“玉門関”の読み方と例文
読み方割合
ぎょくもんかん100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
山頂への道は、この月の山を廻って行く恰好になっているが、ちょうどこの山稜を出はずれたところに、玉門関ぎょくもんかんがある。
黒い月の世界 (新字新仮名) / 中谷宇吉郎(著)
愛寵あいちょう比なき夫人の兄たる弐師じし将軍にしてからが兵力不足のためいったん、大宛だいえんから引揚げようとして帝の逆鱗げきりんにふれ、玉門関ぎょくもんかんをとじられてしまった。
李陵 (新字新仮名) / 中島敦(著)
玉門関ぎょくもんかんを越えて、太平洋の水域の勢力の限界を一歩出ると、その西は遥かに世界の屋根葱嶺パミールに至るまでのいわゆる支那トルキスタンの地方は、全くの荒蕪こうぶの砂漠と、乾燥し切った岩山との境である。
『西遊記』の夢 (新字新仮名) / 中谷宇吉郎(著)