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九
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ここの
ふりがな文庫
“
九
(
ここの
)” の例文
その一夜の風雨にて、くるま山の山中、俗に
九
(
ここの
)
ツ
谺
(
こだま
)
といひたる谷、あけがたに
杣
(
そま
)
のみいだしたるが、
忽
(
たちま
)
ち
淵
(
ふち
)
になりぬといふ。
竜潭譚
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
私の
九
(
ここの
)
つ
十
(
とお
)
のころでございます、よく母に連れられて城下から三里奥の山里に住んでいる叔母の家を訪ねて、二晩三晩泊ったものでございます。
女難
(新字新仮名)
/
国木田独歩
(著)
八五郎は
九
(
ここの
)
つ
梯子
(
ばしご
)
を一丁、物置の軒から持って来て、庭の四角な跡に
据
(
す
)
えました。ピタリと梯子の跡が合います。
銭形平次捕物控:282 密室
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
シャロットの女は
眼
(
まなこ
)
深く額広く、唇さえも女には似で薄からず。夏の日の
上
(
のぼ
)
りてより、刻を盛る砂時計の
九
(
ここの
)
たび落ち尽したれば、今ははや
午
(
ひる
)
過ぎなるべし。
薤露行
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
途中万一を思って、娘を送らせた金吾は直ちに戻ることと思っていたが、かれがそこに落着いて、
湯浴
(
ゆあ
)
みをすまし、服をかえ、
九
(
ここの
)
ツ
刻
(
どき
)
の時計を聞く頃になっても帰邸しない。
江戸三国志
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
▼ もっと見る
四三
管仲
(
くわんちゆう
)
、
四四
九
(
ここの
)
たび諸侯をあはせて、身は
四五
倍臣
(
やつこ
)
ながら富貴は列国の君に
勝
(
まさ
)
れり。
四六
范蠡
(
はんれい
)
、
四七
子貢
(
しこう
)
、
四八
白圭
(
はつけい
)
が
徒
(
ともがら
)
、
四九
財
(
たから
)
を
鬻
(
ひさ
)
ぎ利を
逐
(
お
)
うて、
巨万
(
ここだく
)
の
金
(
こがね
)
を
畳
(
つ
)
みなす。
雨月物語:02 現代語訳 雨月物語
(新字新仮名)
/
上田秋成
(著)
小ぎれもの
掻集
(
かきつ
)
め送る菰巻に古綿
畳
(
たた
)
ねキャラメル
九
(
ここの
)
つ
黒檜
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
やめずにとめずに
九
(
ここの
)
とう
黒い頭
(新字新仮名)
/
夢野久作
、
海若藍平
(著)
九
(
ここの
)
たび歌よみに与ふる書
歌よみに与ふる書
(新字旧仮名)
/
正岡子規
(著)
九
(
ここの
)
ゥつの、豆の数より
吉野葛
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
我が
藤子
(
ふぢこ
)
九
(
ここの
)
つながら
晶子詩篇全集
(新字旧仮名)
/
与謝野晶子
(著)
然
(
しか
)
も此の霧の中に、
野面
(
のづら
)
を
蹴
(
け
)
かへす
蹄
(
ひづめ
)
の音、
九
(
ここの
)
ツならず
十
(
とお
)
ならず、沈んで、どうと、
恰
(
あたか
)
も激流
地
(
ち
)
の下より寄せ
来
(
く
)
る
気勢
(
けはい
)
。
二世の契
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
「端渓で
鴝鵒眼
(
くよくがん
)
が
九
(
ここの
)
つある」
草枕
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
九
(
ここの
)
つ
追
(
お
)
ひ
出
(
だ
)
そ。
とんぼの眼玉
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
威
(
い
)
ある瞳に
屹
(
きっ
)
と射られて、今物語った人とも覚えず、はっと思うと学生は、既に身を忘れ、名を忘れて、
唯
(
ただ
)
九
(
ここの
)
ツばかりの
稚児
(
おさなご
)
になった思いであった。
薬草取
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
民也は
九
(
ここの
)
ツ……
十歳
(
とお
)
ばかりの時に、はじめて知って、三十を越すまでに、
四度
(
よたび
)
か
五度
(
いつたび
)
は
確
(
たしか
)
に逢った。
霰ふる
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
「
九
(
ここの
)
ツ
谺
(
こだま
)
——ここはね、
九
(
ここの
)
ツ
谺
(
こだま
)
といふ
処
(
ところ
)
なの。さあもうおとなにして寝るんです。」
竜潭譚
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
蹴飛
(
けと
)
ばしやらむ、
掻
(
かき
)
むしらむ、
透
(
すき
)
あらばとびいでて、
九
(
ここの
)
ツ
谺
(
こだま
)
とをしへたる、たうときうつくしきかのひとの
許
(
もと
)
に
遁
(
に
)
げ去らむと、胸の
湧
(
わ
)
きたつほどこそあれ、ふたたび暗室にいましめられぬ。
竜潭譚
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
角
(
つの
)
の
九
(
ここの
)
つある、竜が、
頭
(
かしら
)
を
兜
(
かぶと
)
に、尾を
草摺
(
くさずり
)
に敷いて、敵に向ふ大将軍を飾つたやうに。……けれども、虹には目がないから、
私
(
わたし
)
の姿が見つからないので、
頭
(
かしら
)
を水に浸して、うなだれ
悄
(
しお
)
れて居る。
紅玉
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
七八
(
ななや
)
ツ
九
(
ここの
)
ツばかり、母が
存生
(
ぞんしょう
)
の頃の
雛祭
(
ひなまつり
)
には、
緋
(
ひ
)
の
毛氈
(
もうせん
)
を掛けた
桃桜
(
ももさくら
)
の壇の前に、小さな
蒔絵
(
まきえ
)
の膳に並んで、この
猪口
(
ちょこ
)
ほどな
塗椀
(
ぬりわん
)
で、一緒に
蜆
(
しじみ
)
の
汁
(
つゆ
)
を替えた時は、この娘が、
練物
(
ねりもの
)
のような顔のほかは
国貞えがく
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
“九”の意味
《名詞》
九(きゅう、く)
9。三の二乗。八の次の数。助数詞が続く場合や小数部ではきゅうと読むことが多いが、「く」と読む例外もある。
(出典:Wiktionary)
九
常用漢字
小1
部首:⼄
2画
“九”を含む語句
九十九折
九日
九重
九州
十九
九歳
九人
九月
九江
九段坂上
九死一生
四十九重
九折
九女八
三々九度
九竜
丸岡九華
九年母
一九
九時
...