人命じんめい)” の例文
難破船があるという無電によって、人命じんめいをすくうため現場までいってみれば、それらしい船影せんえいはなくて、あの不吉な黒リボンの花輪が漂っていた。
幽霊船の秘密 (新字新仮名) / 海野十三(著)
下敷したじきになつたひとたすすことは震災しんさい防止上ぼうしじようもつと大切たいせつなことである。なんとなれば震災しんさいかうむ對象物中たいしようぶつちゆう人命じんめいほど貴重きちようなものはないからである。
地震の話 (旧字旧仮名) / 今村明恒(著)
去年きよねん御坊様おばうさま親子連おやこづれ順礼じゆんれい間違まちがへてはいつたといふで、はれ大変たいへんな、乞食こじきたやうなものぢやといふて、人命じんめいかはりはねえ、おツかけてたすけべいと、巡査様おまはりさまが三にんむらもの十二人じふにゝん
高野聖 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
毎夜まいよ一人ひとりおんなころした、暴虐ぼうぎゃくなペルシアのおうさまに、おもしろいはなしをしてきかせて、千あいだ地獄じごくから人命じんめいすくったという、うつくしいむすめ芸術げいじゅつで、将来しょうらいぼくがありたいものだな。
金歯 (新字新仮名) / 小川未明(著)
無論むろんあの海嘯つなみ相当そうとう沢山たくさん人命じんめいほろびたのでございますが、心掛こころがけ遺族いぞくけっしてうらみがましいことをもうさず、ぬのもみな寿命じゅみょうであるとあきらめて、こころから御礼おれいべてくれるのでした。
はからんものと思ひこみけるは殊勝しゆしようなれども一心に醫學を學び其じゆつを以て立身りつしん出世を望むに有ねば元より切磋琢磨せつさたくまの功をつみ修行しゆぎやうせんなどとは更に思はず大切たいせつ人命じんめいを預る醫業いげふなるに只金銀をむさぼることのみを
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
日本につぽんける地震學ぢしんがくのこれまでの發達はつたつおも人命じんめい財産ざいさんかんする方面ほうめん研究けんきゆうであつた。しかるに最近さいきん二十年にじゆうねんあひだ歐米おうべいける地震學ぢしんがく方面ほうめん發達はつたつした。
地震の話 (旧字旧仮名) / 今村明恒(著)
いたずらに、いへし合い、郊外へ逃げ出すこともなかったろうから、人命じんめいの犠牲も、ずっと少かったろう。流言蜚語りゅうげんひごに迷わされて浅間あさましい行動をする人も、真逆まさか、あれほど多くはなかったろう
空襲葬送曲 (新字新仮名) / 海野十三(著)
しかるに、もしこれに火災かさいくははると、人命じんめい損失そんしつ三倍さんばい乃至ないし四倍よばいになるのであるが、これは下敷したじきになつたひとうち
地震の話 (旧字旧仮名) / 今村明恒(著)
と長良川博士は、まず人命じんめいを心配して、これをクーパーにたずねた。
海底大陸 (新字新仮名) / 海野十三(著)