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辛
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やつ
ふりがな文庫
“
辛
(
やつ
)” の例文
「まあ隨分まごつきましたのい。いくら探してもこの
家
(
うち
)
が別らないで、この邊を幾度もぐるぐる𢌞つて
辛
(
やつ
)
との事で探し出したんですのい。」
胡瓜の種
(旧字旧仮名)
/
鈴木三重吉
(著)
剰
(
おまけ
)
に
辛
(
やつ
)
と此の川下へ出たら、何うだえ
貴方
(
あんた
)
、
此間
(
こなひだ
)
の
洪水
(
みづまし
)
に流れたと見えて橋が無いといふ騒ぎぢやないか。それからまた
半里
(
はんみち
)
も斯うして上つて来た。
道
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
『さァ、
辛
(
やつ
)
と
第
(
だい
)
一の
節
(
せつ
)
が
終
(
を
)
へた』と
帽子屋
(
ばうしや
)
が
云
(
い
)
つて、『
其時
(
そのとき
)
に
女王
(
クイーン
)
は
跳
(
と
)
び
上
(
あが
)
り、「
時
(
とき
)
を
打殺
(
うちころ
)
してるのは
彼
(
あ
)
れだ!
其頭
(
そのあたま
)
を
刎
(
は
)
ねて
了
(
しま
)
へ!」と
叫
(
さけ
)
びました』
愛ちやんの夢物語
(旧字旧仮名)
/
ルイス・キャロル
(著)
去年の末に幸ひ美奈子の長篇小説が
某
(
なにがし
)
新聞社へ買取られたので、其の稿料で大崎村の諸
払
(
はらひ
)
の
滞
(
とゞこほ
)
りやら麹町の新居の敷金やら引越料やらを
辛
(
やつ
)
と
済
(
すま
)
す事が出来た。
執達吏
(新字旧仮名)
/
与謝野寛
(著)
入梅
(
つゆ
)
になッてからは
毎日
(
まいにち
)
の
雨降
(
あめふり
)
、
其
(
それ
)
が
辛
(
やつ
)
と
昨日
(
きのふ
)
霽
(
あが
)
ツて、庭
柘榴
(
ざくろ
)
の花に
今朝
(
けさ
)
は
珍
(
めづ
)
らしく
旭
(
あさひ
)
が
紅々
(
あか/\
)
と
映
(
さ
)
したと
思
(
おも
)
ツたも
束
(
つか
)
の
間
(
ま
)
、
午後
(
ごゝ
)
になると、また
灰色
(
はいいろ
)
の
雲
(
くも
)
が
空
(
そら
)
一面
(
いちめん
)
に
擴
(
ひろ
)
がり
虚弱
(旧字旧仮名)
/
三島霜川
(著)
▼ もっと見る
二人はもう、身體も心も綿の如く疲れきつてゐて、晝頃何處やらで蕎麥を一杯宛食つただけなのに、
燈火
(
あかり
)
がついて飯になると、唯一膳の飯を
辛
(
やつ
)
と喉を通した。
天鵞絨
(旧字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
殆
(
ほと
)
んど
口
(
くち
)
を
開
(
あ
)
くことも
出來
(
でき
)
ませんでした、
辛
(
やつ
)
とのことで
左手
(
ゆんで
)
の
一
(
ひ
)
ト
片
(
かけ
)
を
少
(
すこ
)
しばかり
嚥
(
の
)
み
込
(
こ
)
みました。
愛ちやんの夢物語
(旧字旧仮名)
/
ルイス・キャロル
(著)
二人はもう、身体も心も綿の如く疲れきつてゐて、昼頃何処やらで蕎麦を一杯宛食つただけなのに、
燈火
(
あかり
)
がついて飯になると、唯一膳の飯を
辛
(
やつ
)
と喉を通した。
天鵞絨
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
最初
(
さいしよ
)
辛
(
やつ
)
と一二
分
(
ふん
)
間
(
かん
)
それを
抱
(
だ
)
いて
居
(
ゐ
)
たのも、
却々
(
なか/\
)
容易
(
ようい
)
なことではありませんでした。
愛ちやんの夢物語
(旧字旧仮名)
/
ルイス・キャロル
(著)
辛
(
やつ
)
と
少許
(
すこし
)
入口の
扉
(
と
)
を開けては、
種々
(
いろん
)
な道具の
整然
(
きちん
)
と列べられた
室
(
へや
)
の中を覗いたものだ。
天鵞絨
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
行くときは壁や障子を伝つて
危気
(
あぶなげ
)
に下駄を
穿
(
つつ
)
かけたが、帰つて来てそれを脱ぐと、モウ立つてる
勢
(
せい
)
がなかつた。で、台所の板敷を
辛
(
やつ
)
と這つて来たが、室に入ると、布団の裾に倒れて了つた。
鳥影
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
其店
(
そこ
)
の大きい姿見が、村中の子供等の好奇心を刺戟したもので、お定もよく同年輩の遊び仲間と一緒に行つて、見た事もない白い瀬戸の
把手
(
ハンドル
)
を上に
捻
(
ひね
)
り下に捻り、
辛
(
やつ
)
と
少許
(
すこし
)
入口の扉を開けては
天鵞絨
(旧字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
取つたよ。だから
辛
(
やつ
)
と外へ出て來て探したけれども、
遂々
(
とう/\
)
行方知れずさ。
我等の一団と彼
(旧字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
行くときは壁や障子を傳つて
危
(
あぶ
)
な氣に下駄を
穿
(
つゝ
)
かけたが、歸つて來てそれを脱ぐと、もう立つてる勢ひがなかつた。で、臺所の板敷を
辛
(
やつ
)
と這つて來たが、室に入ると、布團の裾に倒れて了つた。
鳥影
(旧字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
“辛”の解説
辛(しん、かのと)は、十干の8番目である。
陰陽五行説では金性の陰に割り当てられており、ここから日本では「かのと」(金の弟)ともいう。
(出典:Wikipedia)
辛
常用漢字
中学
部首:⾟
7画
“辛”を含む語句
辛々
辛苦
辛抱
辛労
塩辛
唐辛
辛夷
鹽辛
鹽辛聲
辛酉
唐辛子
世智辛
苦辛
辛子
居辛
辛防
御辛抱
辛未
辛而
辛気臭
...