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商
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あきない
ふりがな文庫
“
商
(
あきない
)” の例文
膝の下の隠れるばかり、甲斐々々しく、水色
唐縮緬
(
とうちりめん
)
の腰巻で、
手拭
(
てぬぐい
)
を肩に当て、縄からげにして巻いた
茣蓙
(
ござ
)
を
軽
(
かろ
)
げに
荷
(
にな
)
った、
商
(
あきない
)
帰り。
黒百合
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
主「はい/\心得ましたが、
昨夜
(
さくや
)
はどうも、
商
(
あきない
)
にお出でなすって多分のお茶代を戴いて済みません、
何卒
(
どうぞ
)
明年も御心配なくなア」
塩原多助一代記
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
「そんなことアわかッてら。でも元々、こんなところで
商
(
あきない
)
はしなくても、親からのお
花客
(
とくい
)
に、事は欠かねえ酒売りだよ。ばかにしてやがる」
新・水滸伝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
婢
(
じょちゅう
)
なり何なりにして、私をお傍へ置いてくださいますまいか、そのかわり、私は親の残してくれた金三十両持っております、それを
商
(
あきない
)
の
資本
(
もとで
)
にお使いくださいまし
山姑の怪
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
三井の有名な絹店は、それが市内最大の呉服屋で、そして素晴しい
商
(
あきない
)
をやっているのだから、見に行く価値は充分ある。勘定台も席もない大きな店を見ると、奇妙である。
日本その日その日:03 日本その日その日
(新字新仮名)
/
エドワード・シルヴェスター・モース
(著)
▼ もっと見る
実際、この町の人々は、一ヶ年の
商
(
あきない
)
を、たった二ヶ月の「夏」に済ませてしまうのであった。
鱗粉
(新字新仮名)
/
蘭郁二郎
(著)
その内に
筑波颪
(
つくばおろ
)
しがだんだん寒さを加え出すと、求馬は
風邪
(
かぜ
)
が元になって、時々熱が
昂
(
たか
)
ぶるようになった。が、彼は
悪感
(
おかん
)
を冒しても、やはり日毎に荷を負うて、
商
(
あきない
)
に出る事を止めなかった。
或敵打の話
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
……そこで宵の
間
(
ま
)
に死ぬつもりで、
対手
(
あいて
)
の
袂
(
たもと
)
には、
商
(
あきない
)
ものの、(何とか入らず)と、懐中には
小刀
(
ナイフ
)
さえ用意していたと言うのである。
みさごの鮨
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
友「御膳より好で、目の先へ斯う始終碁が並んでいる様で、
商
(
あきない
)
の邪魔になりますからピッタリ
止
(
や
)
めました」
業平文治漂流奇談
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
彼は此処では好い
商
(
あきない
)
がないから会津の方へ往こうと云って、旅装束をして二人で家を出た。
山姑の怪
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
「
口切
(
くちきり
)
の
商
(
あきない
)
でございます、
本磨
(
ほんみがき
)
にして、成程これならばという処を見せましょう、これから
艶布巾
(
つやぶきん
)
をかけて、仕上げますから。」
黒百合
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
夜更けては帰るに
路
(
みち
)
のほど
覚束
(
おぼつか
)
なしとて、
商
(
あきない
)
して露店しまえば、そのまま寝て、夜明けてのち里に帰るとか。
照葉狂言
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
傍
(
かたわら
)
より
件
(
くだん
)
の
屑買
(
くずや
)
、「
私
(
わし
)
ゃまた
一日
(
ついたち
)
と十五日が
巡回日
(
まわりび
)
で今日も
遣
(
や
)
って来たのじゃが、この様子では入ってから
商
(
あきない
)
は出来ぬらしい、やれさても。」と大きに
愚痴
(
こぼ
)
す。
貧民倶楽部
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
商売
冥利
(
みょうり
)
、
渡世
(
くちすぎ
)
は出来るもの、
商
(
あきない
)
はするもので、
五布
(
いつの
)
ばかりの
鬱金
(
うこん
)
の風呂敷一枚の店に、
襦袢
(
じゅばん
)
の数々。赤坂だったら
奴
(
やっこ
)
の
肌脱
(
はなぬぎ
)
、四谷じゃ六方を
蹈
(
ふ
)
みそうな、けばけばしい胴、派手な袖。
露肆
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
味をしめて、古本を買込むので、床板を張出して、貸本のほかに、その
商
(
あきない
)
をはじめたのはいいとして、
手馴
(
てな
)
れぬ事の悲しさは、
花客
(
とくい
)
のほかに、
掻払
(
かっぱら
)
い抜取りの
外道
(
げどう
)
があるのに心づかない。
薄紅梅
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
柳屋は土地で
老鋪
(
しにせ
)
だけれども、手広く
商
(
あきない
)
をするのではなく、八九十軒もあろう百軒足らずのこの部落だけを
花主
(
とくい
)
にして、
今代
(
こんだい
)
は
喜蔵
(
きぞう
)
という若い亭主が、自分で売りに
廻
(
まわ
)
るばかりであるから
三尺角
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
田圃
(
たんぼ
)
の方へ一町ばかり行った処に、村じゃ古店で
商
(
あきない
)
も大きく
遣
(
や
)
っている、家主の人柄も
可
(
よ
)
し、入口が別に附いて、ちょっと式台もあって、座敷が二間、この頃に普請をしたという湯殿も新しいし
沼夫人
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
「いいえさ、
商
(
あきない
)
もこうなりゃ、占めたものだというんでさ。」
三枚続
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
“商”の意味
《名詞》
(ショウ)あきない。
(ショウ)割り算(除算)の答え。
(ショウ)五音の一つ。低い方から二番目の音。
《固有名詞》
(ショウ)(王朝)殷。
(出典:Wiktionary)
商
常用漢字
小3
部首:⼝
11画
“商”を含む語句
商人
商売
商家
商業
商標
行商
大商人
商賣
商船
商賈
商量
小商人
旅商人
商店
行商人
豪商
商人体
小商
商買
商売人
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