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名残惜
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なごりお
ふりがな文庫
“
名残惜
(
なごりお
)” の例文
旧字:
名殘惜
「おじいさん、あんまり
急
(
きゅう
)
じゃないか。
名残惜
(
なごりお
)
しいな。しかし、めでたいことで、なによりけっこうだ。
無事
(
ぶじ
)
に
暮
(
く
)
らさっしゃい。」
なつかしまれた人
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
名残惜
(
なごりお
)
しいけれど
仕方
(
しかた
)
がありませんので、村人達はせめてもの心やりに、丘のふもとへ行ってみました。
キンショキショキ
(新字新仮名)
/
豊島与志雄
(著)
殊
(
こと
)
に
今朝
(
けさ
)
も
東雲
(
しののめ
)
に
袂
(
たもと
)
を振り切って別れようとすると、お
名残惜
(
なごりお
)
しや、かような処にこうやって
老朽
(
おいく
)
ちる身の、再びお目にはかかられまい、いささ小川の水になりとも
高野聖
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
余は生きた池辺君の最後の記念としてその姿を永久に深く頭の奥にしまっておかなければならなくなったかと思うと、その時言葉を交わさなかったのが、はなはだ
名残惜
(
なごりお
)
しく思われてならない。
三山居士
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
滝
(
たき
)
の
竜神
(
りゅうじん
)
さんがプイと
姿
(
すがた
)
を
消
(
け
)
し、それと
入
(
い
)
れ
代
(
かわ
)
りに
母
(
はは
)
の
指導役
(
しどうやく
)
のお
爺
(
じい
)
さんが
早速
(
さっそく
)
姿
(
すがた
)
を
現
(
あら
)
わしましたので、
母
(
はは
)
は
名残惜
(
なごりお
)
しげに、それでも
大
(
たい
)
して
泪
(
なみだ
)
も
見
(
み
)
せず、
間
(
ま
)
もなく
別
(
わか
)
れを
告
(
つ
)
げて
帰
(
かえ
)
り
行
(
ゆ
)
きました。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
▼ もっと見る
そして、しばらくそこに
良吉
(
りょうきち
)
はいますと、やがて
日
(
ひ
)
がうす
暗
(
ぐら
)
くなります。すると
彼
(
かれ
)
は
名残惜
(
なごりお
)
しそうに
帰
(
かえ
)
ってゆくのでありました。
星の世界から
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
名残惜
(
なごりお
)
しいけれど
仕方
(
しかた
)
がない。沖に出たら、
暴風雨
(
あらし
)
やなんかに気をつけて、
身体
(
からだ
)
を大事にするがよい。亀は万年も生きると言ってあるから、お前も長く生きて、時々は俺の事を思い出してくれよ
正覚坊
(新字新仮名)
/
豊島与志雄
(著)
高野聖
(
こうやひじり
)
はこのことについて、あえて別に
註
(
ちゅう
)
して
教
(
おしえ
)
を
与
(
あた
)
えはしなかったが、翌朝
袂
(
たもと
)
を分って、
雪中山越
(
せっちゅうやまごえ
)
にかかるのを、
名残惜
(
なごりお
)
しく見送ると、ちらちらと雪の降るなかを
次第
(
しだい
)
に高く坂道を
上
(
のぼ
)
る聖の姿
高野聖
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
叔父
(
おじ
)
さんは、
博物館
(
はくぶつかん
)
の
方
(
ほう
)
を
名残惜
(
なごりお
)
しそうに、もう一
度
(
ど
)
見返
(
みかえ
)
ったが、つい
甥
(
おい
)
の
後
(
あと
)
からついて
美術館
(
びじゅつかん
)
の
入
(
い
)
り
口
(
ぐち
)
をはいってゆきました。
町の真理
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
といって、
良吉
(
りょうきち
)
からそれを
取
(
と
)
り
返
(
かえ
)
して
持
(
も
)
ってゆきました。その
後
(
あと
)
で、
良吉
(
りょうきち
)
はさも
名残惜
(
なごりお
)
しそうにして、
力蔵
(
りきぞう
)
の
後
(
うし
)
ろ
姿
(
すがた
)
を
見送
(
みおく
)
っていました。
星の世界から
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
きよは、そんなことをなんとも
思
(
おも
)
っていないようすで、
汽車
(
きしゃ
)
が
動
(
うご
)
き
出
(
だ
)
すと、さも
名残惜
(
なごりお
)
しそうに、
幾度
(
いくど
)
となく
頭
(
あたま
)
を
下
(
さ
)
げて、
遠
(
とお
)
ざかってゆきました。
北風にたこは上がる
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
あとの
子供
(
こども
)
らは、いつか、どこかへいってしまったのに、その
少年
(
しょうねん
)
ばかりは、
名残惜
(
なごりお
)
しそうに
勇
(
ゆう
)
ちゃんのそばから、いつまでもはなれずにいました。
銀のペンセル
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
やがて、おじいさんは、
帰
(
かえ
)
りました。その
晩
(
ばん
)
は、
母親
(
ははおや
)
と
娘
(
むすめ
)
が、
名残惜
(
なごりお
)
しそうに、
語
(
かた
)
り
明
(
あ
)
かしたのでした。
おさくの話
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
「まりさん、お
達者
(
たっしゃ
)
にお
暮
(
く
)
らしなさい。さようなら……。」と、
雲
(
くも
)
は、
名残惜
(
なごりお
)
しげに
別
(
わか
)
れを
告
(
つ
)
げました。
あるまりの一生
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
母
(
はは
)
と
娘
(
むすめ
)
と
近所
(
きんじょ
)
の
人
(
ひと
)
たちは、
名残惜
(
なごりお
)
しそうに、
目
(
め
)
に
涙
(
なみだ
)
を
浮
(
う
)
かべて、
沖
(
おき
)
の
方
(
ほう
)
をながめていました。
青いランプ
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
そして、そのわけをいってから、
彼
(
かれ
)
は
名残惜
(
なごりお
)
しそうについにこの
村
(
むら
)
を
離
(
はな
)
れたのであります。
星の世界から
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
仲間
(
なかま
)
は、
口々
(
くちぐち
)
にいって、おじいさんの
出
(
で
)
てゆく
姿
(
すがた
)
を
名残惜
(
なごりお
)
しそうに
見送
(
みおく
)
っていました。それから、みんなは、また、
自分
(
じぶん
)
たちの
仕事
(
しごと
)
にとりかかって
忙
(
いそが
)
しそうに
働
(
はたら
)
いていました。
なつかしまれた人
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
もう
甘
(
あま
)
いみつが、たくさんになかったとみえて、はちは、さも
名残惜
(
なごりお
)
しそうに、
花
(
はな
)
のまわりを二、三べんも
飛
(
と
)
んでいましたが、
途
(
みち
)
を
迷
(
まよ
)
って、
家
(
うち
)
の
内
(
なか
)
へはいり、あちらの
障子
(
しょうじ
)
につき
当
(
あ
)
たって、そこで
サーカスの少年
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
そして、
別
(
わか
)
れる
時分
(
じぶん
)
に、さも
名残惜
(
なごりお
)
しそうにして
縛られたあひる
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
名
常用漢字
小1
部首:⼝
6画
残
常用漢字
小4
部首:⽍
10画
惜
常用漢字
中学
部首:⼼
11画
“名残惜”で始まる語句
名残惜敷