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草枕
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くさまくら
ふりがな文庫
“
草枕
(
くさまくら
)” の例文
珠運
(
しゅうん
)
素
(
もと
)
より
貧
(
まずし
)
きには
馴
(
な
)
れても、
加茂川
(
かもがわ
)
の水柔らかなる所に
生長
(
おいたち
)
て
初
(
はじめ
)
て野越え山越えのつらきを覚えし
草枕
(
くさまくら
)
風流仏
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
ひとゝせはせを翁奥羽あんぎやのかへり
凍雲
(
とううん
)
をたづねて「
薬欄
(
やくらん
)
にいづれの花を
草枕
(
くさまくら
)
」と
発句
(
ほつく
)
しければ
北越雪譜:06 北越雪譜二編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
「いやなにもありません。行き当り
飛蝗
(
ばった
)
とともに
草枕
(
くさまくら
)
」と最前の浪花節の句をいってから笑いました。
オリンポスの果実
(新字新仮名)
/
田中英光
(著)
夏目先生の「
草枕
(
くさまくら
)
」の主人公である、あの画家のような心の目をもった調律師になって、旅から旅へと日本国じゅうを回って歩いたらおもしろかろうと考えてみた事もある。
備忘録
(新字新仮名)
/
寺田寅彦
(著)
……
凩
(
こがらし
)
に
吹
(
ふ
)
かれぬ
前
(
まへ
)
に、
雪国
(
ゆきぐに
)
の
雪
(
ゆき
)
が
不意
(
ふい
)
に
来
(
き
)
て、
其
(
そ
)
のまゝ
焚附
(
たきつけ
)
にも
成
(
な
)
らずに
残
(
のこ
)
つた、
冬
(
ふゆ
)
の
中
(
うち
)
は、
真白
(
まつしろ
)
な
寐床
(
ねどこ
)
へ
潜
(
もぐ
)
つて、
立身
(
たちみ
)
でぬく/\と
過
(
す
)
ごしたあとを、
草枕
(
くさまくら
)
で
寐込
(
ねこ
)
んで
居
(
ゐ
)
た
神鑿
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
▼ もっと見る
家
(
いへ
)
にあれば
笥
(
け
)
に
盛
(
も
)
る
飯
(
いひ
)
を
草枕
(
くさまくら
)
旅
(
たび
)
にしあれば
椎
(
しひ
)
の
葉
(
は
)
に
盛
(
も
)
る 〔巻二・一四二〕 有間皇子
万葉秀歌
(新字新仮名)
/
斎藤茂吉
(著)
夏目先生の「
草枕
(
くさまくら
)
」の一節を思い出させたのは、今でも歴々と覚えている。
樗牛の事
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
家に在らば
妹
(
いも
)
が
手
(
て
)
枕
(
ま
)
かむ
草枕
(
くさまくら
)
旅に
臥
(
こや
)
せる
此
(
こ
)
の
旅人
(
たびと
)
あはれ
大和古寺風物誌
(新字新仮名)
/
亀井勝一郎
(著)
草枕
(
くさまくら
)
旅行くきはみさへの神のいそひ守らさん孝子の車
墨汁一滴
(新字旧仮名)
/
正岡子規
(著)
あはれとや月もとふらむ
草枕
(
くさまくら
)
さびしき秋の袖の上の露
夜明け前:04 第二部下
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
空の屋根、土をしとねの
草枕
(
くさまくら
)
チベット旅行記
(新字新仮名)
/
河口慧海
(著)
ひとゝせはせを翁奥羽あんぎやのかへり
凍雲
(
とううん
)
をたづねて「
薬欄
(
やくらん
)
にいづれの花を
草枕
(
くさまくら
)
」と
発句
(
ほつく
)
しければ
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
吾
(
あ
)
が
恋
(
こひ
)
はまさかも
悲
(
かな
)
し
草枕
(
くさまくら
)
多胡
(
たこ
)
の
入野
(
いりぬ
)
のおくもかなしも 〔巻十四・三四〇三〕 東歌
万葉秀歌
(新字新仮名)
/
斎藤茂吉
(著)
誰
(
たれ
)
一人
(
ひとり
)
、
横
(
よこ
)
に
成
(
な
)
るなんど
場席
(
ばせき
)
はない。
花枕
(
はなまくら
)
、
草枕
(
くさまくら
)
、
旅枕
(
たびまくら
)
、
皮枕
(
かはまくら
)
、
縱
(
たて
)
に
横
(
よこ
)
に、
硝子窓
(
がらすまど
)
に
押着
(
おしつ
)
けた
形
(
かた
)
たるや、
浮嚢
(
うきぶくろ
)
を
取外
(
とりはづ
)
した
柄杓
(
ひしやく
)
を
持
(
も
)
たぬものの
如
(
ごと
)
く、
折
(
をり
)
から
外
(
そと
)
のどしや
降
(
ぶり
)
に、
宛然
(
さながら
)
人間
(
にんげん
)
の
海月
(
くらげ
)
に
似
(
に
)
て
居
(
ゐ
)
る。
大阪まで
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
いづくより 来ませし仏か 敷島の 大和の国に
廬
(
いほり
)
して
千年
(
ちとせ
)
へにける けふ日まで
微笑
(
ゑみ
)
たまふなり 床しくも 立ちたまふなり ほのぼのと 見とれてあれば 長き日に 思ひ積みこし
憂
(
うれひ
)
さり 安けくなりぬ
草枕
(
くさまくら
)
旅のおもひぞ ふるさとの わぎ
妹
(
も
)
に告げむ 青によし 奈良の都ゆ 玉づさの 文しおくらむ 朝戸出の 旅の門出に 送りこし わがみどり
児
(
ご
)
も 花咲ける 乙女とならば 友禅の
振袖
(
ふりそで
)
着せて 率ゐ行かむぞ このみ仏に
大和古寺風物誌
(新字新仮名)
/
亀井勝一郎
(著)
“草枕”の解説
『草枕』(くさまくら)は、夏目漱石の小説。1906年(明治39年)に『新小説』に発表。「那古井温泉」(熊本県玉名市小天温泉がモデル)を舞台に、作者・漱石の言う「非人情」の世界を描いた作品である。
「山路(やまみち)を登りながら、こう考えた。」という一文に始まり、「智(ち)に働けば角(かど)が立つ。情に棹(さお)させば流される。意地を通せば窮屈だ。とかくに人の世は住みにくい。」と続く冒頭部分が特に有名である。初期の名作と評価されている。
(出典:Wikipedia)
草
常用漢字
小1
部首:⾋
9画
枕
常用漢字
中学
部首:⽊
8画
“草”で始まる語句
草鞋
草
草履
草臥
草叢
草原
草木
草鞋穿
草花
草双紙