きよ)” の例文
雜木林ざふきばやしあひだにはまたすゝき硬直かうちよくそらさうとしてつ。そのむぎすゝきしたきよもとめる雲雀ひばり時々とき/″\そらめてはるけたとびかける。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
ええその、きよは心を移すとか云ひますがな、それは本當のことですな。何でも斯ういふ際は多少の不便を
子をつれて (旧字旧仮名) / 葛西善蔵(著)
私は歩いていたので、そのまま追つかけるわけにはまいりませんでしたが、それからというものは渋谷の方にきよをうつして毎日毎晩あの辺を見張つておりました。
殺人鬼 (新字新仮名) / 浜尾四郎(著)
さればがう屋敷田畝やしきたんぼ市民しみんのために天工てんこう公園こうゑんなれども、隱然いんぜんおう)が支配しはいするところとなりて、なほもち黴菌かびあるごとく、薔薇しやうびとげあるごとく、渠等かれらきよほしいまゝにするあひだ
蛇くひ (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
しかしそのは吉江氏を始め、西条君や森口君とはずつと御無沙汰ごぶさたをつづけてゐる。唯鎌倉の大町おほまちにゐた頃、日夏君も長谷はせきよを移してゐたから、君とは時々往来わうらいした。
「仮面」の人々 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
(七八)夏桀かけつきよ(七九)河濟かせいひだりにし、(八〇)泰華たいくわみぎにし、(八一)伊闕いけつ其南そのみなみり、(八二)羊腸やうちやう其北そのきたりしが、まつりごとをさむることじんならず、たうこれはなてり。
元和二年迄國主なくして御料となり、然るに依て御上〔城〕代年々武都より來番して當城にきよし、伯州を鎭護す(伯耆民談)。同年阿部四郎五郎在番あり。此時兩氏竹島渡海の事を希ふ。
他計甚麽(竹島)雑誌 (旧字旧仮名) / 松浦武四郎(著)
(翁の門人惟然が作といふ翁の肖像あるひは画幅の肖像、世に流伝するものと此説とあはせ視るべし)小川破笠俗称平助壮年さうねんころ放蕩はうたうにて嵐雪とともに(俗称服部彦兵ヱ)其角が堀江町のきよ食客しよくかくたりし事
きよやすんぜぬあだ心。
海潮音 (旧字旧仮名) / 上田敏(著)
爪紅つまべにのまゝに、一枚いちまいづゝ、きみよ、とむるにや。あにひとりきよふべけんや。袖笠そでがさかつぎもやらず、杖折戸しをりど立出たちいづる。やま野菊のぎくみづて、わたつまさきみだれたり。
婦人十一題 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
(翁の門人惟然が作といふ翁の肖像あるひは画幅の肖像、世に流伝するものと此説とあはせ視るべし)小川破笠俗称平助壮年さうねんころ放蕩はうたうにて嵐雪とともに(俗称服部彦兵ヱ)其角が堀江町のきよ食客しよくかくたりし事
きよやすんぜぬあだ心。
海潮音 (新字旧仮名) / 上田敏(著)