“醫師(いし)” の例文
新字:医師
待れけるに今日は月並(つきなみ)の評定日なれば士農工商(しのうこうしやう)儒者(じゆしや)醫師(いし)或は順禮(じゆんれい)古手買(ふるてかひ)追々に罷り出控へ居ける中役人方(がた)家々の定(ぢやう)紋付たる筥挑灯(はこぢやうちん)を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
即(すなは)ち此所(こゝ)の市長(しちやう)並(ならび)に町會議員(ちやうくわいぎゐん)は皆(みな)生物知(ゝまものし)りの町人(ちやうにん)である、であるから醫師(いし)を見(み)ることは神官(しんくわん)の如(ごと)く、其(そ)の言(い)ふ所(ところ)を批評(ひゝやう)せずして信(しん)じてゐる。
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)
然(しか)し、夫人(ふじん)は氣(き)を鎭(しづ)めて、近(ちか)くにゐる同志(どうし)の婦人達(ふじんたち)を招(よ)び集(あつ)めた。近所(きんじよ)から醫師(いし)も來(き)て、兎(と)も角(かく)應急手當(おふきふてあて)が施(ほどこ)された。
彼女こゝに眠る (旧字旧仮名) / 若杉鳥子(著)
さへ取(と)りあげもせず錦野(にしきの)が懇望(こんまう)恰(あたか)もよし彼(か)れは有徳(うとく)の醫師(いし)なりといふ故郷(こきやう)某(なにがし)の地(ち)には少(すくな)からぬ地所(ぢしよ)を
別れ霜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
暫(しば)らくして、紀(こつな)が再(ふたゝ)び廣縁(ひろえん)に現(あら)はれた時(とき)は、竪矢(たてや)の字(じ)の背後(うしろ)に、醫師(いし)の中田玄竹(なかだげんちく)を伴(ともな)うてゐた。
死刑 (旧字旧仮名) / 上司小剣(著)
添(そへ)て遣したるやと有に藤八は其安五郎殿が連立(つれだち)參られし白妙(しろたへ)と云(いふ)女は私し遠縁(とほえん)の者濱松天神町なる醫師(いし)の娘に候間此縁を以て九助が方へ手紙を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
總(そう)じて他人(たにん)の艱難(かんなん)に對(たい)しては、事務上(じむじやう)、職務上(しよくむじやう)の關係(くわんけい)を有(も)つてゐる人々(ひと/″\)、例(たと)へば裁判官(さいばんくわん)、警官(けいくわん)、醫師(いし)、とかと云(い)ふものは、年月(ねんげつ)の經過(けいくわ)すると共(とも)に、習慣(しふくわん)に依(よ)つて遂(つひ)には其相手(そのあいて)の被告(ひこく)
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)
漸(やうや)く三組(みくみ)の役人(やくにん)の顏(かほ)が揃(そろ)うて、いざ檢死(けんし)といふ時(とき)、醫師(いし)として中田玄竹(なかだげんちく)が出張(しゆつちやう)することになつた。流石(さすが)に職掌柄(しよくしやうがら)とて玄竹(げんちく)は少(すこ)しも死體(したい)の臭氣(しうき)を感(かん)じない風(ふう)で、菰(こも)の下(した)の腐肉(ふにく)を細(こま)かに檢案(けんあん)した。
死刑 (旧字旧仮名) / 上司小剣(著)
惜まず施し病人へは醫師(いし)を頼んで藥(くすり)を飮(のま)せなどして貧民を救ふ事を常の樂みとなしければ丸龜(まるがめ)近在(きんざい)にては後藤半四郎を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)