魔法使まほうつか)” の例文
また、つぎのいもうとはなになり、おとうと小鳥ことりになったことをおうさまにらせますと、それをも魔法使まほうつかいをとおして、きたいとおもわれました。
王さまの感心された話 (新字新仮名) / 小川未明(著)
けれども、グレーテルはどんどんかけていきました。こうして、ばちあたりの魔法使まほうつかいは、むごたらしくんでしまったのです。
申しては、失礼かもしれませんが、相手はなにしろ、魔法使まほうつかいみたいなやつだそうですからね。わしは、なんだかまだ、不安心なような気がするのですが。
怪人二十面相 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
おれは魔法使まほうつかいをやろうというのではない。だがおぼれて死ぬことはないだろう。おれたちは気室の中にいるのだ。その圧搾空気あっさくくうきで水が上がって来ないのだ。
老人ろうじんは王子の手を取って、つえ一振ひとふったかと思うと、二人はもう高いかべの上にあがっていました。王子はびっくりしました。この老人ろうじん魔法使まほうつかいにちがいない、と思いました。
強い賢い王様の話 (新字新仮名) / 豊島与志雄(著)
して思いのままをやるのは、人間のむかしからのあこがれだったじゃないか。おとぎ話のなかの魔法使まほうつかいとおなじになれるんだ。こんなすてきなことがあるだろうか。それをぼくがやりとげたんだ
魔法使まほうつかいは、うつくしいはなまえにいって、おなじようにいのりをささげました。はなは、魔法使まほうつかいをとおして、おうさまにおこたもうしあげました。
王さまの感心された話 (新字新仮名) / 小川未明(著)
それから、お妃さまは王さまに、あのわるい魔法使まほうつかいの女とむすめとが、じぶんにたいしてやったひどいおこないのことを話しました。
魔法使まほうつかいみたいなことを言うな。なんのわけだ、言ってみろ」
このとき魔法使まほうつかいは、つえをげておうさまをたたきますと、不思議ふしぎおうさまの姿すがたせて、そこには一のはまぐりがのこりました。
北海の白鳥 (新字新仮名) / 小川未明(著)
まるで、黄金こがねをつむいだようにきれいでした。魔法使まほうつかいの声をききますと、ラプンツェルはあんだ髪をほどいて、窓のかぎにまきつけます。
やがて、こうしてだまっていますうちに、魔法使まほうつかいは、なんでもとおとおい、ほしはなしをすることができるようになったのであります。
王さまの感心された話 (新字新仮名) / 小川未明(著)
あるとき、王子が木のかげにいますと、魔法使まほうつかいのばあさんがやってくるのが見えました。そして、その女が上にむかって
魔法使まほうつかいは、ついているつえのさきおんなかたをつつきました。するとたちまち、うつくしいいもうと姿すがたえて、一のつばめとなってしまいました。
木と鳥になった姉妹 (新字新仮名) / 小川未明(著)
このばあさんは、見たところは、いかにもしんせつそうでしたが、ほんとうはわるい魔法使まほうつかいで、子どもたちがくるのをちかまえていたのでした。
陛下へいかは、このくにも、とみも、幸福こうふくも、おようではございませんのですか。」と、最後さいごに、魔法使まほうつかいはおうさまにうかがいました。
北海の白鳥 (新字新仮名) / 小川未明(著)
それをきいたラプンツェルが、あんだかみをたらしますと、魔法使まほうつかいはそれにつかまってのぼっていきました。
おうさまは、これをおきになると、たいへんにいもうとをあわれにおもわれました。そして、家来けらいなかから魔法使まほうつかいのじいさんをおびになりました。
木と鳥になった姉妹 (新字新仮名) / 小川未明(著)
魔法使まほうつかいの女というものは、みんな、そんなふうにそうっと歩くものなのです。そして、この女は、森のなかのいずみという泉に、魔法をかけておいたのでした。
そして、わかれる時分じぶんに、二人ふたりは、もう一たずねってあいたいというまじないから、インドの魔法使まほうつかいからもらったびんと中身なかみあぶらとを別々べつべつってかえった。
びんの中の世界 (新字新仮名) / 小川未明(著)
いっぽう、魔法使まほうつかいのまま母は、王さまがりにでかけて、るすなのを見すましますと、侍女じじょのすがたになって、お妃さまのねているへやにはいっていきました。
こうすれば、いつか、びんとあぶらは、かならずめぐりあうといった魔法使まほうつかいの言葉ことばしんじたのだ。子供こども! おまえのおじいさんは、くろいたっていなされたろう……。
びんの中の世界 (新字新仮名) / 小川未明(著)
魔法使まほうつかいというものは、赤い目をしていて、遠くのほうは見えません。そのかわり、けもののようにはながよくきくので、人間がそばへくると、すぐにそれをかぎつけます。
まゆながい、つえをついている、白髪しらが魔法使まほうつかいは、うやうやしく、あたまげていいますには
木と鳥になった姉妹 (新字新仮名) / 小川未明(著)
「おれが魔法使まほうつかいのことをらないか、ばかどもめが……。」といって、冷笑れいしょうしていました。
おけらになった話 (新字新仮名) / 小川未明(著)
「なんで、こんなにはやゆるされるものかな、おれは、げてきたのさ。しかし、おれをらえておくなどということは、無理むりだよ。おれは魔法使まほうつかいだからな。」とこたえました。
おけらになった話 (新字新仮名) / 小川未明(著)
魔法使まほうつかいは、はまぐりをて、またそらました。そして、どこにかってしまいました。二、三にちたつと、そらを一のわしが、たからかにしたおろしながらんできました。
北海の白鳥 (新字新仮名) / 小川未明(著)