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接吻
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せつぷん
ふりがな文庫
“
接吻
(
せつぷん
)” の例文
しかし、突然夫に
接吻
(
せつぷん
)
したと思ふと、その次の瞬間には、夫の手を振りはらひながら露台の
端
(
はし
)
へ駆けて
行
(
ゆ
)
くが早いか、
遙
(
はる
)
か下へ身を投げてしまつた。
日本の女
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
濱萵苣
(
はまさじ
)
、すました女、おまへには道義の
匂
(
にほひ
)
がする、
秤
(
はかり
)
にかけた
接吻
(
せつぷん
)
の智慧もある、
樫
(
かし
)
の箪笥に
下着
(
したぎ
)
が十二枚、
乙
(
をつ
)
な
容子
(
ようす
)
の
濱萵苣
(
はまさじ
)
、しかも優しい
濱萵苣
(
はまさじ
)
。
牧羊神
(旧字旧仮名)
/
上田敏
(著)
この
時
(
とき
)
涙
(
なみだ
)
はらはらと
湧
(
わ
)
いて
来
(
き
)
た。
地面
(
ぢめん
)
に
身
(
み
)
を
伏
(
ふ
)
せ、
気味
(
きび
)
の
悪
(
わる
)
い
唇
(
くちびる
)
ではあるが、
土
(
つち
)
の
上
(
うへ
)
に
接吻
(
せつぷん
)
して
大声
(
おほごゑ
)
に
叫
(
さけ
)
んだ。
癩病やみの話
(新字旧仮名)
/
マルセル・シュウォッブ
(著)
アンドレイ、エヒミチは
體裁惡
(
きまりわる
)
く
思
(
おも
)
ひながら、
聖像
(
せいざう
)
に
接吻
(
せつぷん
)
した。ミハイル、アウエリヤヌヰチは
唇
(
くちびる
)
を
突出
(
つきだ
)
して、
頭
(
あたま
)
を
振
(
ふ
)
りながら、
又
(
また
)
も
小聲
(
こゞゑ
)
で
祈祷
(
きたう
)
して
涙
(
なみだ
)
を
流
(
なが
)
してゐる。
六号室
(旧字旧仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
「まあ、今になればつて、むしろ悲しい方だつて。私の大事な小さいお孃さんは
冷
(
つめ
)
たいことを云ふわね。私が今
接吻
(
せつぷん
)
して頂戴と云つたら、きつといやだと云ふわね、むしろいやだつて。」
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
▼ もっと見る
『
何事
(
なにごと
)
も
天命
(
てんめい
)
です、
然
(
しか
)
し
吾等
(
われら
)
は
此
(
この
)
急難
(
きふなん
)
に
臨
(
のぞ
)
んでも、
我
(
わが
)
日本
(
につぽん
)
の
譽
(
ほまれ
)
を
傷
(
きづゝ
)
けなかつたのがせめてもの
滿足
(
まんぞく
)
です。』と
語
(
かた
)
ると、
夫人
(
ふじん
)
も
微
(
かす
)
かにうち
點頭
(
うなづ
)
き、
俯伏
(
ひれふ
)
して
愛兒
(
あいじ
)
の
紅
(
くれない
)
なる
頬
(
ほう
)
に
最後
(
さいご
)
の
接吻
(
せつぷん
)
を
與
(
あた
)
へ
海島冒険奇譚 海底軍艦:05 海島冒険奇譚 海底軍艦
(旧字旧仮名)
/
押川春浪
(著)
嚥
(
の
)
み込みし
片唾
(
かたづ
)
の
音
(
おと
)
か、
接吻
(
せつぷん
)
の熱き
願
(
ねがひ
)
か。
虱とるひと
(旧字旧仮名)
/
ジャン・ニコラ・アルチュール・ランボー
(著)
どんな
接吻
(
せつぷん
)
も、どんな
告別
(
アデイユ
)
も
此処
(
ここ
)
にある。
晶子詩篇全集
(新字旧仮名)
/
与謝野晶子
(著)
接吻
(
せつぷん
)
…………
思ひ出:抒情小曲集
(旧字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
櫻草
(
さくらさう
)
、
毛莨
(
うまのあしがた
)
、
鈴蘭
(
すゞらん
)
、
愼
(
つゝしみ
)
の足りない
接吻
(
せつぷん
)
よりも、おまへたちの
方
(
はう
)
が、わたしは
好
(
すき
)
だ。
滅
(
ほろ
)
んだ花よ、むかしの花よ。
牧羊神
(旧字旧仮名)
/
上田敏
(著)
『
縱令
(
たとひ
)
信
(
しん
)
じなくとも、
祈祷
(
きたう
)
をすると、
何
(
なん
)
とも
云
(
い
)
はれん
位
(
くらゐ
)
、
心
(
こゝろ
)
が
安
(
やす
)
まる、
君
(
きみ
)
、
接吻
(
せつぷん
)
爲給
(
したま
)
へ。』
六号室
(旧字旧仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
さうさう、いつか見た
古備前
(
こびぜん
)
の徳利の口もちよいと
接吻
(
せつぷん
)
位したかつたつけ。鼻の先に染めつけの皿が一枚。
藍色
(
あゐいろ
)
の柳の
枝垂
(
しだ
)
れた下にやはり藍色の人が
一人
(
ひとり
)
、
莫迦
(
ばか
)
に長い
釣竿
(
つりざを
)
を伸ばしてゐる。
続野人生計事
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
夕暮色
(
ゆふぐれいろ
)
の
薔薇
(
ばら
)
の花、
愁
(
うれひ
)
に
半
(
なかば
)
死
(
し
)
んでゐる、
噫
(
あゝ
)
たそがれ
刻
(
どき
)
の
霧
(
きり
)
、
夕暮色
(
ゆふぐれいろ
)
の
薔薇
(
ばら
)
の花、ぐつたりした手に
接吻
(
せつぷん
)
しながら、おまへは
戀死
(
こひじに
)
でもしさうだ、
僞善
(
ぎぜん
)
の花よ、
無言
(
むごん
)
の花よ。
牧羊神
(旧字旧仮名)
/
上田敏
(著)
“接吻”の意味
《名詞》
接 吻(せっぷん)
愛情・尊敬の気持ちを表すために自分の唇を相手の唇や頬などにつけること。
(出典:Wiktionary)
“接吻”の解説
接吻(せっぷん)あるいは口付け(en: kiss/osculation、キス / キッス)とは、唇を相手の頬・唇、手などに接触させ、親愛・友愛・愛情などを示すこと。俗に、チュウとも言う(大辞泉、大辞林、日本国語大辞典)。挨拶あるいは儀礼として公然とキスのみ単独で行われる場合もあれば、ひそかに性行為(性交)の一部として行われる場合もある。
(出典:Wikipedia)
接
常用漢字
小5
部首:⼿
11画
吻
漢検準1級
部首:⼝
7画
“接吻”で始まる語句
接吻禮
接吻泥棒