“愛寵”の読み方と例文
読み方割合
あいちょう100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
院の皇子方は、父帝がどれほど御愛寵あいちょうなされたおきさきであったかを、現状のお気の毒さに比べて考えては皆暗然としておいでになった。
源氏物語:10 榊 (新字新仮名) / 紫式部(著)
愛寵あいちょう比なき夫人の兄たる弐師じし将軍にしてからが兵力不足のためいったん、大宛だいえんから引揚げようとして帝の逆鱗げきりんにふれ、玉門関ぎょくもんかんをとじられてしまった。
李陵 (新字新仮名) / 中島敦(著)
鎌倉殿は、船中において嚇怒かくどした。愛寵あいちょうせる女優のために群集の無礼を憤ったのかと思うと、——そうではない。
伯爵の釵 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)