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寵
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ちよう
ふりがな文庫
“
寵
(
ちよう
)” の例文
(五二)
寛
(
くわん
)
なれば
則
(
すなは
)
ち
名譽
(
めいよ
)
の
人
(
ひと
)
を
寵
(
ちよう
)
し、
急
(
きふ
)
なれば
則
(
すなは
)
ち
介冑
(
かいちう
)
の
士
(
し
)
を
用
(
もち
)
ふ。
今
(
いま
)
は
養
(
やしな
)
ふ
所
(
ところ
)
は
用
(
もち
)
ふる
所
(
ところ
)
に
非
(
あら
)
ず、
用
(
もち
)
ふる
所
(
ところ
)
は
養
(
やしな
)
ふ
所
(
ところ
)
に
非
(
あら
)
ずと。
国訳史記列伝:03 老荘申韓列伝第三
(旧字旧仮名)
/
司馬遷
(著)
それから満枝は益す禿の
寵
(
ちよう
)
を得て、内政を自由にするやうになつたから、定めて
生家
(
さと
)
の方へ
貢
(
みつ
)
ぐと思の外、
極
(
きめ
)
の
給
(
もの
)
の外は
塵葉
(
ちりつぱ
)
一本
饋
(
や
)
らん。
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
そうして、斉彬の生母は死し、斉興の愛するお
由羅
(
ゆら
)
が、その
寵
(
ちよう
)
を一身に集めていた。そして、お由羅の生んだ久光は、聡明な子の上に、斉興の手元で育てられた。
南国太平記
(新字新仮名)
/
直木三十五
(著)
燒け殘りたる
築垣
(
ついがき
)
の蔭より、
屋方
(
やかた
)
の跡を
眺
(
なが
)
むれば、
朱塗
(
しゆぬり
)
の
中門
(
ちゆうもん
)
のみ
半殘
(
なかばのこ
)
りて、
門
(
かど
)
もる人もなし。
嗚呼
(
あゝ
)
、
被官
(
ひくわん
)
郎黨
(
らうたう
)
の
日頃
(
ひごろ
)
寵
(
ちよう
)
に誇り恩を
恣
(
ほしいまゝ
)
にせる者、そも幾百千人の多きぞや。
滝口入道
(旧字旧仮名)
/
高山樗牛
(著)
品は初子が亀千代を生んだ年に二十一歳で浜屋敷に仕へることになつて、
直
(
すぐ
)
に綱宗の
枕席
(
ちんせき
)
に
侍
(
じ
)
したらしい。
或
(
あるひ
)
は初子の産前産後の時期に
寵
(
ちよう
)
を受けはじめたのではなからうか。
椙原品
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
▼ もっと見る
隋
(
ずゐ
)
の
文帝
(
ぶんてい
)
の
宮中
(
きうちう
)
には、
桃花
(
たうくわ
)
の
粧
(
よそほひ
)
あり。
其
(
そ
)
の
趣
(
おもむき
)
相似
(
あひに
)
たるもの
也
(
なり
)
。
皆
(
みな
)
色
(
いろ
)
を
衒
(
てら
)
ひ
寵
(
ちよう
)
を
售
(
う
)
りて、
君
(
きみ
)
が
意
(
こゝろ
)
を
傾
(
かたむ
)
けんとする
所以
(
ゆゑん
)
、
敢
(
あへ
)
て
歎美
(
たんび
)
すべきにあらずと
雖
(
いへど
)
も、
然
(
しか
)
れども
其
(
そ
)
の
志
(
こゝろざし
)
や
可憐也
(
かれんなり
)
。
唐模様
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
小づき廻すといふに語弊があつたら
寵
(
ちよう
)
して気にして
弄
(
いぢ
)
くつて仕方のないものだ。
花は勁し
(新字旧仮名)
/
岡本かの子
(著)
豫期通り彼を
嬰兒
(
えいじ
)
のやうに
庇
(
かば
)
ひ
劬
(
いた
)
はつてくれたのだが、しかし、子供が此世に現れて來て妻の腕に抱かれて愛撫されるのを見た時、自分への
寵
(
ちよう
)
は根こそぎ子供に奪ひ去られたことを知り
崖の下
(旧字旧仮名)
/
嘉村礒多
(著)
子を生みし後も宮が色香はつゆ
移
(
うつろ
)
はずして、
自
(
おのづか
)
ら
可悩
(
なやまし
)
き
風情
(
ふぜい
)
の
添
(
そは
)
りたるに、
夫
(
つま
)
が愛護の念は
益
(
ますます
)
深く、
寵
(
ちよう
)
は人目の
見苦
(
みぐるし
)
きばかり
弥
(
いよい
)
よ
加
(
くはは
)
るのみ。
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
此
(
この
)
腰元は
春
(
はる
)
といひて、もとお村とは朋輩なりしに、お村は
寵
(
ちよう
)
を得てお部屋と
成済
(
なりすま
)
し、常に
頤
(
あご
)
以
(
も
)
て召使はるゝを
口惜
(
くちをし
)
くてありけるにぞ、今
斯
(
か
)
く偶然に枕を並べたる
二人
(
ににん
)
が
態
(
すがた
)
を見るより
妖怪年代記
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
寵
漢検準1級
部首:⼧
19画
“寵”を含む語句
寵愛
寵姫
寵妾
恩寵
寵児
御寵愛
寵妃
寵臣
寵遇
君寵
寵者
寵用
寵物
愛寵
寵幸
満寵
信寵
寵妓
殊寵
寵愛無双
...