“峻烈:しゅんれつ” の例文
“峻烈:しゅんれつ”を含む作品の著者(上位)作品数
吉川英治19
野村胡堂8
ロマン・ロラン3
寺田寅彦2
谷崎潤一郎1
“峻烈:しゅんれつ”を含む作品のジャンル比率
哲学 > キリスト教 > 聖書33.3%
文学 > フランス文学 > 小説 物語9.6%
文学 > 日本文学 > 小説 物語1.0%
(注)比率=対象の語句にふりがなが振られている作品数÷各ジャンルの合計の作品数
平次の怒りは、いつになく峻烈しゅんれつを極めました。さすがのガラッ八も、あまりの風向きに、しばらくは口も利けません。
——或る一臣下の怠慢に対して、日ごろの憤りを発し、峻烈しゅんれつな辞句をつらねて、その罪状を責めつけたものであった。
新書太閤記:06 第六分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
平次の怒りは、いつになく峻烈しゅんれつを極めました。さすがのガラッ八も、あまりの風向きに、しばらくは口も利けません。
居士の晩年に於ける言行は何物に対しても痛罵骨を刺すものであったが殊に余らに対しては最も峻烈しゅんれつを極めていた。
子規居士と余 (新字新仮名) / 高浜虚子(著)
東儀与力の吟味の峻烈しゅんれつさは有名なものである。いきなり、雷声を発して、光を放射する窓のような眼をもって、男を睨んだ。
牢獄の花嫁 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
——実際彼は、今彼をしてかくも峻烈しゅんれつに民衆を非難せしめている率直な純真さを、他のいかなる民衆のうちに見出し得たであろうか?
平次の言葉の峻烈しゅんれつさに、お国はハッと息を呑みました。美しい顔が真っ蒼になって、額口ひたいぐちから、冷たい汗がにじみます。
いや、それを頭上に受けない者までが、例によって、峻烈しゅんれつ極まる信長のそれが始まったかと、他人事ひとごとならず身をちぢめて、
新書太閤記:06 第六分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
と、意を決した秀吉であるから、信長さえ持て余した手術ではあったが、いつになく、峻烈しゅんれつな風があった。
新書太閤記:11 第十一分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
その詮議せんぎ峻烈しゅんれつさに唐犬組や夢組も、散りぢりばらばら御府内朱引内から足を抜いてしまった。
剣難女難 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
左様、全く知らぬが仏です。与八は暴女王の女王ぶりのいかに峻烈しゅんれつであるかに就いては全く知らない!
大菩薩峠:35 胆吹の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
彼女のこの愛情のうちには、おのが土地に執着しゅうじゃくしてる百姓女のような峻烈しゅんれつさがあった。
それはまた訪客たちの耳にもふとなごやかなやすさを与え、峻烈しゅんれつをもって鳴るあるじの一面に、べつな親しみを抱かせた。
新書太閤記:07 第七分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
——直接、信長の姿、信長の声、しかもその峻烈しゅんれつな威風に駈けちらされると、手も槍も出なかった。
新書太閤記:01 第一分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
男の児に対する悪意はすこぶる峻烈しゅんれつで、彼女の心はそこに恐ろしい断崖だんがいを作っていた。
そこで、県警察部でも兼五郎を召喚して、これまた峻烈しゅんれつな取調をしたが、兼五郎の所為せいでないから、どうすることもできなかった。
唖の妖女 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
乱世だ、乱調子の世だ、これをべるには、多少自分たちにつらくてもよい、厳格峻烈しゅんれつに臨まれてもいい。——その代りに、
新書太閤記:03 第三分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
家光は、苦杯をめたようにくちゆがめ、不快な色にみなぎった底から、今にも何か、峻烈しゅんれつな言葉が吐き出されそうに見えた。
柳生月影抄 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
その形相ぎょうそう峻烈しゅんれつな声に、今若がベソをかきはじめた。乙若も泣き出した。
源頼朝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
空気と峻烈しゅんれつな純潔との大風が、氷のごとき朔風さくふうが、毒気を吹き払った。
親房の峻烈しゅんれつなことばのむちもそれに気づくと一たんは口をつぐんでしまった。
私本太平記:13 黒白帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
静山は峻烈しゅんれつであった。しかも昨夜以上、したたかに泥舟は突き負かされた。
剣の四君子:04 高橋泥舟 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
ねがわくは何か峻烈しゅんれつなる刺激を与え、鞭撻べんたつ激励して彼等を努力せしめたならば、日本の生産力もまた必ず多大の増加を見る事は疑いをれまい。
本州横断 癇癪徒歩旅行 (新字新仮名) / 押川春浪(著)
ルクレチウスは、かようにして、彼のいわゆる元子の何物であるかを説明した後に、エピキュリアンに対立した他の学説に対して峻烈しゅんれつな攻撃を加えているのである。
ルクレチウスと科学 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
まもなく、Q島南端の空港に着陸したとき、防疫検査は峻烈しゅんれつをきはめた。
わが心の女 (新字旧仮名) / 神西清(著)
何という快さだろう! 四大の峻烈しゅんれつな意志に逆らって、雲と水と丘との間に屹然きつぜんと独り目覚めてあることは! 私は次第にヒロイックな気持になって行った。
光と風と夢 (新字新仮名) / 中島敦(著)
そして左右の二十騎に向って、即時、総攻撃にうつれと峻烈しゅんれつに命じた。
三国志:05 臣道の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
時に、峻烈しゅんれつ無情にも似る厳科げんかの断刀もまた下さねばなるまい。
新書太閤記:09 第九分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
ただ日本はその国土と隣接大陸との間にちょっとした海を隔てているおかげでシベリアの奥にある大気活動中心の峻烈しゅんれつな支配をいくらか緩和された形で受けているのである。
日本人の自然観 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
と辻々に高札を立て、およそ諸国へ通じる宿駅は元より、山伝いの小道から、浜辺の一帯にわたるまで眼を光らせて、詮議せんぎはいよいよ峻烈しゅんれつを極めているとある。
源頼朝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
友を責める言として峻烈しゅんれつを超えてむしろ残酷と言うべきである。
ヨブ記講演 (新字新仮名) / 内村鑑三(著)
それが、一柳市助からも、返辞を聞き、つづいて秀吉からの書面で、峻烈しゅんれつ厳戒げんかいをうけたので、かれとしては生れて初めての戦慄せんりつをおぼえたことであろう。
新書太閤記:11 第十一分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
激語になると、曹操は、白面の一書生だった頃の地金が出てくる。また彼はその洛陽時代には、宮門の警吏をしていたので、罪人に対する手ごころは巧みでことのほか峻烈しゅんれつだった。
三国志:05 臣道の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
ヨブがかく友を責めし余りに峻烈しゅんれつなりと評さるるであろう。
ヨブ記講演 (新字新仮名) / 内村鑑三(著)
白洲を見下ろして、吟味与力、高梨小藤次は、峻烈しゅんれつに、
雲霧閻魔帳 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
平次の論告は峻烈しゅんれつで一歩も仮借かしゃくしません。
銭形平次捕物控:130 仏敵 (新字新仮名) / 野村胡堂(著)
と、家康の怒りは、いつになく峻烈しゅんれつをきわめた。
新書太閤記:05 第五分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
だが、それからの指揮は峻烈しゅんれつそのものだった。
私本太平記:04 帝獄帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
峻烈しゅんれつに云って、老中たちを、退けてしまった。
新編忠臣蔵 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
後日春琴が琴曲指南の看板をかかげ弟子を取るようになってから稽古振けいこぶりの峻烈しゅんれつをもって鳴らしたのもやはり先師の方法を蹈襲とうしゅうしたのであり由来する所がある訳なのだが
春琴抄 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
峻烈しゅんれつを極めた診察で、少々まいった。
正義と微笑 (新字新仮名) / 太宰治(著)
私はもう峻烈しゅんれつな態度をとり得ません。
平次の声は思わず峻烈しゅんれつになりました。
平次の論告ろんこく峻烈しゅんれつでした。
平次はますます、峻烈しゅんれつです。
命は厳、声は峻烈しゅんれつを極めた。
新書太閤記:09 第九分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
人が怖れる割合に、葉子には内田が恐ろしく思えなかったばかりか、その峻烈しゅんれつな性格の奥にとじこめられて小さくよどんだ愛情に触れると、ありきたりの人間からは得られないようななつかしみを感ずる事があった。
或る女:1(前編) (新字新仮名) / 有島武郎(著)
平次の論告は峻烈しゅんれつです。
直義は、峻烈しゅんれつだった。
私本太平記:12 湊川帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
ういういしい詞遣や立居振舞が、ひどく気に入ったと見えて、金貸業の方で、あらゆる峻烈しゅんれつな性分を働かせている末造が、お玉に対しては、柔和な手段の限を尽して、毎晩のように無縁坂へ通って来て、お玉の機嫌を取っていた。
(新字新仮名) / 森鴎外(著)
——フランス、イタリア、ドイツ、スペイン、ポルトガル、その他ヨーロッパの諸国においてさかんに行われて、異教徒の迫害に利用され、ことにスペインにおける宗教裁判はその糺問きゅうもん峻烈しゅんれつで処刑が残酷なので有名であった。
落穴と振子 (新字新仮名) / エドガー・アラン・ポー(著)
いや、かたじけない。……仰せはお道理、この三郎兵衛とても、幾夜、考えぬことではござらぬ。——しかし、巷間こうかんの伝えるところでは、信長殿というお方は、御気質峻烈しゅんれつ、敵といえば、捕虜降参人と対しても、仮借かしゃくはあらで、打首、本領追い払いなど、随分おきびしいとのことである。
新書太閤記:04 第四分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
美貌で未婚でかつ資産家の娘であったからこれはいかにもありそうに思われる彼女が弟子をぐうすること峻烈しゅんれつであったのはそういう冷やかし半分のおおかみ連を撃退げきたいする手段でもあったと云うが皮肉にもそれがかえって人気を呼んだらしくもある邪推じゃすいをすれば真面目まじめ玄人くろうとの門弟の中にも盲目の美女のしもとに不思議な快感を味わいつつ芸の修業よりもその方にき付けられていた者が絶無ではなかったであろう幾人かはジャン・ジャック・ルーソーがいたであろう今や春琴の身に降りかかった第二の災難をじょするに際し伝にも明瞭めいりょう記載きさいけてあるためにその原因や加害者を判然と指摘してきし得ないのが残念であるが
春琴抄 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)