋文右衞門賊名ぞくみやう
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
ヂュリ 罰當ばちあたりの夜叉やしゃめ! おゝ、惡魔あくまめ! わし誓約ちかひやぶらせうとしをるばかりか、まへには幾千度いくせんたびくらものいやうにめちぎったわし殿御とのごそのおなした惡口あくこうしをる。
間拔まぬけのたかい大人おとなのやうなつらをして團子屋だんごや頓馬とんまが、かしらもあるものか尻尾しつぽ尻尾しつぽだ、ぶた尻尾しつぽだなんて惡口あくこうつたとさ、らあ其時そのとき束樣ぞくさまへねりんでたもんだから
たけくらべ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
發掘はつくつ承知しようちせぬので、はらつたから惡口あくこういたら、先方せんぱうおこつたといふ説明せつめい
B ぼく又折々またをり/\葉書はがき友人いうじん論戰ろんせんすることがある。十まいづつも葉書はがき往復わうふくするとなり面白おもしろ論戰ろんせん出來できる。まじめな論戰ろんせんをやることもあれば、惡口あくこうきあひや皮肉ひにくひあひをすることもある。
ハガキ運動 (旧字旧仮名) / 堺利彦(著)
博勞ばくらううまくれねえやうだな、ようしそんぢやれ一つつてやんべ」二人ふたり戯談交じやうだんまじりにはげしく惡口あくこうつてるとふとそばからういつた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
窶然みすぼらしき姿にてお前に致せ母にせよ私しの家へ來られては内外の手前も面目なし此以後共に格別かくべつの御用もなきに御出は御無用とあくまで惡口あくこう吐散はきちらはぢしむるを
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
口説くどきけれ共勿々なか/\承引せず却て平左衞門をはづかしめ惡口あくこうしける故平左衞門は其身の惡き事も思はずかれが惡口を大いに憤ほり心中にさては此女は藤五郎と言男のある故に我を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
箆棒べらぼう迂遠まだるつけえうただな、みじけえのにねむつたくつちやあな」そばから惡口あくこういた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)