太郎たらう)” の例文
あの『をさなきものに』とおなじやうに、今度こんどほん太郎たらう次郎じらうなどにはなかせるつもりできました。それがこの『ふるさと』です。
ふるさと (旧字旧仮名) / 島崎藤村(著)
とても相談さうだん相手あいてにはならぬの、いはゞ太郎たらう乳母うばとしていてつかはすのとあざけつておつしやるばかり、ほんに良人おつとといふではなく御方おかたおに御座ござりまする
十三夜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
するとそのへんんでゐた太郎たらうぢやない、次郎じらうといふ子供こどもが、その鸚鵡あうむぬすんでポツケツトへれました。
太郎たらうさんもその時、よその男の子たちと一緒に、その眼鏡をのぞいて見たのであります。
のぞき眼鏡 (新字旧仮名) / 土田耕平(著)
躍出をどりいでて、一齊いつせい太郎たらうまへぬかづ
鬼桃太郎 (旧字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
テン太郎たらう報告はうこく
とうさんがとほ外國ぐわいこくはうからかへつたとき太郎たらう次郎じらうへの土産話みやげばなしにとおもひまして、いろ/\なたびのおはなしをまとめたのが、とうさんの『をさなきものに』でした。
ふるさと (旧字旧仮名) / 島崎藤村(著)
わたし御母樣おつかさんるのはなんでも御座ござんせぬ、のみ立派りつぱ原田勇はらだいさむ離縁りゑんされたからとてゆめさらのこりをしいとはおもひませぬけれど、なんにもらぬ太郎たらう
十三夜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
太郎たらうは、エソップのなかの、或時あるときライオンが一疋いつぴきねづみつたら
太郎たらうや、お月さまが出ましたよ。」
狐に化された話 (新字旧仮名) / 土田耕平(著)
さがりて太郎たらうまへとぐら
鬼桃太郎 (旧字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
テン太郎たらう報告はうこく
あのほんつくつたときから、もう三ねん月日つきひがたちます。太郎たらうは十六さい次郎じらうは十四さいにもなります。とうさんのうちには、いま太郎たらうに、次郎じらうに、末子すゑこの三にんます。
ふるさと (旧字旧仮名) / 島崎藤村(著)
あの頑是ぐわんぜない太郎たらう寢顏ねがほながめながらいてるほどのこゝろになりましたからは、うでもいさむそばこと出來できませぬ、おやはなくともそだつとひまするし
十三夜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
太郎たらう次郎じらう草之助さうのすけ
どんたく:絵入り小唄集 (新字旧仮名) / 竹久夢二(著)
太郎たらう黍團子きびだんごなぞら
鬼桃太郎 (旧字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
大勘定おほかんぢやうとて此夜このよあるほどのかねをまとめて封印ふういんことあり、御新造ごしんぞそれ/\とおもして、すゞり先程さきほど屋根やねやの太郎たらう貸付かしつけのもどり彼金あれが二十御座ござりました、おみねみね
大つごもり (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)