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高麗
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こうらい
ふりがな文庫
“
高麗
(
こうらい
)” の例文
あるいは宋代明代のものを、あるいは
高麗
(
こうらい
)
李朝のものを、あるいは
足利
(
あしかが
)
あるいは徳川期のものを、あるいは西洋ここ数世紀のものを。
工芸の道
(新字新仮名)
/
柳宗悦
(著)
新羅
(
しんら
)
、
百済
(
はくさい
)
、
高麗
(
こうらい
)
に逃げたいと夢のようなことをいえば、いや雲の果て、地の果て、海の彼方に行きたいと叫び出す者もいる。
現代語訳 平家物語:08 第八巻
(新字新仮名)
/
作者不詳
(著)
本格的な
支那
(
しな
)
楽
高麗
(
こうらい
)
楽よりも
東
(
あずま
)
遊びの音楽のほうがこんな時にはぴったりと、人の心にも波の音にも合っているようであった。
源氏物語:35 若菜(下)
(新字新仮名)
/
紫式部
(著)
倭寇
(
わこう
)
、
八幡船
(
ばはんせん
)
、
胡蝶軍
(
こちょうぐん
)
、名こそ様々に呼ばれてはおれ、
支那
(
シナ
)
、
高麗
(
こうらい
)
に押し寄せて、武威を揮う大船隊、その船隊の頭領として
蔦葛木曽棧
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
蕪村かつて大高源吾より伝わる
高麗
(
こうらい
)
の茶碗というをもらいたるを、それも咸陽宮の釘隠しの類なりとて人にやりしことあり。
俳人蕪村
(新字新仮名)
/
正岡子規
(著)
▼ もっと見る
ひだりの一本腕の下に、こけ猿の包みをかかえた左膳、やがて、月を踏んで帰り着いたのは、駒形の
高麗
(
こうらい
)
やしき——尺取り横町のお藤の家だ。
丹下左膳:02 こけ猿の巻
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
「汝のような者が、信長の統業下にあることは、世間のうたがい、物笑い、日本にとどまらず、
明国
(
みんこく
)
、
高麗
(
こうらい
)
、
天竺
(
てんじく
)
、
南蛮
(
なんばん
)
までの恥さらしである」
新書太閤記:06 第六分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
高麗
(
こうらい
)
文化を伝える二十歳の歌の名手に絶望を与えた神戸に、何がいったいあったのだろうと、矢代はそのとき考えた。
旅愁
(新字新仮名)
/
横光利一
(著)
が、額の下の
高麗
(
こうらい
)
べりの畳の隅に、人形のようになって
坐睡
(
いねむ
)
りをしていた、十四になる
緋
(
ひ
)
の
袴
(
はかま
)
の
巫女
(
みこ
)
を、いきなり、引立てて、袴を脱がせ、
衣
(
きぬ
)
を
剥
(
は
)
いだ。
茸の舞姫
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
高麗
(
こうらい
)
、
唐土
(
もろこし
)
、
暹羅
(
シャム
)
国、カンボジャ、スマトラ、
安南
(
あんなん
)
、
天竺
(
てんじく
)
、世界ははて無く広がって居りまする。ここの世界が癪に触るとて、癪に触らぬ世界もござろう。
雪たたき
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
元禄元年には、実に唐船百十七艘、
高麗
(
こうらい
)
船三十三艘、蘭船三艘である。過去の徳川時代において、唐船が長崎に来たのは、貞享元禄のころを最も多い時とする。
夜明け前:04 第二部下
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
一度
高麗
(
こうらい
)
の奴に盗み出されたことがあったが、それは神剣の威光で無事戻って来たという奇蹟もある。
大菩薩峠:30 畜生谷の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
久世太郎右衛門殿物語
(
くぜたろうえもんどのものがた
)
りに、前方此男出でけるに、腰に何やらん附けて居る故、
或者
(
あるもの
)
近く寄りてそれを取り、還りて見れば
高麗
(
こうらい
)
の
茶碗
(
ちゃわん
)
なり。今に其子の方に持伝へて
居
(
おり
)
ける由。
山の人生
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
高麗
(
こうらい
)
橋通りに
架
(
かか
)
った
筋違
(
すじかい
)
橋のたもとから四ツ橋まで、西横堀川に添うた十五町ほどの間は、ほとんど軒並みに瀬戸物屋で、私の奉公した家は、平野町通りから二三軒南へはいった西側の
アド・バルーン
(新字新仮名)
/
織田作之助
(著)
亥太郎さんが
此品
(
これ
)
を持っていると云うのは不思議でございますな、この
煙草入
(
たばこいれ
)
は皮は
高麗
(
こうらい
)
の
青皮
(
せいひ
)
、
趙雲
(
ちょううん
)
の
円金物
(
まるがなもの
)
、
後藤宗乘
(
ごとうそうじょう
)
の作、
緒締
(
おじめ
)
根附
(
ねつけ
)
はちぎれて有りませんが、これは不思議な品で
後の業平文治
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
再び芝居町の名物
高麗
(
こうらい
)
せんべいの
店先
(
みせさき
)
(第七図)に
花菱
(
はなびし
)
の看板人目を引き
江戸芸術論
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
またはあの
高麗
(
こうらい
)
の人々は、彼らの美しい「雲鶴」や「絵高麗」に、作者の名を記したろうか。美に浸り得た時代は美を忘れていたであろう。
工芸の道
(新字新仮名)
/
柳宗悦
(著)
蕪村かつて
大高源吾
(
おおたかげんご
)
より伝はる
高麗
(
こうらい
)
の茶碗といふをもらひたるを、それも咸陽宮の釘隠しの類なりとて人にやりし事あり。
俳人蕪村
(新字旧仮名)
/
正岡子規
(著)
渤海
奇毒
(
きどく
)
の書、唐朝官家に達す。
爾
(
なんじ
)
、
高麗
(
こうらい
)
を占領せしより、吾国の近辺に迫り、兵
屡
(
しばしば
)
吾
界
(
さかい
)
を犯す。おもうに官家の意に出でむ。
俺
(
われ
)
如今
(
じょこん
)
耐
(
た
)
うべからず。
岷山の隠士
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
行幸の日は親王方も
公卿
(
くぎょう
)
もあるだけの人が帝の
供奉
(
ぐぶ
)
をした。必ずあるはずの奏楽の船がこの日も池を
漕
(
こ
)
ぎまわり、唐の曲も
高麗
(
こうらい
)
の曲も舞われて盛んな
宴賀
(
えんが
)
だった。
源氏物語:07 紅葉賀
(新字新仮名)
/
紫式部
(著)
左右に柱、向って三方を
廻廊下
(
まわりろうか
)
のごとく余して、一面に高く
高麗
(
こうらい
)
べりの畳を敷く。
紅
(
くれない
)
の鼓の緒、処々に蝶結びして
一条
(
ひとすじ
)
、これを欄干のごとく取りまわして柱に渡す。
天守物語
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
血管のなかにはまだ夜来の酒気もそのまま
香
(
かお
)
っているかのような夢中と
現身
(
うつしみ
)
の境に、彼の
脳裡
(
のうり
)
には、南方の島々や
高麗
(
こうらい
)
の沿海や、ゆくてに
大明国
(
だいみんこく
)
をさしている大船列や
新書太閤記:07 第七分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
まがれば
高麗
(
こうらい
)
屋敷。町家が混んでいて露地抜け道はあやのよう——消えるにはもってこいだ。
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
中部地方では木曾・信濃二川の流域、京都附近にも飛び飛びに痕跡がある。九州はだいたいにトウガラシをコショウという地域であり、その南部にはコウレエグス、すなわち
高麗
(
こうらい
)
胡椒の名がある。
食料名彙
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
皇麞
(
こうじょう
)
などが舞われ、日の暮れ時に
高麗
(
こうらい
)
楽の
乱声
(
らんじょう
)
があって、また続いて
落蹲
(
らくそん
)
の舞われたのも目
馴
(
な
)
れず珍らしい見物であったが、終わりに近づいた時に、権中納言と
源氏物語:34 若菜(上)
(新字新仮名)
/
紫式部
(著)
秀吉なども、もし、十六、七歳の頃に、その方どもと巡り会うていたら、かならず汝らの手下に属して、南海
西蛮
(
せいばん
)
大明
(
だいみん
)
高麗
(
こうらい
)
、ひとわたりはぜひ見物しておいたろうに、残念に思う。
新書太閤記:06 第六分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
しかし
浦添
(
うらそえ
)
の
城址
(
じょうし
)
から見出される瓦等にも
高麗
(
こうらい
)
の工匠が作ったということが記してあるから、朝鮮との交渉は遥かに古く
溯
(
さかのぼ
)
るのであろう。今の琉球の赤瓦の屋根は、朝鮮風な所が著しく見える。
現在の日本民窯
(新字新仮名)
/
柳宗悦
(著)
高麗
(
こうらい
)
、
支那
(
しな
)
と渡り歩いて家族も何も顧みない者になってしまうのも狂的だから、それほどはしないでも、この芸がどんなものであるかを知りうるだけのことを私はしたいと思って
源氏物語:35 若菜(下)
(新字新仮名)
/
紫式部
(著)
高麗
(
こうらい
)
、
大明
(
だいみん
)
はおろか、
安南
(
アンナン
)
、
柬埔寨
(
カンボジヤ
)
、
婆羅納
(
ブルネオ
)
、
暹羅
(
シャム
)
、
高砂
(
たかさご
)
、
呂宋
(
ルソン
)
、
爪哇
(
ジャバ
)
、
満剌加
(
マラッカ
)
はいうに及ばず、遠くは
奥南蛮
(
おくなんばん
)
から
喜望峰
(
きぼうほう
)
の
岬
(
みさき
)
をめぐり、大西洋へ出て、
西班牙
(
スペイン
)
、
葡萄牙
(
ポルトガル
)
、
羅馬
(
ローマ
)
、どこへでも
新書太閤記:06 第六分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
“高麗”の解説
高麗(こうらい、コリョ、; ko.ɾjʌ)は、918年に王建(太祖)が後高句麗王弓裔を易姓革命で追放することで建国し、936年に朝鮮半島の後三国の統一を成し遂げ、1287年から1356年まで元に併合されていた時期があるものの、1392年の李氏朝鮮建国まで続いた国家である。首都は開京。
(出典:Wikipedia)
高
常用漢字
小2
部首:⾼
10画
麗
常用漢字
中学
部首:⿅
19画
“高麗”で始まる語句
高麗縁
高麗人
高麗焼
高麗橋
高麗蔵
高麗烏
高麗錦
高麗馬
高麗丸
高麗剣