あき)” の例文
外国に行く四年前まではこの家は地震で曲ったままの古家で薪炭しんたんあきなっていた。薪炭商から瓦斯の道具を売る店へ、文化進展の当然の過程だ。
豆腐買い (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
この附近には古画ふるえや古本や文房具の類をあきなっている店が軒を並べて一廓いっかくしている町がある。
不吉の音と学士会院の鐘 (新字新仮名) / 岩村透(著)
此の家三とせばかりさきまでは、村主すぐりの何某といふ人の、一八九にぎはしくて住みはべるが、一九〇筑紫つくしあきみてくだりし、其の船行方ゆくへなくなりて後は、家に残る人も散々ちりぢりになりぬるより