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善悪
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よしあし
ふりがな文庫
“
善悪
(
よしあし
)” の例文
旧字:
善惡
その近所の山々から沢山出ましてその中に
質
(
たち
)
の
善悪
(
よしあし
)
はありますけれどもどうしても本場と申すだけ西京辺のは全体に良いようです。
食道楽:冬の巻
(新字新仮名)
/
村井弦斎
(著)
前陳の各種を製作するにつき、これに附属する飾り
金物
(
かなもの
)
、塗り、
金箔
(
きんぱく
)
、
消粉
(
けしこな
)
、
彩色
(
さいしき
)
等の
善悪
(
よしあし
)
を見分ける鑑識も必要であります。
幕末維新懐古談:07 彫刻修業のはなし
(新字新仮名)
/
高村光雲
(著)
アッハハハハこれは冗談だが、それほどおいらには歌は唄えねえ。それにも拘らず他人のを聞くと、
善悪
(
よしあし
)
ぐらいはまずわかる。
名人地獄
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
もう宿の
善悪
(
よしあし
)
は
択
(
えら
)
ぶに
暇
(
いとま
)
なく、
只
(
ただ
)
泊めて呉れさえすれば宜しいと
云
(
い
)
うので
無暗
(
むやみ
)
に
歩行
(
ある
)
いて、
何
(
どう
)
か
斯
(
こう
)
か二晩
泊
(
とま
)
って三日目に小倉に着きました。
福翁自伝:02 福翁自伝
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
東京でも下町の女でなければ
善悪
(
よしあし
)
のわからないような、中形の浴衣に仕立直しの半帯をきちんと締めたおかみさんである。
羊羹
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
▼ もっと見る
自分もチョークで画くなど思いもつかんことであるから、画の
善悪
(
よしあし
)
はともかく、先ずこの一事で自分は驚いてしまった。
画の悲み
(新字新仮名)
/
国木田独歩
(著)
百姓や何かにはわからないが、あなたのとこの
若旦那
(
わかだんな
)
は大学校へはいっているくらいだから、石の
善悪
(
よしあし
)
はきっとわかる。
三四郎
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
なる程石ほど
可愛
(
かあい
)
い物はない、石は人の罪を語らない。そしてもつと本当なのは、石は美術批評家のやうに画家の作品の
善悪
(
よしあし
)
を言はない事である。
茶話:05 大正八(一九一九)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
それにしても、御許にかぎりて、左様なことは有るまじくと存じ居り候。何につけ
善悪
(
よしあし
)
とも御便り下されたく候。
家:01 (上)
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
その
善悪
(
よしあし
)
を、
糺
(
ただ
)
すのではない。唯、お前に告げておくのは、わしの見るところ、この儘では、お前の身辺が危いことだ。そちの本心は、どうあろうと、
幕吏
(
ばくり
)
が眼を
山浦清麿
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
ふつつかな世話の焼きようである。しかし昔の人の目には掟である。子供らの母はただそういう掟のある土地に来合わせた運命を
歎
(
なげ
)
くだけで、掟の
善悪
(
よしあし
)
は思わない。
山椒大夫
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
廃する事は出来ない。殊にじゃ
善悪
(
よしあし
)
は兎に角、どの家でも犠牲を払って夜警を勤めているのに、福島と云う奴は
怪
(
け
)
しからん奴じゃ。あんな奴の家は焼き払って仕舞うがよい
琥珀のパイプ
(新字新仮名)
/
甲賀三郎
(著)
善悪
(
よしあし
)
はともかく、内の嫁が可愛いにつけ、
余所
(
よそ
)
の娘の臨月を、出て
行
(
ゆ
)
けとは無慈悲で言われぬ。
草迷宮
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
「なんで、きよが、たこの
善悪
(
よしあし
)
なんか
知
(
し
)
るものですか。
自分
(
じぶん
)
で
買
(
か
)
いにいくべきものを、
横着
(
おうちゃく
)
をするから、そんなことになったのです。もう、あんたには、たこを
買
(
か
)
ってあげません。」
北風にたこは上がる
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
彼
(
あれ
)
より
悪
(
わる
)
うございますと、それは
恐入
(
おそれい
)
りましたな、
私
(
わたくし
)
は美人だと思つてましたが、
器量
(
きりやう
)
の
善悪
(
よしあし
)
は
撫
(
なで
)
たツて
解
(
わか
)
りません……あ……
危
(
あぶね
)
えなア、
何
(
な
)
んですなア……
是
(
これ
)
は……。近「
人力車
(
じんりき
)
だ。 ...
心眼
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
彼処
(
あすこ
)
の釣を見ては、竿や
綸鈎
(
いとはり
)
の
善悪
(
よしあし
)
などを論じてるのは、馬鹿げきツてるです。
元日の釣
(新字旧仮名)
/
石井研堂
(著)
御存じのとおり、茶壺にはいろいろの焼きがございますが、各大名の壺をあずかりました茶匠においては、禄高、城中の席順に関係なく、壺の
善悪
(
よしあし
)
によって、棚の順位を決めるのでござります。
丹下左膳:03 日光の巻
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
われの観るこの日も
後
(
のち
)
の
万年
(
まんねん
)
も遼河は濁る
善悪
(
よしあし
)
の
外
(
ほか
)
満蒙遊記:附 満蒙の歌
(新字旧仮名)
/
与謝野寛
、
与謝野晶子
(著)
恋人は現身後生
善悪
(
よしあし
)
も分たず知らず君をこそ頼め
晶子鑑賞
(新字旧仮名)
/
平野万里
(著)
野菜でも菓物でも肉でも何でもお料理に使うものは品物の
善悪
(
よしあし
)
をよく
鑑別
(
みわ
)
けた上にその食べ頃を知らなければ
折角
(
せっかく
)
の美味しいものが
不味
(
まず
)
くなります。
食道楽:秋の巻
(新字新仮名)
/
村井弦斎
(著)
すると銀之丞は顔を上げたが、「お前のような町人にも、鼓の
善悪
(
よしあし
)
がわかるかな。いったいどこがよいと思うな?」
名人地獄
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
百姓や何かには
分
(
わか
)
らないが、
貴所
(
あなた
)
のとこの若旦那は大学校へ這入つてゐる位だから、
石
(
いし
)
の
善悪
(
よしあし
)
は屹度
分
(
わか
)
る。
三四郎
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
氷見鯖
(
ひみさば
)
の塩味、
放生津鱈
(
ほうじょうづだら
)
の
善悪
(
よしあし
)
、糸魚川の流れ
塩梅
(
あんばい
)
、五智の
如来
(
にょらい
)
へ
海豚
(
いるか
)
が
参詣
(
さんけい
)
を致しまする様子、その鳴声、もそっと遠くは、越後の
八百八後家
(
はっぴゃくやごけ
)
の因縁でも、信濃川の橋の
間数
(
まかず
)
でも
湯女の魂
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
はい御免よ孫兵衞さんお前
然
(
そ
)
う泣いてばかり居ちゃアいけないよ、
其様
(
そんな
)
にくよ/\したって仕方がない、是はお前何うもその、悪い事は悪いこと、
善悪
(
よしあし
)
共にお
上
(
かみ
)
は明らかにお調べなさる処だから
政談月の鏡
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
しかし同じ三十銭でもクリームの
善悪
(
よしあし
)
は素人にちょいと解りませんからうっかりすると悪い品物を押付けられます。
食道楽:秋の巻
(新字新仮名)
/
村井弦斎
(著)
自分はちょうだいしておる。恩賜の時計は時を計るのみならず、脳の
善悪
(
よしあし
)
をも計る。未来の進歩と、学界の成功をも計る。特典に
洩
(
も
)
れた甲野さんは大した人間ではないにきまっている。
虞美人草
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
招
(
まねき
)
も
善悪
(
よしあし
)
でござりまして、姫方や
小児衆
(
こどもしゅう
)
は
恐
(
こわ
)
いとおっしゃって、
旅籠屋
(
はたごや
)
で
魘
(
うな
)
されるお方もござりますそうでござりまする。それではお気味が悪くって、さっさと通り抜けておしまいなされましたか。
伊勢之巻
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
「坊やに
善悪
(
よしあし
)
が解るかしら?」
神州纐纈城
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
第四十六
鮎
(
あゆ
)
の鮨 は
大層
(
たいそう
)
上品な味で各地の名物になっていますがこれには鮎の
善悪
(
よしあし
)
で非常な相違があります。
食道楽:秋の巻
(新字新仮名)
/
村井弦斎
(著)
「かいだって、鰹節の
善悪
(
よしあし
)
はわかりませんよ」
吾輩は猫である
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
その食品屋が西洋人の家から注文される時は割合に悪い品物を持って行きません。西洋人は使い慣れて品物の
善悪
(
よしあし
)
が分りますから悪い品物は
直
(
す
)
ぐ突戻して受取りません。それはそれは厳重なものです。
食道楽:冬の巻
(新字新仮名)
/
村井弦斎
(著)
玉子
(
たまご
)
の
善悪
(
よしあし
)
春 第三十八 玉子の
善悪
(
よしあし
)
食道楽:冬の巻
(新字新仮名)
/
村井弦斎
(著)
第三十八 玉子の
善悪
(
よしあし
)
食道楽:春の巻
(新字新仮名)
/
村井弦斎
(著)
善
常用漢字
小6
部首:⼝
12画
悪
常用漢字
小3
部首:⼼
11画
“善悪”で始まる語句
善悪無
善悪正邪
善悪邪正