魔神まじん)” の例文
天晴あつぱ一芸いちげいのあるかひに、わざもつつまあがなへ! 魔神まじんなぐさたのしますものゝ、美女びじよへてしかるべきなら立処たちどころかへさする。——
神鑿 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
兎角とかくするほどあやしふねはます/\接近せつきんきたつて、しろあかみどり燈光とうくわう闇夜やみきらめく魔神まじん巨眼まなこのごとく、本船ほんせん左舷さげん後方こうほうやく四五百米突メートルところかゞやいてる。
「いいや、だめなんだよ」彦太は首をふったが「しかしねえ、ひょっとすると、あれはいつだか五助ちゃんがいった青髪山あおがみやま魔神まじんの血じゃないかと思うんだ」
雪魔 (新字新仮名) / 海野十三丘丘十郎(著)
勿論もちろんふね嚴然げんぜんたる規律きりつのあることたれつてる、たとへ霹靂へきれき天空てんくうくだけやうとも、數萬すうまん魔神まじんが一海上かいじやう現出あらはれやうとも、船員せんゐんならぬもの船員せんゐん職權しよくけんおかして
ひとひと黄金こがね白銀しろがねいとつて、つたふるがごとくにかんずる……おもふに魔神まじん対向むかひあつて、さいげるひゞきであらう……なんにつけても、飛騨谷ひだだに第一だいいちかく場所ばしよちかづきがた魔所ましよである
神鑿 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
こうなれば如何に戦慄せんりつすべき魔神まじんなりとも、もう袋の鼠同様だった。
恐怖の口笛 (新字新仮名) / 海野十三(著)
洞中どうちう秘密造船所ひみつざうせんじよなかでは、海底戰鬪艇かいていせんとうていほうでも、わたくしほうでも、鎔鐵爐ようてつろ冶金爐等やきんろとうから㷔々えん/\熱火ねつくわひかり魔神まじん紅舌したのごとく、たがひうちおろす大鐵槌だいてつついひゞきは、寂寞じやくばくたる洞窟どうくつ鳴動めいどうして
ふーんと彦太はうなった。彼の顔色は、とたんに青ざめていた。青髪山か。青髪山ならたいへんである。青髪山には昔から魔神まじんがすんでいるという話で、そこへ入った者は無事に里へもどれないそうだ。
雪魔 (新字新仮名) / 海野十三丘丘十郎(著)
魔神まじんの山
雪魔 (新字新仮名) / 海野十三丘丘十郎(著)