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かたちづく
ふりがな文庫
“
形
(
かたちづく
)” の例文
当時江戸に集っていた列藩の留守居は、
宛然
(
えんぜん
)
たるコオル・ヂプロマチックを
形
(
かたちづく
)
っていて、その生活は
頗
(
すこぶ
)
る特色のあるものであった。
渋江抽斎
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
家庭を
形
(
かたちづく
)
つたならば生活の安心から幾分女らしい優しさを恢復することが出來ませう。其他に於ては年齡が絶對に許しません。
教師
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
以上の話の中の女が果してメリーであったかどうかはわからないから、このことが、事件の真相を
形
(
かたちづく
)
っているものとは無論言われないのである。
「マリー・ロオジェ事件」の研究
(新字新仮名)
/
小酒井不木
(著)
畢竟するに詩文人は、其原素に於ては兵馬の人と異なるなきなり、之を詩人に
形
(
かたちづく
)
り、之を兵士に形るものは、時代のみ。
明治文学管見:(日本文学史骨)
(新字旧仮名)
/
北村透谷
(著)
我等は手足を
動
(
うごか
)
して熔岩の塊を避けつゝ進めり。色
褪
(
あ
)
せたる月の光と
松明
(
まつ
)
の光とは、岩の
隈々
(
くま/″\
)
に濃き陰翳を
形
(
かたちづく
)
りて、深谷の
看
(
かん
)
をなせり。忽ち又例の雷聲を聞きて、火柱は再び立てり。
即興詩人
(旧字旧仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
▼ もっと見る
伏姫の運命を
形
(
かたちづく
)
りしもの、右の二者あるの外に、驚くべき配合の美と言ふべきは、八房の他の一側なり。
処女の純潔を論ず:(富山洞伏姫の一例の観察)
(新字旧仮名)
/
北村透谷
(著)
自然
(
しぜん
)
に
形
(
かたちづく
)
られて
居
(
ゐ
)
る
階級
(
かいきふ
)
の
相違
(
さうゐ
)
を
有
(
いう
)
して
居
(
ゐ
)
る
者
(
もの
)
又
(
また
)
は
長
(
なが
)
い
間
(
あひだ
)
彼
(
かれ
)
の
生活
(
せいくわつ
)
の
内情
(
ないじやう
)
を
知悉
(
ちしつ
)
して
居
(
ゐ
)
る
者
(
もの
)
からは
彼
(
かれ
)
は
同情
(
どうじやう
)
の
眼
(
まなこ
)
を
以
(
もつ
)
て
視
(
み
)
られて
居
(
ゐ
)
るけれども、こせ/\とした
其
(
そ
)
の
態度
(
たいど
)
と
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
列挙せられた新聞紙の記事は所謂この物語の第二の伏線とも見るべきものであって、第一の伏線たるマリー失踪前後の記述と相まちて、この長い物語の美しい「あや」を
形
(
かたちづく
)
っているのである。
「マリー・ロオジェ事件」の研究
(新字新仮名)
/
小酒井不木
(著)
文壇とは何であるか。今国内に現行している文章の作者がこれを
形
(
かたちづく
)
って居るのであろう。予の居る所の地は、
縦令
(
たとい
)
予が同情を九州に寄することがいかに深からんも、
西僻
(
せいへき
)
の
陬邑
(
すうゆう
)
には違あるまい。
鴎外漁史とは誰ぞ
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
林
(
はやし
)
の
外
(
はづ
)
れから
田圃
(
たんぼ
)
へおりる
處
(
ところ
)
は
僅
(
わづ
)
かに五六
間
(
けん
)
であるが、
勾配
(
こうばい
)
の
峻
(
けは
)
しい
坂
(
さか
)
でそれが
雨
(
あめ
)
のある
度
(
たび
)
にそこらの
水
(
みづ
)
を
聚
(
あつ
)
めて
田圃
(
たんぼ
)
へ
落
(
おと
)
す
口
(
くち
)
に
成
(
な
)
つて
居
(
ゐ
)
るので
自然
(
しぜん
)
に
土
(
つち
)
が
抉
(
ゑぐ
)
られて
深
(
ふか
)
い
窪
(
くぼみ
)
が
形
(
かたちづく
)
られて
居
(
ゐ
)
る。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
庭
(
には
)
の
騷
(
さわ
)
ぎは
止
(
や
)
んで
疾風
(
しつぷう
)
の
襲
(
おそ
)
うた
如
(
ごと
)
く
寮
(
れう
)
の
内
(
うち
)
は
復
(
また
)
雜然
(
ざつぜん
)
として
卯平
(
うへい
)
を
圍
(
かこ
)
んだ
沈鬱
(
ちんうつ
)
な
空氣
(
くうき
)
を
攪亂
(
かくらん
)
した。
軈
(
やが
)
て
老人等
(
としよりら
)
が
互
(
たがひ
)
の
懷錢
(
ふところせん
)
を
出
(
だ
)
し
合
(
あ
)
うた二
升樽
(
しやうだる
)
が
運
(
はこ
)
ばれて
酒
(
さけ
)
が
又
(
また
)
沸
(
わか
)
された。
酒
(
さけ
)
の
座
(
ざ
)
は
圍爐裏
(
ゐろり
)
に
近
(
ちか
)
く
形
(
かたちづく
)
られた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
形
常用漢字
小2
部首:⼺
7画
“形”を含む語句
形容
形相
人形
異形
形成
形態
形状
円形
形体
形象
大形
地形
花形
外形
印形
弓形
扇形
形式
形勢
女形
...