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ふりがな文庫
“
目配
(
めくば
)” の例文
振り向いてみると、二人の眼は
目配
(
めくば
)
せをし合っていたが、すぐに素知らぬふうをした。——ジャックリーヌはその発見に心転倒した。
ジャン・クリストフ:10 第八巻 女友達
(新字新仮名)
/
ロマン・ロラン
(著)
目配
(
めくば
)
せをして、自分は先に、ヒラリと
陸
(
おか
)
へ身を交わすと、残された配下の者が、いちどにかぶって、弦之丞とお綱の手をねじあげ——
鳴門秘帖:04 船路の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
妻の伯父グスタアフ・レンゲルホオヘル氏は小生の平素敬愛し居る人に候へども、初めて我子を見せし時、異様なる面持にて小生に
目配
(
めくば
)
せ致し候。
アンドレアス・タアマイエルが遺書
(新字旧仮名)
/
アルツール・シュニッツレル
(著)
博士は庸三に気を兼ねるように、むしろ話のはずむ彼女に
目配
(
めくば
)
せしたいような目つきで、穏やかに受け答えをしていた。
仮装人物
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
ルスは各種の燻製料理をぎっしり詰めこんだ食品容器をさげベラントに
目配
(
めくば
)
せをする。そこで三人は
打連
(
うちつ
)
れだって金博士の住む地下室へと下りていった。
共軛回転弾:――金博士シリーズ・11――
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
▼ もっと見る
美女
(
たをやめ
)
は
世
(
よ
)
にも
嬉
(
うれ
)
しげに……
早
(
は
)
や
頼
(
たの
)
まれて
人
(
ひと
)
を
救
(
すく
)
ふ、
善根
(
ぜんこん
)
功徳
(
くどく
)
を
仕遂
(
しと
)
げた
如
(
ごと
)
く
微笑
(
ほゝゑ
)
みながら、
左右
(
さいう
)
に、
雪枝
(
ゆきえ
)
と
老爺
(
ぢい
)
とを
艶麗
(
あでやか
)
に
見
(
み
)
て、
清
(
すゞ
)
しい
瞳
(
ひとみ
)
を
目配
(
めくば
)
せした。
神鑿
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
裁判長は一寸首を
捻
(
ひね
)
ったが、直に休憩を宣して、陪席判事に
目配
(
めくば
)
せすると大股にゆっくり歩きながら退廷した。
支倉事件
(新字新仮名)
/
甲賀三郎
(著)
「……あの娘さんねえ」と、彼に
目配
(
めくば
)
せのような笑いを送りながら、小母さんは、声をひそめた。「ああして、もう二時間も前から、ずっとあそこに立っているのよ」
待っている女
(新字新仮名)
/
山川方夫
(著)
貫兵衞が
目配
(
めくば
)
せすると、お蔦は清五郎の手から盃をさらつて、菊次郎のところへ持つて行きました。貫兵衞の義理の弟で三十前後、これは苦み走つたなか/\良い男です。
銭形平次捕物控:091 笑い茸
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
取寄
(
とりよせ
)
是を
喰
(
くは
)
んと爲るを長助は
目配
(
めくば
)
せをなし
止
(
とむ
)
る
體
(
てい
)
故
(
ゆゑ
)
扨
(
さて
)
はと思ひ何か
紛
(
まぎ
)
らして是を
喰
(
くは
)
ず夫より又七は
新道
(
しんみち
)
の湯に行けるに長助も
後
(
あと
)
より同く
湯
(
ゆ
)
へ
來
(
きた
)
り彼の
毒藥
(
どくやく
)
をお熊が入たる事を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
村田は周平の方へ一寸
目配
(
めくば
)
せをして、つと扉を押した。周平は黙って彼の後に随った。
反抗
(新字新仮名)
/
豊島与志雄
(著)
私
(
わし
)
がお比丘に
目配
(
めくば
)
せしたら惠梅比丘尼は林の中へ駈込んで逃げたから、最う
宜
(
よ
)
いと思い、
種々
(
いろ/\
)
云って
透
(
すき
)
を見て逃げようと思い、只今上げます、
些
(
ちっ
)
とばかり
旅銀
(
ろぎん
)
も有るから差上げますから
敵討札所の霊験
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
基康 (家来に
目配
(
めくば
)
せす)出発のしたくをしなさい。
俊寛
(新字新仮名)
/
倉田百三
(著)
と新太郎君は寛一君に
目配
(
めくば
)
せして階段を駈下りた。
脱線息子
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
孫三郎に
目配
(
めくば
)
せされて、早々に引下がると、次は若殿時之助、これは敷居際で默禮しただけ。
銭形平次捕物控:098 紅筆願文
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
待居たり或日將軍家には
御庭
(
おんには
)
へ成せられ
何氣
(
なにげ
)
なく
植木
(
うゑき
)
など
御覽遊
(
ごらんあそ
)
ばし
御機嫌
(
ごきげん
)
の
麗
(
うるはし
)
く見ゆれば近江守は
御小姓衆
(
おこしやうしう
)
へ
目配
(
めくば
)
せし其座を
退
(
しり
)
ぞけ獨り
御側
(
おんそば
)
へ
進寄
(
すゝみより
)
聲を
潜
(
ひそめ
)
て大坂より
早打
(
はやうち
)
の次第を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
父は暖炉の隅にすわっていて、柄にもなく興味あるふうを見せながら、その日のことを尋ねだした。彼は話してるうち、メルキオルが二人の子供とひそかに
目配
(
めくば
)
せしてるのを認めた。
ジャン・クリストフ:04 第二巻 朝
(新字新仮名)
/
ロマン・ロラン
(著)
だが、お清は向うの隅に立って、周平の方へちらと
目配
(
めくば
)
せをしていた。周平も大胆に目配せを返した。彼女は水を持ってきてくれた。煖爐にあたる真似をして、肩を一寸聳かしてみせた。
反抗
(新字新仮名)
/
豊島与志雄
(著)
浴衣
(
ゆかた
)
の上だけれど、紋の着いた
薄羽織
(
うすばおり
)
を
引
(
ひっ
)
かけて居たが、
扨
(
さ
)
て、「改めて御祝儀を申述べます。目の下二
尺
(
しゃく
)
三
貫目
(
がんめ
)
は
掛
(
かか
)
りませう。」とて、……
及
(
およ
)
び
腰
(
ごし
)
に
覗
(
のぞ
)
いて
魂消
(
たまげ
)
て居る
若衆
(
わかいしゅ
)
に
目配
(
めくば
)
せで
頷
(
うなずか
)
せて
伯爵の釵
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
博士は、あとのことを頼んで、先生と千二の方へ
目配
(
めくば
)
せをした。
火星兵団
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
平次は八五郎に
目配
(
めくば
)
せして、必死と狂ふ一色友衞を
遙
(
はる
)
かの方に違ざけ乍ら續けました。
銭形平次捕物控:090 禁制の賦
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
お清は周平の肩から肩掛を引ったくりながら、
目配
(
めくば
)
せと一緒に云った。
反抗
(新字新仮名)
/
豊島与志雄
(著)
天一坊初め一味の
輩
(
ともがら
)
町奉行御役宅の
玄關
(
げんくわん
)
指
(
さし
)
て
出
(
いで
)
けるに豫て越前守が見知人として
近習
(
きんじゆ
)
に仕立召
連
(
つれ
)
し彼甚左衞門善助は此時ぞと天一坊を
能々
(
よく/\
)
見
(
み
)
れば
紛
(
まぎ
)
れもなき寶澤なれば越前守に
目配
(
めくば
)
せなし
密
(
ひそ
)
かに
袂
(
たもと
)
を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
虻熊課長はそういって、部下に
目配
(
めくば
)
せをしたのであった。
心臓盗難:烏啼天駆シリーズ・2
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
とこたえて、竹見は、ハルクに、ちくりと
目配
(
めくば
)
せした。
火薬船
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
帆村探偵は、正太の方に、
目配
(
めくば
)
せをした。
人造人間エフ氏
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
目
常用漢字
小1
部首:⽬
5画
配
常用漢字
小3
部首:⾣
10画
“目”で始まる語句
目
目的
目出度
目前
目標
目貫
目覚
目論見
目下
目論