“商”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
あきな75.8%
あきない10.7%
あきなひ4.0%
しょう2.0%
あき2.0%
あきねえ1.3%
あきね0.7%
あきの0.7%
しやう0.7%
しらべ0.7%
ひさ0.7%
0.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「隣りに住んでをります。夫の伊三郎が親から讓られた家で、そこから本所深川のお屋敷を廻つて、背負ひ小間物をあきなつてをります」
膝の下の隠れるばかり、甲斐々々しく、水色唐縮緬とうちりめんの腰巻で、手拭てぬぐいを肩に当て、縄からげにして巻いた茣蓙ござかろげにになった、あきない帰り。
黒百合 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
しなやうやあきなひおぼえたといつてたのはまだなつころからである。はじめはきまりがわるくて他人たにんしきゐまたぐのを逡巡もぢ/\してた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
しょう妲己だっきのために騒動がもちあがった。しゅう褒姒ほうじのために破壊された? 秦……公然歴史に出ていないが、女のために秦は破壊されたといっても大して間違いはあるまい。
阿Q正伝 (新字新仮名) / 魯迅(著)
外国に行く四年前まではこの家は地震で曲ったままの古家で薪炭しんたんあきなっていた。薪炭商から瓦斯の道具を売る店へ、文化進展の当然の過程だ。
豆腐買い (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
帳元へ這入らねえとあきねえは出来ねえ訳でごぜえますが、それを御存じねえから、なるたけやすく売るので、遠くから買いに来るようになったので
真間の根本にいるお侍さんで、あきねえをして居る、かて大丈夫でえじょうぶの人が山を見てえと云うんだがと頼むと、そんだら連れてうと斯ういうわけでおらハア先方むこうへ頼んで置いたから
これは自称して、中山靖王ちゅうざんせいおう末裔まつえいとはいい給えど、聞説きくならく、その生い立ちは、むしろを織りくつあきのうていた賤夫という。——これを較ぶるに、いずれを珠とし、いずれを瓦とするや。
三国志:07 赤壁の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
鹿台ろくたいの財を発するには、無道むだうしやうほろぼさんではならぬと考へたのだ。己が意をこゝに決し、げんかれたくし、格之助に丁打ちやううちをさせると称して、準備に取り掛つたのは、去年の秋であつた。
大塩平八郎 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
素絃そげん きよきしらべおこ
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
「ここから近い、小泉こいずみの宿端れでございます。経本をひさぐ家の隣で、軒端に、きちんと板札が、打ってあります」
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
隠居仕事に、食料をる連中の何時も集る緑のベンチ